オンナにとってクルマとは Vol.29 雪の日の心得

オンナにとってクルマとは

※この記事には広告が含まれます

都心に大雪が降って、毎度のことながら交通網は大混乱になった。高速道路の多くは翌日まで通行止めが続き、立ち往生した末に乗り捨てられたクルマたちが、道路脇にゾロゾロと並んでいた。

text:まるも亜希子 [aheadアーカイブス vol.123 2013年2月号]
Chapter
Vol.29 雪の日の心得

Vol.29 雪の日の心得

こういう時にやはり毎度のことながら、「雪に強いインフラの整備が必要です」とコメントしている人がいるが、電車はともかく、道路にはまったくそんな必要はない。もし多額の税金を使って道路を整備したところで、やっぱり都心では雪の日に混乱が起こり続けるだろうと思う。

それをなくすのにいちばん大切なことは、みんなが日頃からスタッドレスタイヤやチェーン携行などの準備をしっかりして、スタックなどいざという時の対処法を学び、雪道でのドライビングテクニックを磨くこと。そういう基本的なところが必要だ。

準備はタイヤだけじゃなくて、凍結しないウォッシャー液や、寒冷地仕様のワイパーに替えておくこともそうだし、もしもスタックしてしまった時のためには、空転するタイヤにかませる古毛布や、作業する時の軍手、雪をどけるスコップや牽引ロープなどを積んでおくと、周囲への影響は最小限に抑えられる。

それから、油断してると思わぬ落とし穴になるのがタイヤチェーン。一度は晴れた日に装着の練習をしておかないと、あれを雪が積もる中、いきなり装着しようと思ってもなかなか難しい。実は私は練習しておいたにもかかわらず、雪の日にどうしても装着できなくて、通りかかった男性に助けを求めたことがある。

だから今は、交換からタイヤ保管までぜんぶプロにお任せで、冬になるとスタッドレスタイヤを履いている。あとは、雪道のドライビングテクニックを磨くこと。といっても、普段は雪が降らない都心で、どうやって? と思うかもしれない。

確かに完璧な模擬練習はできないけれど、路面状況のちがいでタイヤのグリップ力がどう変わるか、ブレーキの利き具合はどうか、ハンドルの切り方をどうしたらいいか、というのを普段から感じる努力をしておく。

いつも通る道で、晴れた日と大雨の日でどう違うか、など注意して走ってみると、少しは練習になるはずだ。  という私もまだまだ、雪道ドライビングは雪国の人にぜんぜん敵わない。周囲に迷惑をかけないために、雪の日には予定をキャンセルして出掛けない勇気も必要かな、と思っている。

----------------------------------------------
text:まるも亜希子/Akiko Marumo
エンスー系自動車雑誌『Tipo』の編集者を経て、カーライフジャーナリストとして独立。ファミリーや女性に対するクルマの魅力解説には定評があり、雑誌やWeb、トークショーなど幅広い分野で活躍中。国際ラリーや国内耐久レースなどモータースポーツにも参戦している。
【お得情報あり】CarMe & CARPRIMEのLINEに登録する

商品詳細