ノーズブラやUSレンズなど…日本車をわざわざUS仕様にカスタムするUSDMとは?

カスタムカーのジャンルに「USDM」が登場してからしばらく経ちますが、2017年現在でも北米仕様にカスタムされた車を「右ハンドルなのに北米仕様?そんな車売っているの?」と質問する人もおり、あまり浸透していないようです。そこで今回はUSDMの基本をご紹介しましょう。

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基本は、"アメリカ国内仕様"なUSDM
元々は、アメリカで流行ってる風チューン/ドレスアップ
アメリカンノーマル仕様へと変化
一番簡単なのはエンブレムチューン

基本は、"アメリカ国内仕様"なUSDM

USDMとは、United States domestic market(合衆国国内市場)の略。この場合の合衆国とはアメリカ合衆国で、つまり車ならアメリカ市場で販売されているものを指します。ただしカスタムの場合は、単純にアメリカから車を輸入して…というわけではありません。

そもそも、なぜアメリカ仕様なるものが存在するかと言えば、保安基準や道路交通法など各種法規や、安全基準、それにデザインの好みまでアメリカと日本では異なります。

そのため、日本車でもアメリカで販売する場合はアメリカ市場に合わせた仕様となり、日本とは若干異なることがありますし、法規上問題がある場合はデザインからして大きく変わっていることもあります。

例えば、かつてアメリカではヘッドライトの形や高さの制約が日本と異なったため、それをクリアするためリトラクブルヘッドライトを採用した車種がありました。日産 180SXなどはそのように生まれたS13シルビアのアメリカ仕様でした。またトヨタのAE86は、カローラレビンが販売できなかったのでリトラクタブルのスプリンタートレノをカローラGT-Sとして販売しています。

AE86の例でわかるように車名すら変わる場合もあり、そうしたすべてをひっくるめてアメリカ仕様にするカスタムが、USDMなのです。

元々は、アメリカで流行ってる風チューン/ドレスアップ

USDMの源流には、”キャルルック(カリフォルニアルック)”や”スポコン(スポーツコンパクトカスタム)”など、アメリカで流行っている、あるいは流行っているだろうチューニングやドレスアップがあります。

明るくおおらかなアメリカのイメージを日本でも味わいたいということで、性能一辺倒ではなく「アメリカではこうなんだ」というカスタムは、80年代から90年代にかけてかなり流行りました。

当然そうなるとアメリカでしか生産、または販売していない日本車を輸入/ 逆輸入してくれば、ベース車としては最適です。

そこで人気が出たのが、アメリカ仕様のアコードワゴンであるアコードUSワゴン等です。

アメリカンノーマル仕様へと変化

2000年代に入ると、キャルルックやスポコンといったカスタムは日本独自のものとなり、気がつけばアメリカ風とは大きくかけ離れてしまいました。そんな反動を受け、内外装の部品をアメリカ仕様に交換する等の『アメリカンノーマル』というカスタムが台頭してきます。

エンブレムやバンパーなどはもとより、ウインカーなど灯火のレンズ類、メッキパーツなどもアメリカから輸入した純正部品を用いてアメリカ仕様に変更し、アメリカで使われることの多い、飛び石や虫対策のノーズブラをつけることもあります。

もちろん、ブレーキランプとリアウィンカーが兼用、あるいはブレーキランプ同色リアウィンカーなどは日本の法規ではNGなので、どうしてもそれを再現したい場合はスイッチで切り替え、イベント会場でのみアメリカ仕様にするようです。

一番簡単なのはエンブレムチューン

USDMは、アメリカンライフを日本の日常でも体現するのが目的ですから、単に車だけではなくドライバーの服装、車内のアクセサリー、はてはシートに置いた雑誌やドリンクホルダーの飲み物までアメリカ製品(またはブランド)で固めるユーザーもいました。

なかでも一番簡単かつ効果的なのは、やはり車のエンブレム類でしょうか。

日本ではトヨタブランドで販売されているレクサス車(トヨタ ランドクルーザープラドのレクサス GX化や、セルシオのLS化、ウィンダムのES化)のエンブレムをトヨタからレクサスに交換している人も多いですよね。

その昔、いすゞ ジェミニ(いすゞオリジナルのJT191)のエンブレムを、アメリカ名のSTYLUSエンブレムに変えているのを見たときには、シブイ!と思いました。

USDMに憧れたならば、まずはエンブレムから変えてみてはいかがでしょう?