車高を簡単に調整できるエアサス…そのメリットとデメリットは?

【東京オートサロン2017】JATS

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バブル期のシーマ、あるいはセルシオといった高級車に搭載された装備に「エアサスペンション」があります。この「エアサス」は金属の弾力性を利用する通常のサスペンションでは吸収できない小さな振動も減衰するでき、また内部の空気の量を変えることで、バネレートや車高も自由に設定する事ができます。これにはエアサスコントローラーが必要となります。
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フレキシブルな特性の「エアサス」
エアサスの弱点…
エアサスの利点も大きい…

フレキシブルな特性の「エアサス」

一部高級車に純正で使用されているエアサス。私達の生活の身近なところでは、「バス」に使用されていますね。乗降の際に乗車口付近の車高を下げる事で、乗りやすくする「利便性」を持たせているといえます。また車いすや、体の不自由な方にとっても有用な装備として活躍しております。
さて、乗用車にも純正であるケースもありますが、多くの場合は「アフターマーケットパーツ」で取り付けていると考えます。アメ車の「ローライダー」といったモデル等、有り得ないくらい低い車高のクルマを見た事があると思います。またスポーツカーでも「エアサスコントローラー」と組み合わせる事で、ロードコンディションに合わせて車高を上下させる、といった芸当ができるので好んで導入するオーナーも存在します。

このようにエアー量で車高を任意で調整できる為、見映えと実用面を兼ね備えている為、いろいろ都合がよい装備ともいえます。

V36 スカイライン エアサスの取り付け

エアサスの弱点…

純正でエアサスの付いているクルマ、あるいは後付で足回りを換装したクルマに必ず必要なのが「エアサスコントローラー」です。

エアサスの中に入っているのは「空気」であり、オイルや金属パーツ等のように劣化する類いのものではないので、故障しにくい、という認識があるかもしれませんが、車高を大きく下げて走るのは「空気圧が低い、エア量が少ない状態」の為、ユニットに負担がかかります。純正エアサスで車高を下げた場合、メーカー推奨のコンディションでない状態での使用になりますから、予期せぬトラブルに見舞われる可能性もありますので、注意が必要です。

エアサス最大の弱点は「エア漏れ」。気密性の高いパーツでありますから、そのパッキンが経年劣化する事でもこのエア漏れは発生します。ただでさえそうした弱点があるのですから、メーカーも想定していないほど頻繁に空気圧を変更する事で「寿命が縮まる」ということが考えられます。

そもそも、車高を下げて走るというだけで、公道においては大きなリスクが発生するともいえます…。
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