最近聞かなくなった自動車チューニング用語&パーツ4つ

「触媒アダプター」で抜けを良くする

マフラー

*画像はイメージです。

現在の緻密なコントロールをされたエンジンを知っている人に「とりあえず触媒(キャタライザー)を取り外して、排気口率を上げよう」と言ったら驚くだろう。

触媒を外すほど排気の状態が変わったら燃調など制御プログラムは書き換えねばならないし、レーシングカーでさえキャタライザーを備えている時代に触媒レスというのは考えづらい。しかし、20世紀には自動車部品を取り扱う量販店でも「触媒アダプター」と呼ばれるパーツを手に入れることができた。

その名の通り、触媒をただのパイプに置き換えるためのアダプターである。さらにサイレンサーを外せば、直管(これも死語か?)になるといった具合の荒っぽいチューニングだった。

とはいえ、キャブレターが多く、ECUも現代に比べれば単純な制御だった当時は、触媒を外すだけでパワーアップは実感できた。もちろん、これは保安基準的には違反行為だが、車検のときにはアダプターを外して触媒を戻すといった手段でクリアしていた。

いまや「触媒アダプター」を耳にすることはなく、もし純正触媒を外すとしても保安基準を満たす「スポーツキャタライザー」を使うことが基本。こうしてチューニングは認められてきたのだ。

「デスビ進角」でハイオク仕様に変身

1980年代、ガソリンエンジンの燃料供給装置はキャブレターからインジェクションに変わっていったが点火系はコイルの電流をディストリビューターからプラグコードを介してスパークプラグに送るという仕組みだった。

現在のように各スパークプラグにコイルを配置し、ECUで点火タイミングを制御するようになるとは想像もできない時代だった。その当時、ディストリビューター(デスビの略称で知られるパーツ)の調整用ボルトをゆるめて、進角させる(点火時期を進める)ことがパワーアップにつながる手法として知られていた。

ずらして固定するだけなのでお金もかからず、プライベートチューン派がこぞって試していた。もっとも、いい加減に調整してしまうとエンジンを壊してしまうこともある。きちんと行なうなら、タイミングライトと呼ばれる点火時期を知る専用の工具が必要だった。

キャブじゃない「スポーツインジェクション」

機械式キャブレターエンジン(ダイハツCE)

*画像はイメージです。

キャブレターが主流だった時代、燃料系のチューニングといえばキャブの大型化。

ひとつのキャブを二つに増やすといった手法も取られていた。ウェーバーやソレックスといったブランドのキャブレターを装着したエンジンルームはあこがれの存在となり、空気を吸うためのファンネルが象徴となっていった。

そしてインジェクションが普及しはじめるタイミングで、憧れの存在となったのが「スポーツインジェクション」だ。各気筒にファンネル付きのスロットルバルブを与えた「スポーツインジェクション」はいわゆる●連スロットルと表現できるチューニングパーツだ。

1990年代までのエンジンには対応するアイテムも見かけたが、直噴が増えてきた昨今は見かける機会も減ってきている。

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高圧縮エンジンに必須「強化セルモーター」

エンジンの熱効率を上げるには圧縮比を上げる、というのはオットーサイクルの基本だが、いまどきのエンジンは自然吸気で12.0以上、過給機付でも10.0以上といった高い圧縮比となっていることは珍しくない。

しかし、20世紀のエンジンは圧縮比が低く、エンジンとヘッドの間に挟まれたガスケットを薄くすることで圧縮比を上げるというチューニングは、割合にメジャーな手法だった。

そして圧縮比を上げるとエンジン始動時のパワーも必要になる。そこで強化スターター(セルモーター)といったパーツへのニーズも高かったのだ。最近では圧縮比を変えるようなチューニングは珍しくなり、強化スターターへの交換といったメニューを耳にする機会も減っている。

余談だが、過給エンジンでは圧縮比を下げて、ブースト圧を上げるといったアプローチもある。必ずしも圧縮比は上げるものではないのだ。

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