ETCとは何なのか?詳しい仕組みやメリットを徹底解説!

ETC
高速道路や有料道路を利用する人ならば、ETCを利用したことのある方が大半でしょう。

すっかり日常に浸透したシステムですが、どのような仕組みなのかご存知でしょうか。

今回は、ETCの仕組みや利用するメリットについて詳しく解説していきます。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
ETCとは何?
ETCの仕組みをおさらい!
ETCを利用するメリットとは?

ETCとは何?

ETCとは、“Electronic Toll Collection System(エレクトロニック・トール・コレクション・システム)”の略で、高速や有料道路の料金所を通過する際、車を停めることなく、料金支払いを可能にする高度通行システムの1つです。

最近になって浸透したようなイメージがあるETCですが、日本国内でも開発が始まったのは1994年と以外に古く、当時の建設省と4つの道路公団が研究を開始していました。

1997年には、安全性や有用性を試すために一部の高速・有料道路で試験的な導入がスタートし、2000年には実際に7,200台分の試験運転が始まりました。
その後、2004年には全国に点在する料金所のおよそ90%にETCシステムを導入。ほぼすべての料金所に、ETCシステムの整備はほぼ完成の時を迎えたのです。

ETCの導入が始まった当初、7,200台の運用から始まり、2002年には僅か1.6%しかいなかったETC搭載車も次第に数を増やし続け、国土交通省の発表によると令和3年の3月時点でETC利用者は全体の93.1%に達しています。

1日単位での利用者はおよそ762万台と、もはや人々の生活とは切っても切れない便利なシステムであることが分かります。

ETCの仕組みをおさらい!

ETCは、高速・有料道路の料金所に設置されているETC専用レーンを通る際、車内に設置されているETCの車載機とレーン側のアンテナがお互いに無線通信によって情報を交換することで利用できるシステムです。

具体的には、高速・有料道路の入口料金所を通過する際、レーン側のアンテナが車載機に「ここから高速に乗りました」と情報を送信した後、高速・有料道路の出口を通過する際に、車載機がレーン側アンテナに情報を送信、レーン側アンテナが車載機に計算された利用額を送信するというメカニズムです。

そのため、ETCを利用するためにはETCカードと共に、セットアップされた車載機が搭載されていなければなりません。
ETCカードには2種類あり、ETC決済専用のものと普通の買い物などでも利用可能なクレジット一体型のカードが存在しています。

カード自体は発行会社に依頼すれば簡単に入手することができます。

一方、車載機は決済用のカードを読み込ませるスロット部分と情報送受信用のアンテナ、本体で構成された機器で、自動車用品店で購入できるタイプから、新車購入時から装備として装着されているものまでさまざまな種類が存在しています。

しかし、購入して取り付けただけでは使えず、ETCを使う車や使用者の情報などを登録しなければならないため、購入した時点でセットアップも同時にお願いするのが良いでしょう。
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