トヨタ C-HR Gグレードのハイブリッド仕様のオーナーレビュー。駐車場の高さ1550mに収まる、トヨタ C-HRは愛車としてベストだった

永年トヨタ車を乗り継いできたが、SUVを選んだのはCH-Rが初めて。選択の決め手となったのは、SUVというカテゴリーの車に乗ってみたかったこと。それとCH-Rの全高がSUVながら1550mmに収まっていた(2WD)ことも大きかった。

文/写真・会田肇

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荷室は広くないけど、都内の駐車場問題を避けて通れなかった
リセールを考えるのならばハイブリッド車はベストバイ
22~25km/Lを常に稼ぐ燃費はいいけど、エンジンパワーは物足りない
インテリアの質感は上々だが、後方視界は要注意
安全装備も充実。ACCは、豪雨でもしっかりと先行車に追従
ちょっと面倒なカーナビだけど、おおむね問題は無し
トヨタ C-HR 会田肇

荷室は広くないけど、都内の駐車場問題を避けて通れなかった

トヨタ C-HR

都内の駐車場はこの制限を超えると料金が高くなってしまうこともあり、マイカーとして使うのにこのスペックはとても重要だった。

一方でカーゴルームはSUVとしては決して広くない。ハッチバック車と大差ないと言ってもいいほどだ。しかし、子供が巣立ち、家族2人となった今、スーツケースが2つも入れば十分。仮にかさばるものを積む時はリアシートを畳んで対応すればいい。そんなことを考えてC-HRを選んだ次第だ。とかく狭いと言われているリアシートは、大柄な人でもない限り、視界はともかく、それほど窮屈な感じは受けない感じだった。

リセールを考えるのならばハイブリッド車はベストバイ

トヨタ C-HR

パワーユニットは1.8ハイブリッド(2ZR-FXE)を選んだ。購入時はガソリンの1.2Lターボを選ぶと4WDになってしまい、そのスペックの必要性をあまり感じなかったからだ。燃費性能は距離をあまり走る方ではないため、ハイブリッドのメリットを引き出せないのはわかっていたが、リセールを考慮すればおそらくハイブリッドの方が優位ではないか判断。これが車両価格が高いけれどもあえてハイブリッドを選んだ理由だ。

トヨタ C-HR

現在は購入後2年が過ぎた。徐々に足回りもこなれてきて、当初はやや硬めだった乗り心地もずいぶん馴染んできた印象を受ける。路面のつなぎ目も違和感なくいなしてくれるし、路面の変化に対する追従性も良好。何よりクイックなハンドリングで気持ちよくコーナリングを抜けてくれる。この感覚はこれまで乗ってきたトヨタ車の中では間違いなく上位に入る。

22~25km/Lを常に稼ぐ燃費はいいけど、エンジンパワーは物足りない

トヨタ C-HR

ただ、エンジンのパワーがあまりに物足りない。踏み込んだ時に、若干過去に30系プリウスに乗った時より、ピックアップが良くなった印象はあるが、回転が上がっていくエンジン音にあとからスピードがついてくる感じは大差ない。マルチステージ型のトランスミッションがこのクラスに早く下りてきて欲しいと願うばかりだ。

一方で、燃費は近距離をあまり走らないこともあるが、ハイブリッド車らしく22~25km/Lは常に稼げている。ウチにある軽自動車の「ムーブ・カスタム」よりもはるかに良い数値で、SUVで、なおかつタイヤが225/50R18の太さで、この燃費は十分納得がいく。何よりこのクラスならレギュラーガソリンで済むのが嬉しい。

インテリアの質感は上々だが、後方視界は要注意

トヨタ C-HR 会田肇

運転席ではすべての操作が楽に手を伸ばせる範囲にあり、コックピットに収まった感が心地良い。素材も質感があり、ドアトリムやカップホルダーに演出されるブルーイルミもナイトドライブの雰囲気を盛り上げてくれる。ただ、斜め後方の視界はかなり悪い。直視して斜め方向を視認するのはかなり範囲が限られると思った方がいいだろう。合流付近であらかじめ到着前にその様子を目で窺っておき、合流付近でもう一度確認する方法で何とか凌いでいるといった感じだ。その意味でも「ブライドスポットモニター(BSM)」を搭載する「G」グレードを選んでおいて良かったと思っている。

安全装備も充実。ACCは、豪雨でもしっかりと先行車に追従

トヨタ C-HR 会田肇

Toyota Safety Senseは単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせたタイプ。歩行者も検知できる(昼間のみ)プリクラッシュセーフティを備え、全車速追従機能付きレーダークルーズコントロール(ACC)も備える。ステアリング制御付きのレーンディパーチャーアラートも備えるが、車線内に戻そうとする制御はかなり弱め。放っておけばすぐにアラートが鳴り、さらに放置すると簡単に車線をはみ出す。ただ、ACCでの制御は割とスムーズな印象で、車間距離の安定感も抜群。激しい雨が降った時でも先行車に追従して走行してくれた。

ちょっと面倒なカーナビだけど、おおむね問題は無し

トヨタ C-HR 会田肇

個人的に不満を感じたのはクラクション。平型のシングルホーンだったのだ。音を鳴らした時、所有しているムーブカスタムと同じ音色だったのにはビックリした。これでは鳴らした時の音が情けなさ過ぎると販売店に相談すると、なんと純正でもC-HRには用意なし。そこで無理を言って、他車用のトヨタ純正プレミアムホーンに取り替えていただいた。

トヨタ C-HR 会田肇

純正ナビは特に大画面派ではないので標準的な7型タイプを選択。T-Connectをスマホを介して使っている状態だが、これだとその都度、接続の作業が必要になる。DCMモデルだと1万2960円の年会費が2年目からかかる。ここは悩みどこではあったが、現在はカローラスポーツのように3年間無料化が進んでおり、次回の選択では迷うことなくDCMパッケージを選択するだろう。

トヨタ C-HR

C-HRを2年間乗って点数を付けるとすれば70点かな。ハンドリングは運転していて楽しいと思えるほどだし、乗り心地もいい。デザインは最近のトヨタとしてもかなり頑張った感があるし、個人的にも気に入っている。車内のインテリアの質感も悪くない。ただ、プレミアム感となると物足りないし、エンジンのパワーも物足りない。あれだけニュルブルクリンクを攻めたと謳っているわけだし、この辺りを克服してくれれば高ポイントを与えられるのだが。

会田 肇 | あいだ はじめ

1956年、茨城県生まれ。大学卒業後、自動車雑誌編集者を経てフリーとなる。自動車系メディア等でカーナビをはじめとする分野を取材、執筆に従事する一方で、ビデオカメラやデジタルカメラの批評活動を積極的に続けている。日本自動車ジャーナリスト協会会員。デジタルカメラグランプリ審査員。

 会田 肇 | あいだ はじめ