世界に一台のみ!? ランボルギーニ"イオタ SVR"が日本で販売中…その正体とは?

世界でたった一台のみ!イオタ(Jota)

冒頭記したように、ランボルギーニ「イオタ」は、「ミウラ」の改良のための走行実験を行うモデルとして、1969年に「一台のみ」開発されたものです。

そもそもベースの「ミウラ」は、ベルトーネによる美しいデザインの2シータークーペ。これに3.9LV型12気筒エンジンをミッドシップに横置きし、350馬力を発揮したそうです。車重わずか980kgだったため、トップスピードは300km/hも可能…と言われています。

これだけ素性の良いマシンをさらに改良したイオタは、ランボルギーニの走行実験責任者だったボブ・ウォレス氏らが、レース参戦を想定して製作したワンオフの実験車両とされています。明確に「レーシングマシン」として開発していないのは、当時ランボルギーニ社が、「レース出場禁止」を社是としていたからなのだそうです。意外な話でもありますね…。

さて、この「限りなくレース仕様のマシン」であるイオタには、ミウラと同じ3.9L V12エンジンが搭載され、オイル供給方式はドライサンプに変更、圧縮比は11.5に向上させ、キャブレターの刷新により最高出力は440ps/8,500rpmというスペックを発揮。

また安全装備として、消火器やキルスイッチを装備。これは、車名のモチーフとなったFIAの競技規定 「付則J項」を満たすためだったといわれています。

イオタの悲劇的な最期…

前述のオリジナル「イオタ」はボブ・ウォレス氏のチームによって走行実験を行なった後に、シャシーNo.4683を与えられ1972年8月に売却されています。その後数人の手に渡ったようなのですが、アルフレッド・ベルポナーという人物が購入した際、納車前にテストをしていた自動車販売業者エンリコ・パゾリーニ氏がミラノにて高速テスト中、横転して炎上…。この貴重なイオタ(J)は再生不可能、廃車になってしまったのです。(乗っていたエンリコ・パゾリーニ氏は命に別状なかったようです。)

この廃車になった残骸はランボルギーニが回収、貴重なエンジン等、使えるパーツを回収・再生して別の個体に使用したとの事。

つまり、この世にオリジナルの「イオタ」はもう存在しない、というのが結論です。では、名古屋にあるという「イオタ SVR」とは一体どういったものなのでしょうか!?

ランボルギーニ純正の「イオタ・レプリカ」の存在…

ミウラ

前述の事故の前に「オリジナル・イオタ」を見た顧客から、これを求める声が相次いだそうなのです。これに応える形で、ランボルギーニはミウラを元にした「イオタ」のレプリカを数台製造し、「SVJ」の名称として生産証明を発行していたそうなのです。

いわばメーカー純正の「レプリカ」です。この「SVJ」の名を持ったイオタレプリカは、現在でも信じられないような高値で取引されているようなのです。

ちなみに現存している7台ほどが本物の「SVJ」とも言われていますが、正確なところは現在もまだ判明していない様子。

さて名古屋にある「イオタSVR」はこのSVJと密接な関係があるようです。

(※画像はランボルギーニ ミウラ)

イオタSVRの正体…

この「イオタSVR」はシャシーNo.3781で、ドイツのランボルギーニディーラーの社長だったヘルベルト・ハ-ネ氏がオーダーしたものだそうです。ベースとなったのはミウラP400、これを「SVJ」に改装し、1975年11月に出荷。

ヘルベルト・ハーネ氏はホイール、レカロシート、AUTOFLUGのシートベルト、BBSホイール、カウンタックLP400仕様のリアウイングを装着させて、よりレーシーにカスタマイズしたそうで、これをもって「SVR」と呼ばれるようになったそうです。

その後1976年に当時30万ドルで日本人が購入し、その後現在に至るまで日本で保存されていた個体が、今回紹介の「イオタ SVR」という事になります。

この貴重なSVRは現在、名古屋市、また東京都千代田区にショールームを持つ「BINGO SPORTS」さんのところでオーナーを待っているそうです。数年前にフルレストアをかけたそうですから(3年かかったそう)、コンディションは抜群なのでしょうね。いったい幾らのプライスで、またどんな方がオーナーになるのでしょう。
(BINGO SPORTS 公式HP)

【動画】イオタ SVRのエンジン音!

1975年に出荷されたものとは思われないエンジン音ですね。

願わくば、今後もずっと日本の地にとどまって貰いたい、と思ってしまう「歴史と文化」ある個体ですね!

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