トヨタ 初代86(ZN6型)の6つのグレードを徹底比較!おすすめの値段のグレードはこれだ!!

トヨタ・初代86

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トヨタ 初代86は、FR(後輪駆動)レイアウトと水平対向エンジン、そして2ドアクーペというスポーツカーのパッケージングで登場したクルマとして、クルマ好きはもちろん、スポーツカーの雰囲気を味わってみたいユーザーなど幅広い年代から人気を集め、スポーツカー人気を再燃させたクルマとなりました。

現在も販売が続けられていますが、過去には台数限定の特別仕様車が登場したことも話題になりました。今回はそんな初代86のグレードについて紹介していきます。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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トヨタ 初代86 G【価格:267万1,900円〜】
トヨタ 初代86 GT【価格:303万7,100円〜】
トヨタ 初代86 GT“Limited”【価格:324万2,800円~】
トヨタ 初代86 GT“Limited・Black Package”【価格:341万8,800円】
トヨタ 初代86 GR SPORT【価格:378万円~】
トヨタ 初代86 “GRMN”【価格:648万円】

トヨタ 初代86 G【価格:267万1,900円〜】

「G」は、トヨタ初代86のエントリーモデルにあたるグレードです。

エンジンは、排気量2L 水平対向4気筒のFA20型を搭載。トランスミッションには6速MT(マニュアルトランスミッション)と6速AT(オートマチックトランスミッション)を組み合わせ、MTは最高出力152kw(207ps)7,000rpm、最大トルク212Nm(21.6kgm)6,400〜6,800rpmを発揮。

ATは最高出力は147kw(200ps)7,000rpm、最大トルク205Nm(20.9kgm)6,400rpm-6,600rpmとスペックに少し差がある点は見逃せません。


エクステリア(外装)では上位グレードに装着されているリアスポイラー、フロアアンダーカバーといった空力パーツが省略されていますが、落ち着いたシンプルな仕上がりとなっています。
インテリア(内装)では、シート素材にファブリックを採用し、エアコンもマニュアル式となるなど価格を抑えるための工夫が各所に見られます。

一方で駆動系にトルセンLSD(リミテッドスリップデフ)が標準装備となり、走行性能に抜かりはありません。また、オプション装備として高性能なザックス製ダンパーや、フロントに16インチベンチレーテッドディスクブレーキを装着することもできます。

価格はMTが267万1,900円と、ATが269万6,100円と、初代86でもっとも低い価格設定となっています。

トヨタ 初代86 GT【価格:303万7,100円〜】

「GT」は、トヨタ 初代86のスタンダードグレードとも言えるモデルです。

エクステリアでは、LEDフォグランプが標準装備され、アルミホイールがより大径の17インチへとサイズアップ。それに伴ってタイヤサイズも215/45R17となりました。

インテリアでは、シートにダブルステッチの上級ファブリックシートが奢られ、コンビネーションメーターもホワイト文字盤に。デジタルスピードメーターやREVインジケーターのほか、4.2インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイも装備されます。

また、このグレードからステアリングやシフトノブ、パーキングブレーキが本革巻きとなるほか、シフトペダルもアルミ製となる点も見逃せません。
ブレーキも、フロントに16インチベンチレーテッドブレーキ、リアには15インチベンチレーテッドブレーキが標準装備となり、下位グレードの「G」よりも制動力が高められています。

価格はMTが303万7,100円、ATが310万5,300円となり、「G」と比べてMTが36万5,200円、ATが40万9,200円高い値段設定となっています。

トヨタ 初代86 GT“Limited”【価格:324万2,800円~】

「GT“Limited”」は、エクステリアとインテリアの質感をより高めたグレードです。

エクステリアではリアスポイラーやアンダーカバーが装着され走行性能を向上。インテリアでは、本革とアルカンターラを組み合わせたシート素材となり、パーフォレーションと呼ばれる穴あけ加工が施され、静粛性や乗り心地にも配慮されているほかシートヒーターが内蔵され快適性も高められています。

インテリアカラーもブラック、レッド&ブラック、タン&ブラックの3色が設定され、個性をアピールできる点も嬉しいですね。
また、走行性能にかかわる部分ではブレーキパットにより制動力の高いハイμタイプのものが標準装備され、下位グレードよりも動力性能を強化しています。

価格はMTが324万2,800円、ATが331万1,000円で、「GT」からMTとATそれぞれ20万5,700円アップしています。

トヨタ 初代86 GT“Limited・Black Package”【価格:341万8,800円】

「GT“Limited・Black Package”」は、トヨタ 初代86の最上級グレードに位置づけられたモデルです。

ブレーキにはフロントにブレンボ製17インチ対向4ポットブレーキキャリパーを装着し、それに合わせてブラックに塗装された専用17インチアルミホイールを装備。エクステリアでリアスポイラーとドアミラーが「Black Package」の名の通り、ブラックで塗装されます。
エンジンを含めたスペックは「GT“Limited”」と同じですが、ブレーキが大型化したことで車両重量が10kg増加しています。

価格はMTが341万8,800円、ATが348万7,000円で、「GT"Limited"」に比べてMTとATそれぞれ17万6,000円高くなっています。

トヨタ 初代86 GR SPORT【価格:378万円~】

「GR SPORT」は、2018年から販売されていたトヨタのスポーツブランド「Gazoo Racing」によるチューニングが施されたスポーツグレードでした。

装備は現在販売されている「GT"Limited・Black Package"」と近く、エクステリアでは専用フロントスポイラーやフロントバンパーサイドフィンに加えて、フロントブレーキにブレンボ製17インチ対向4ポッドキャリパー、リヤにも対向2ポッドキャリパーを装着しています。
インテリアでは専用の小径本革巻ステアリングが奢られ、シルバーステッチやGRエンブレムなどの加飾が施されていました。

価格はMTが378万円、ATが384万6,960円となっていました。

トヨタ 初代86 “GRMN”【価格:648万円】

「GRMN」 は、2015年に100台限定で販売されたトヨタ 初代86の特別仕様車で、専用生産ラインで匠の技能を持つ従業員が組み立てたまさに特別なクルマでした。

エンジンは内部パーツに手が加えられている他、吸気系と排気系を変更することで最高出力161kW(219PS)/7,300rpm、最大トルク217Nm(21.1kgm)/5,200rpmを発生。通常グレードよりも高いパフォーマンスを発揮するパワーユニットとなっていました。

エクステリアでは専用のフロントスポイラーやバンパーサイドフィン、CFRP製大型リヤスポイラーを装着し、空力性能も向上。さらに、リヤウィンドウやクォーターウィンドウを軽量な樹脂製とすることで車体を軽量化。一方でボディー剛性を向上させるために補強材を追加するなど徹底したチューニングが施されていました。
ブレーキは「GT"Limited・Black Package"」や「GR SPORT」のものからより大型で協力となり、フロントには6ポッド対向モノブロックキャリパー、リヤにも4ポッド対向モノブロックキャリパーを装着し、タイヤもフロントは215/40R17、リヤは235/40R17という異なる幅を採用し、走行性能を向上させています。

「GRMN」の「MN」は、「マスターオブニュルブルクリンク」の略とも言われ、まさにニュルブルクリンクを制する初代86の最強グレードと呼べる1台でした。

通常グレードから大幅な性能アップを成し遂げた「GRMN」ですが、その価格は648万円という「GT」2台分という途方もない値段設定となっていました。
初代86は走る楽しさを追求したクルマでありながら、本格的なスポーツ走行を楽しめるグレードはもちろん、スポーツ走行よりもMTそものもやスポーツカーの雰囲気を楽しみたいというニーズにも応える多様なモデルが存在しています。

単純な価格だけで比較すればもっとも価格の抑えられた「G」がおすすめですが、サーキットなどにおけるスポーツ走行を楽しみたい場合は、ブレンボ製ブレーキを装着した「GT"Limited・Black Package"」もおすすめと言えるでしょう。

初代86とどのようなカーライフを歩んでいくのかを想像しながら、ぜひ自分に合ったグレード選びをしてみてくださいね。

※ 2020年10月現在
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