なぜ最近は「カンガルーバー」を見かけなくなったのか?

そもそもカンガルーバーとは?

カンガルー

元々はオーストラリア発祥の自動車用装備。郊外の道路を走行中にカンガルーと接触する事故が多いことから生まれました。カンガルーをはねてしまうこともショックですが、カンガルーや鹿などの大型動物は当たり方によっては自動車も走行不能になることがあります。

市街地など、救援が直ぐに来るような場所であればよいのですが、野生動物が生息する地域は、当然郊外。走行不能になると、助けもなかなか来ませんし、他に生命を脅かす野生動物も居ますので非常に危険。

自動車へのダメージは最小限で抑えられる便利なアイテムですが、野生動物側の事はあまり考えていませんので、そのまま死亡するケースもあるようです。

そのような装備のため、オーストラリアをはじめ、南米やアフリカ、北米でも山岳地域などでは比較的ポピュラーな装備となっています。これ以外にも、音や光などで野生動物を避けるものもあります。オーストラリアでは、ハンターなど野生動物を避けれないユーザーも居るため、まだまだ「カンガルーバー」の人気も根強いようです。

日本でのブーム

日本でRVブームとなったときに、同時に「カンガルーバー」も大人気のアイテムとなりました。“本格的な”RVを演出するアイテムとしては必需品。

フロントにカンガルーバーを着けて中央に大径のフォグランプを付ける…これはもうRV車のマストアイテムと言えました。当時はクロカン系の車両だけに限らず、ワンボックスやステーションワゴンなど、多くのRV車でオプション設定、標準装備されていた車種も多くありました。

サードパーティ製の部品も多くラインナップされており、中央だけのシンプルなモノから、ライトの周りを囲うように作られたモノなど、バリエーションも様々。フロントだけでなく、リアバンパーにもバーを付ける、本格的に”ファッション”だけの装備も多々ありました。

対人事故時に大きなダメージを与えてしまう

買取 事故車

自動車で人をはねてしまう…そうならないように安全運転を心がけなければなりませんが、絶対に防げるのかと言えばそう簡単な話ではありません。最近では、対人事故時にボンネットを持ち上げてダメージを減らすなど、対歩行者や対自転車事故に対しての対策も進んでいます。

さて、このカンガルーバーですが、大型動物を時速50マイル(80km/h)等ではねても、自動車にダメージが及ばないように設計、製造されています。その為、万が一歩行者をはねてしまうと、歩行者のダメージは非常に強くなります。特にRV車の車高を考えると、強固なバーが腰や首の辺りと接触しますので、そんなに速度は出ていないのに、致命傷を負わせてしまう…と言うケースも。

このことから、主に自動車メーカーを中心に自主規制という形で、カンガルーバーの設定が減っていきました。一時期は、樹脂製のカンガルーバーを模したアイテムを設定している車種などもありましたが、その後より都会的なSUVの人気が高まったこともあり、樹脂製のカンガルーバーも姿を消していきました。

より都市に溶け込むデザインのSUVが人気となったことから、カンガルーバーのデザインがアンマッチになったことも減少を後押ししたと言えるでしょう。安全性のためにカンガルーバーを減らしたかったメーカー側の都合と、新しいカテゴリが生まれたことが上手くマッチしたと言えます。

番外編:アメリカのパトカーでよくみあるアレは?

アメリカのパトカーにはSUVタイプの車両も多くありますが、当然セダンタイプのパトカーも多くあります。そんなセダンタイプのパトカーにも、カンガルーバーのような装備が…。

これは、プッシュバンパーと呼ばれる装備で、カンガルーバーとは異なるモノです。頑丈なスチール製のバンパーが着いていると言う意味では同じですが、主な用途は犯罪者の乗った車両を後ろから押して(Push)スピンさせるためのもの。

普通のバンパーだと簡単に壊れてしまうので、パトカーのダメージを抑えつつ犯罪者の乗った逃走車にダメージを与える装備です。

国が変われば道路事情も大きく異なります。

日本でも、狩猟などを生業とされている方はいますので、全く必要が無い装備…と言うことではないと思いますが、主に都市部では危険性が増すことから、必要のない装備と言えるでしょう。結構重たく、燃費も悪化します。

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