トヨタ、共食い戦略か!? アクアとヴィッツ買うならどっち?

アクア

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トヨタを代表するコンパクトカー、ヴィッツは現行モデルで3代目となります。そのヴィッツが2017年1月に2度目のマイナーチェンジを受け、待望のハイブリッド車が追加されました。同じクラスのハイブリッド専用車トヨタ アクアと価格や性能の点で近いものがあります。これは、トヨタ内の共食い戦略なのでしょうか。
Chapter
トヨタ アクアってどんな車?
マイナーチェンジでヴィッツはどう変わった?
ヴィッツハイブリッドとアクアを比較すると…

トヨタ アクアってどんな車?

アクアは2011年に発売されたハイブリッド専用車種です。

その燃費性能は37.0km/Lとハイブリッド車としては世界最高レベルに達していますが、これはフリクションを極限まで低減した独自開発の1.5Lエンジンやハイブリットシステムの効率を高めるさまざまな工夫によって実現した数値といえます。

ちなみに、海外ではプリウスファミリーであることをアピールするため、「プリウスC」という車名が与えられています。

価格帯は176.1万〜281.5万円で、兄貴分のプリウスの価格帯242~339万円よりも50万円ほど安く、ボディサイズもコンパクトに収まっています。

発売から5年が経過しましたが、いまだに車名別販売台数のトップ争いの常連という高い人気をキープしています。

世界最高レベルの燃費と200万円以下の価格を実現するため、内装はややチープな印象であることは否めません。

対して、ヴィッツはどうでしょう?

マイナーチェンジでヴィッツはどう変わった?

一方のヴィッツは、今回のマイナーチェンジで、ハイブリッド車が加わった他にも大幅な改良を受けています。

まずエクステリアデザインは、キーンルックを採用。トヨタ車であることがひと目でわかるフロントに、ホイールやリア周りのデザインも一新し、スタイリッシュな印象を強めました。

さらに、ショックアブソーバーは新構造に変更。ボディ各部のスポット溶接増し打ち、インストルメントパネル周りのブレースの板厚アップによってボディ剛性が向上。操縦安定性と乗り心地が両立されているそうです。

安全性能は、従来からの衝突回避支援パッケージ Toyota Safety Sense Cに加え、全車にヒルスタートアシストコントロールが採用されるようになっています。

ヴィッツハイブリッドとアクアを比較すると…

車両価格は、ヴィッツ ハイブリッド(以下ヴィッツHV)が181万9,800円。アクアは、188万7,055円(アクアには後部パワーウィンドウすらなく、内装も簡素なLグレードで176万1,382円がありますが、装備を揃えるため省いています)と、数万円の差ですがヴィッツのほうが安価な設定です。

燃費は、ヴィッツHVが34.4km/L、アクアが37.0km/L。ここではハイブリッド専用車であるアクアのほうが良好な数字となっています。

もしも経済性だけを考えるのであれば、アクアのベーシックグレードであるLが良い?と思ってしまいますが、ヴィッツが圧倒的に勝っているものがあります。

それは、乗り心地の良さと後部座席の居住性です。アクアでは、しばしば後部座席の狭さ、ニースペースの不快感が指摘されていますが、もともとパッケージングの良さでは定評のあったヴィッツの後部座席は、アクアに比べるとかなり快適です。

ラゲッジルームのスペースや助手席周りの収納ポケットなど、収納実用性に関してもアクアよりかなり優れたものとなっています。
販売チャンネルは、ヴィッツがネッツ店専売という特徴があるのに対して、アクアはトヨタ販売店すべてが扱っています。そうなると、ヴィッツ店において、アクアとヴィッツHVで、顧客の共食いが起こりそうです。とはいえ、トヨタのやることなので、そこには入念なマーケティングと勝算があるのだと思います。

はたして、燃費が若干悪いながらも居住性に優れるというアドバンテージがあるヴィッツHVと、HV専用として設計されて優れた環境性能を誇るアクア。この2台の戦いは、とても興味深いことになりそうですね。

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