遂に出た!2.4Lになった新型 スバル BRZの詳細スペックをチェック!トヨタ 86はどうなる?

2020年11月28日23時に世界初公開となった新型スバルBRZ。今回の発表で発表された詳細を基に、初代BRZとはどのようなポイントが異なるのか紹介しつつ、兄弟車となるトヨタ86はどうなるのか推測していきたいと思います。

※今回発表されたスペックはアメリカ仕様車の開発目標値とされています。

文・西川昇吾

Chapter
新型スバル BRZ最大の変更点はエンジン
スポーツカーとして正常進化した新型BRZのハンドリング
スバル BRZのボディサイズを新旧で比較
空力的進化が伺える新型スバル BRZのエクステリア
スポーツカーの基本と先進性が融合した新型スバル BRZのインテリア
新型スバル BRZのモビリティとしての進化
新型スバル BRZと次期86の関係性は?

新型スバル BRZ最大の変更点はエンジン

まず、走りに影響する部分の大きな変更点がエンジンです。従来の86/BRZが搭載していた2.0L水平対向4気筒直噴から、2.4Lへと排気量を拡大。これによりスペックは最高出力170kW(231PS)、最大トルク249Nmとなっていて、従来モデルより最高出力で18kW(24PS)、最大トルクで37Nm向上しています。

最高出力と最大トルクの発生回転域は公開されていませんが、スバルの発表によると徹底した吸排気性能の強化と、フリクション低減を行い、スポーツカーらしい滑らかに高回転まで吹け上がるエンジンフィーリングを実現しているそうです。

※写真のエンジンは従来モデルのもの

正式な発表ではありませんが、この新しいパワーユニットは北米市場で販売されているレガシィアウトバックや、3列シートSUVアセントに搭載されている2.4L水平対向ターボエンジンをベースにMA化し、トヨタの筒内直接+ポート燃料噴射装置TOYOTA D-4Sを組み合わせたものでしょう。(TOYOTA D-4S採用は発表済み)

トランスミッションは、従来モデルと同じく6速MTと6速ATがラインアップされていて、ATはSPORTモードの制御を進化させいます。クルマがスポーツ走行中と判断した際にはドライバーの意思や操作に応じ最適なシフト操作を自動的に行い、従来よりもダイレクト感のあるコーナリングを可能にしています。

スポーツカーとして正常進化した新型BRZのハンドリング

コンパクトFRスポーツであるBRZ、当然エンジンだけでなくハンドリングの進化も重要なポイントです。スバルグローバルプラットホーム(SGP)の開発から得たノウハウを取り入れたという再構築されたボディは、フロント横曲げ剛性を約60%、ねじり剛性を約50%向上させています。これによりステアリングの応答性が高まり、より軽快な動きを実現。

そしてエンジンが大きくなったことで懸念される重量増に関する対策もバッチリと取られています。ルーフやボンネット、フロントフェンダーの素材にアルミを採用。車両重量までは公表されていないものの、前後左右重量の適正化やさらなる低重心化を実現し、運動性能を向上させたとのこと。

そしてその走りを支えるタイヤにはミシュランパイロットスポーツ4が選ばれており、路面からのインフォメーションが分かりやすく、程よいグリップが魅力であるこのタイヤは、速さではなくドライビングを楽しむスポーツカーであるBRZにベストマッチのチョイスと言えます。また、タイヤサイズは上位グレードPremiumが215/40R18でベースグレードLimitedが215/45R17となっています。(今回発表されたグレード構成はアメリカ仕様車)

なお、サスペンション形状は従来と同じでフロントストラット、リアダブルウィッシュボーンとなっています。

スバル BRZのボディサイズを新旧で比較

続いてボディサイズを見てみましょう。全長4,265mm全幅1,775mm全高1,311mmで、ホイールベースは2,576mmと発表されています。なお数値はアメリカ仕様のインチ数値をミリに変更しているため、小数点以下を四捨五入しています。

これを従来モデルと比較すると全長で25mm、ホイールベースで6mm大きくなっていて、全高は9mm低くなっています。なお全幅は同じです。このように比較するとボディサイズはほとんど変更されていません。スポーツモデルがモデルチェンジを受けた際に「大きくなって軽快感が失われた」という声が上がることがありますが、新型BRZでそのような心配をする必要性はないでしょう。

空力的進化が伺える新型スバル BRZのエクステリア

エクステリアは従来のBRZと同じく、エンジン高の低い水平対向のメリットを最大限に生かした低いノーズが採用されているのが大きな特徴です。ヘッドライトやテールライトなどは現代風にリファインされていますが、基本的なシルエットは従来モデルを踏襲していると言えます。

しかしながら新たに追加されたサイドシルスポイラーやフロントフェンダー後方のエアアウトレットなど、空力性能の向上を期待させるパーツも採用されているのが見てとれます。

スポーツカーの基本と先進性が融合した新型スバル BRZのインテリア

インテリアに目を向けると、車体の姿勢を掴みやすい水平基調のインパネや高いホールド性を期待させるスポーツシートなどスポーツカーの基本をしっかりと抑えている印象を受けます。

しかしながらメーターは7インチTFT液晶パネルとセグメント液晶パネルを組み合わせたデジタルメーターを採用。水平対向エンジンをモチーフにしたインターフェースデザインは近代的で、あらゆる情報を瞬時に把握できます。

また、写真からは手動式サイドブレーキが確認でき、簡単に電子制御をOFFにできると思われるスイッチ類も顔を覗かせます。このような然るべき場所ではドライバーの感性を邪魔しないギャミックは、従来モデル同様と思われます。

新型スバル BRZのモビリティとしての進化

現代のクルマとしても進化しているのが今回の新型BRZの注目ポイント。まず運転支援システム「アイサイト」をAT車に標準装備しており、プリクラッシュブレーキ(衝突被害軽減ブレーキ)や全車速追従機能付クルーズコントロールが機能として備わっています。

インフォメーションシステムにはApple CarPlayやAndroid Autoに対応した8インチSUBARU STARLINKマルチメディアインフォテインメントシステムを採用し、スマートフォンのように直感的に操作が可能です。そのほかにもコネクティッドサービスSUBARU STARLINK Safety and Securityを採用しており、利便性はもちろん、万が一の事態でも繋がる安心を備えています。

新型スバル BRZと次期86の関係性は?

今回の新型BRZは大きな仕様やコンセプトの変更をせずに、スポーツカーらしく真面目に走る曲がる止まるを正常進化させたという印象を受けます。この後発表されると思われる次期トヨタ86も基本的にはこのBRZに沿ったものとなるでしょう。

アメリカ仕様のBRZが各種コネクテッドサービスや先進のインフォメーションシステムを導入したことで、86はT-Connectナビなどに対応するかという点が注目とも言えます。次期BRZと86を選ぶ際の悩みどころは、デザインとインターフェースの機能性となるかもしれません。

ダウンサイジングターボやハイブリッド化が進む中で、NAエンジン+FRというシンプルなパッケージングを維持した新型BRZの存在は「よくぞ変わらずにいてくれた!」と賞賛を送るべきでしょう。

そして今後86はどう変わって登場するのか?両車の日本仕様の詳細はどうなるのか?まだまだ続報が待ちきれないモデルと言えます。

西川 昇吾|にしかわ しょうご

1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。過去にはコミュニティFMのモータースポーツコーナーにてレギュラー出演経験あり。「書くこと、喋ることで自動車やモータースポーツの面白さを伝える」ことを目標とし、様々なジャンルのライティングや企画に挑戦中。

西川 昇吾|にしかわ しょうご