スカイラインGT-Rのライバル車、トヨタ チェイサーはなぜ未だに人気なのか?

マークⅡ三兄弟の中でのポジションは?

マークⅡ

1980年後半、トヨタのマークⅡを筆頭とする三兄弟、チェイサー、クレスタは爆発的な人気を誇りました。販売ランキング上位を争うことは日常で、カローラやクラウンなどと並び、トヨタのドル箱だったわけです。

しかし、このマークⅡ三兄弟、販売店ごとに振り分けられたほぼ同じ内容のバッジエンジニアリングに近いものであったため、三兄弟でありながらキャラクターにあまり変化がありませんでした。

そこに日産はローレル、セフィーロ、そしてスカイラインという個性の異なるLクラスセダンを導入し、人気を得るのです。それを見ていたトヨタも徐々にマークⅡ三兄弟それぞれに異なったポジションを与えようと考えるようになります。

(上の画像はマークⅡ)

4代目チェイサー、すぐさま国産最高スペック280馬力で対応

81系チェイサーもまた従来同様どちらかというとハイソカー的な仕立てになっていましたが、やはりライバル車の躍進に影響されて、1990年、GTツインターボグレードに2.5リッター1JZ-GTE型280馬力エンジンを搭載します。

これは他の兄弟車にも同じ展開がなされましたが、このあたりからチェイサーは独自のカラーをより追求するようになっていくのです。

ただ、既存のシャーシやブレーキにあまり手を加えずに高馬力エンジンを搭載したため、TRC(トラクションコントロール)を搭載していたとは言え、それを解除するとかなりのじゃじゃ馬的性格でしたし、ブレーキの効き味も満足のいくものではありませんでした。

5代目チェイサー、走りを強調した戦略を開始

81系のシャシーの出来やキャパシティに対する市場の反応をトヨタは真摯に受け止めていました。それと同時に、依然評価の高い日産 スカイラインのレベルの高さも痛いほど感じていたのです。

1992年発売の90系では、とくにスポーティーグレードとしてツアラーシリーズを新規設定し、より走りを強調した戦略を開始します。

90系は3ナンバー化されたサイズアップに対して走りを補うべく軽量化も図られ、基本から走りの素性を磨くという考え方で開発が進められた車です。もちろんシャシーや足回りもとくにツアラーVでは大幅に強化。その結果、トヨタはようやくこの車がスカイラインのライバルにふさわしいという評価を得ることになるのです。

6代目チェイサー、4灯ヘッドライトによるアグレッシブなマスクで人気沸騰

それまではマークⅡ、クレスタと大きく異ならないキャラクターの中で販売戦略上、スポーティーな車としての扱いにとどまっていたチェイサー。

しかし最終の100系では4灯ヘッドライトにアンバー色のウインカーレンズなど、スポーツ色の濃いデザインやキャラクターを与えられ、より鮮明に「走りの車」である独自のポジションを獲得します。

90系に対して受動安全性の強化や環境対応、また燃費向上などのテーマに取り組みながら、ツアラー系も引き続き設定継続され、アンチ日産の走り屋から熱い支持を得ていきます。人気の高い商品に対して「アンチ」が存在するのはどの世界でも同じことです。アンチトヨタの旗頭だった日産が人気を集めたがために、今度はアンチ日産の客層がチェイサーに流れるという現象が起こったわけです。

100系チェイサー。いまだに走り屋に人気の高いモデルで、中古車で程度の良い個体などには100万円以上の高値がつけられることも珍しくはありません。また、カスタマイズパーツの豊富で、純粋に走りを楽しむためにチューニングする人、深リムのホイールにキャンバーをつけてドリフトに興じる人、はたまた、素の状態の良さに惹かれてフルノーマルで楽しむ人・・・といった具合で幅広い人気を今でも保っています。

FRの大馬力、ターボでしかもマニュアル、という組み合わせの車。今後は出てくる可能性が低そうです。そうなるとチェイサーのような車、のプレミアはどんどん高まっていくかもしれませんね。しかし、ユーザーが声を上げれば、86/BRZの様な車が実現した実績もあるわけで、皆さんの期待が高まれば、状況は変わるかもしれません。

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