現在実施中の全国交通安全運動。春と秋だけ実施される理由は?

全国交通安全運動とは?

警察官

内閣府共生社会政策担当が要綱をまとめ上げ、国土交通省や全国の警察、地方自治体が一丸となり、毎年春と秋に行われる全国交通安全運動。安全で円滑な交通を図るため、交通ルールやマナーの徹底を啓蒙する活動です。

全国交通安全運動の歴史は長く、終戦間もない昭和23年から、国家地方警察本部により実施。昭和37年からは国の施策となり、今日にいたります。

全国交通安全運動が春と秋にのみ開催される理由

歩道 児童

全国交通安全運動が春と秋に開催されるのには、理由があります。

春は小学校の新入学生など、児童が街中の道路を歩きだす季節。児童が交通ルールを学び、馴染んでもらうとともに、重大事故が発生しないよう保護する目的です。

また秋は、日没までの時間が急激に早くなり、運転者が景色の明るさを誤認し、ヘッドライトを未点灯のまま運転、重大交通事故にいたるケースが多発する季節です。

全国交通安全運動を実施することで、警察など交通に目を光らせる人を増やして重大事故を防ぐとともに、非常に危険な期間であることを啓蒙する目的があります。

このような社会的に非常に意義の全国交通安全運動ですが、夏や冬はなぜ実施されないのでしょうか。その理由を内閣府共生社会政策担当に取材したところ、それには南北に長い日本の地理的要因が関係しているということがわかりました。

全国交通安全運動は、日本全国で共通の課題を掲げ一斉に実施されるものです。しかし夏や冬は、日本全国一律同じ気象ではありません。

極端な例ですが、北海道と沖縄では夏の暑さも冬の降雪量も違います。気候により道路・運転状況が違うなかで、全国一律の目的で交通安全運動を国が行うには困難ということ。

そこで比較的全国的に気象条件が等しく、共通課題を掲げやすい春と秋に、政府主導で全国交通安全運動を実施しているのです。

実は夏と冬も交通安全運動が開催されている

では夏や冬には交通安全運動を行っていないのかというと、そんなことはありません。全国として統一的に行われていないだけで、地方レベルで実施する都道府県は多くあります。

検索サイトで調べてみると、2017年夏季に交通安全運動を実施した都道府県は、1ページ目だけで埼玉県、千葉県、神奈川県、静岡県、大阪府、兵庫県。2ページ目にも新潟、長崎、北海道、京都、鳥取、広島と続き、ほぼ全都道府県で、夏も交通安全運動を実施していることがわかりました。

地方の交通安全運動は、飲酒、高齢者の自主免許返納、夏休みの解放感による子供たちの重大事故防止、交通ルールとマナーの習慣化など、各地方独特の交通問題の改善をテーマに実施されます。地元に密着した交通安全運動と言えますね。

地方自治体レベルで行う交通安全運動は、自治体、都道府県警察、交通ボランティアの意向により実施が決まります。内閣府によれば、熱心なボランティアからの要望で実施されるケースも多いとのことです。

交通安全を願う気持ちと使命感により、地方の交通安全運動は支えられているわけですね。

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