やっと動き出したEU自動車関税問題!今後、どうなるの?

2013年から4年間かかって、やっと大筋合意

ベンツ Eクラス

2013年4月に交渉が始まった日本とヨーロッパのEPA(経済連携協定)が、2017年7月にようやく大枠合意にいたりました。

なかでもEU向け自動車(4輪車・2輪車)、および自動車部品の関税撤廃などに合意は、EU市場における公平な競争環境が確保されることで注目を集めています。

日本からEUに向けて輸出される自動車関税(10%)について、協定発効から7年間かけて撤廃。また、自動車部品に掛けられている関税は、課税対象全体の約92%の品目で発効と同時に撤廃されるとのことです。

関税とは何のためにある?

関税とは、輸入品にかられる税金のことです。そして輸入品に関税を掛ける目的は、自国の製品や産業を守るため。その歴史はとても古く、古代都市国家における手数料にその源があるといわれています。

その後、内国関税、国境関税というような名称の変遷を経て、今日では一般に「輸入品に課される税」として定義されています。

なお、関税は”輸入品”に課税される税金なので、業者が輸入する場合はもちろん、個人が諸外国から物を買って輸入(海外通販なども同様)した場合にもかかります。

日本に輸入される自動車の関税率は実は0%

輸出

これまでも日本は、入ってくる4輪車だけではなく、2輪車、さらに部品に対しても関税を掛けていませんでした。欧州車、アメリカ車含めて、すべての輸入車に対して関税はゼロなのです。

なぜ日本は、輸入車に対して関税を掛けないのでしょうか?ある商品に関税を掛ければ、その商品を買う人は本来の価格に関税分を上乗せした価格を支払わなければなりません。

つまり、商品の値段を高くすることになり、売価が高くなれば、その商品は売れにくくなります。輸入品に関税を掛ける意味とは、輸入品を売れにくくして、自国の産業を守るということなのです。

優秀な日本車は、関税で保護しなくても売れる

日本が輸入車に対して関税を掛けない理由。それは一言でいうと、同クラスの輸入車に対して圧倒的なアドバンテージを持っているからです。

とても良質で値段が安く、燃費も信頼性も高い日本車は、関税がなくても輸入車に十分対抗できると考えられてきました。その一方で、欧州の自動車メーカーにとって日本車は脅威なので、EUでは輸入される日本車に対して10%の関税を掛けていたのです。

それが今回のEPA交渉の合意によって、7年間かけて関税をゼロにしていこうということになりました。また、本協定を契機として、RCEP(東アジア地域包括的経済協定)の締結に向けた交渉や、TPP(環太平洋パートナーシップ)の早期発効に向けた議論が加速するとともに、世界の自由貿易が一層推進されることが望まれています。

ちなみに同じ日本車でも、現地生産される車に対してはもちろん関税はかかりません。アメリカやメキシコ、東南アジアなどで日本の自動車メーカーの現地生産が増えているのは、この関税の問題と、その国に投資をして現地の雇用に貢献するという目的もあるのですね。

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