実はホンダ車の法人タクシーがとっても少ないって知ってましたか?

タクシー

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ホンダ車のタクシーって、なかなか見かけませんよね?これは日本のみならず、中国やタイでも同様のようです。以前、日本ではタクシー車両として使用するための座席サイズが規定されていましたが、2015年に廃止され、法律上の制約はありません。それなのに、どうしてホンダ車のタクシーはあまり見かけないのでしょうか?
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(2017年6月13日)
Chapter
日本、中国、タイではホンダ車のタクシーが少ない!?
タクシー専用車両の実態
タクシー車両の規制廃止にも関わらず…

日本、中国、タイではホンダ車のタクシーが少ない!?

中国のあるポータルサイトで、ホンダ車のタクシーが走っていない理由についての分析記事が掲載され、ネットで話題になっています。

そういえば、日本でもホンダ車のタクシーは、個人がほとんどで、法人タクシーをあまり見かけませんね。ある程度の制限はあるものの、自分が好きな車種を選んで営業できる個人タクシーでは、ちらほらと走っているようですが、法人となるとほとんど見たことがありません。

これにはなにか、深い理由でもあるのでしょうか?

タクシー専用車両の実態

日本のタクシー会社には、法人運営と個人運営があります。ここでは法人運営のみを取り上げます。

一般的に、タクシー会社が新たに車両を購入する場合、その注文窓口は地域のディーラーではなく、自動車メーカーの業販部門です。タクシー専用の特別な販売窓口があるわけですね。

そこで販売されるのは、トヨタならクラウンやコンフォート、日産ならNV200タクシーのようなタクシー業務での使用をメインに想定した車両です。タクシー用車両は、業務に必要な器具類を取り付けやすくするためのインパネデザイン、乗降が頻繁な運転席と左後席のシートを硬めにしてヘタリにくくする、左後席のサイズを大きくするなど、専用の工夫が施されています。

現在、タクシー専用車両は、トヨタの独壇場で、シェア90%以上とされています。これでは、ホンダのみならず他社が入り込む隙がありません。

さらにトヨタは、1995年から販売しているコンフォートの生産を終了し、JPNタクシーを2017年中に投入予定です。

タクシーに求められる要素を余すところなく採用するJPNタクシーのデビューで、トヨタはますますタクシー専用車両のシェアを盤石なものにするでしょう。

タクシー専用車両を設定している国内自動車メーカーは、トヨタと日産くらいです。なぜならタクシー専用車両は、あまり儲からないとされているからです。ビジネスとして利益の確保が難しいので、経営状態に余力のある自動車メーカーしかタクシー車業界に参入できないという事情があります。

ホンダの経営状態が決して悪いとは言いませんが、利益が大きく出ないビジネスをやらないのは、企業としてはまっとうな姿勢です。それでもトヨタと日産が事業参入しているのは、社会を担う企業としての責任感によるところが大きいようです。

日産 NV200タクシー

トヨタ JPNタクシー

タクシー車両の規制廃止にも関わらず…

前述のように2015年、国土交通省は10人乗り以下のタクシー車両に関して座席のサイズ、通路の幅と高さ、乗降口の大きさ、座席からの振動と前席との間隔について、規制を撤廃しています。

これによりタクシー車両選びの幅が広がりました。よほどタイトな2シーターや2by2でもない限り、タクシー車両として運用できます。

そのため、実はホンダ車のタクシーは個人・法人限らず街中に存在します。それでもホンダ車のタクシーを見かける機会が少ないのは、ホンダのブランドイメージや、ホンダがタクシー事業に乗り気でないこと、乗客の立場で考えればホンダ車のタクシーに馴染みがないので、見かけても気づかないということが原因なのかもしれませんね。
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