オンナにとってクルマとは Vol.24 アンガーマネジメント
更新日:2018.05.14
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ヒステリーという言葉は、女性とワンセットで使われることが多い。語源がギリシャ語で「子宮」を意味するらしいが、大昔から女性はキィキィ声で怒っていたのだろうか。
text:まるも亜希子 [aheadアーカイブス vol.118 2012年9月号]
text:まるも亜希子 [aheadアーカイブス vol.118 2012年9月号]
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Vol.24 アンガーマネジメント
でも私の周りのヒステリック女子を見ていると、なぜかクルマを運転している時は忍耐強くなる。後ろのクルマにピッと鳴らされても怒鳴り返したりせず、自分からクラクションを鳴らすこともめったにない。
それに比べて、ハンドルを握るとヒステリーに急変する男性が多いことに驚く。割り込まれたと言っては怒り、赤信号に引っ掛かったと言っては悔しがる。渋滞にはまると機嫌が悪くなったり、高速道路では1台でも前に出ようと、車線をジグザグに走る危険行為に出たりする。
いったいこの違いは、なんなのだろうと考えていて、ハッと気がついた場所はサーキットだった。チームに女は私ひとり。誰が指示したわけでもないのに、私はパドックのテーブルを片付け、男性たちはマシンの周りでセッティングをしていた。
これはまさしく原始時代で言うところの、「女は家を守り、男は武器を手に出かけていく」スタイルだ。つまり女はクルマを、家を守る道具のひとつと捉え、男は狩りに出かけるための武器と捉える。だから、女は運転中に周りから攻撃されてもじっと耐え、男は闘う武器を得たとばかりに攻撃的になるのではないか。
そんなことを考えはじめたきっかけは、怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」の講習を受けたことだった。時として怒りは、人生の大切なものを失う原因になる。そのためアメリカでは、企業のトップやスポーツ選手などにアンガーマネジメントが広まり、交通事故や違反防止にも役立てているという。
アンガーマネジメントの基本のひとつが、「スケールテクニック」だ。自分にとって過去最大の怒りを思い浮かべ、それを10とする。そしてカッとなったら「今の怒りは1〜10のうちどれか」と採点してみる。たいてい、それほど高いレベルにはならず、なんだその程度かと怒りが鎮まってくるというテクニックだ。
運転中のヒステリーは、命の危険にもつながりかねない。女性は自分自身はもちろん、運転で人が変わるご主人や彼氏に困っていたら、「今の怒りはどのぐらい?」とゲーム感覚で応用して、男心もうまくコントロールしてあげてほしいものである。
それに比べて、ハンドルを握るとヒステリーに急変する男性が多いことに驚く。割り込まれたと言っては怒り、赤信号に引っ掛かったと言っては悔しがる。渋滞にはまると機嫌が悪くなったり、高速道路では1台でも前に出ようと、車線をジグザグに走る危険行為に出たりする。
いったいこの違いは、なんなのだろうと考えていて、ハッと気がついた場所はサーキットだった。チームに女は私ひとり。誰が指示したわけでもないのに、私はパドックのテーブルを片付け、男性たちはマシンの周りでセッティングをしていた。
これはまさしく原始時代で言うところの、「女は家を守り、男は武器を手に出かけていく」スタイルだ。つまり女はクルマを、家を守る道具のひとつと捉え、男は狩りに出かけるための武器と捉える。だから、女は運転中に周りから攻撃されてもじっと耐え、男は闘う武器を得たとばかりに攻撃的になるのではないか。
そんなことを考えはじめたきっかけは、怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」の講習を受けたことだった。時として怒りは、人生の大切なものを失う原因になる。そのためアメリカでは、企業のトップやスポーツ選手などにアンガーマネジメントが広まり、交通事故や違反防止にも役立てているという。
アンガーマネジメントの基本のひとつが、「スケールテクニック」だ。自分にとって過去最大の怒りを思い浮かべ、それを10とする。そしてカッとなったら「今の怒りは1〜10のうちどれか」と採点してみる。たいてい、それほど高いレベルにはならず、なんだその程度かと怒りが鎮まってくるというテクニックだ。
運転中のヒステリーは、命の危険にもつながりかねない。女性は自分自身はもちろん、運転で人が変わるご主人や彼氏に困っていたら、「今の怒りはどのぐらい?」とゲーム感覚で応用して、男心もうまくコントロールしてあげてほしいものである。
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text:まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。
text:まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。