新型スープラがBMW(Z4)と共同開発をする理由
更新日:2020.12.11

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スポーツカーファンの心を鷲掴みしてきたスープラの新型が、2019年初めに復活するという情報が出ました。2018年3月6日、スイスで開幕したジュネーブ国際モーターショーで、トヨタはレーシングカータイプながら新型スープラのコンセプトモデルを発表。この新型スープラは、BMW 新型Z4と共同開発をしていますが、その理由とは、どんなものなのでしょうか。
新型スープラの概要
ジュネーブ国際モーターショーのトヨタのプレスカンファレンスにて、GRスープラレーシングコンセプトが世界初公開されました。
”トヨタのアイコン的スポーツカーの復活を示唆するレーシングマシンコンセプト”とアナウンスされたそれは、スタイリングこそGTカーのような、レーシングマシンの様相を呈しています。しかし、ヘッドライトやテールランプは、ベースとなる新型スープラのものと推測できます。
スープラを16年ぶりに蘇らせたマシンは、伝統的なFRレイアウトの特徴である”ロングノーズ&ショートデッキ”を採用し、スポーツカー然としたフォルムをまとっています。LM-GTEクラス(ル・マン耐久グランドツーリングカー)の規定に対応したコンセプトモデルとの噂ですが、真偽のほどは定かでありません。
ボディには、軽量かつ高剛性なカーボンコンポジット材などを採用。大きく張り出したフェンダー、大型リヤウィング、リヤディフューザーは、ダウンフォースを稼ぎ、コーナリング性能を向上させる目的であり、まさにGTマシンそのものです。
市販型のスープラでは、おそらくこの方向性をとりながらも、グラマラスなフェンダーにしてくると推測できます。
”トヨタのアイコン的スポーツカーの復活を示唆するレーシングマシンコンセプト”とアナウンスされたそれは、スタイリングこそGTカーのような、レーシングマシンの様相を呈しています。しかし、ヘッドライトやテールランプは、ベースとなる新型スープラのものと推測できます。
スープラを16年ぶりに蘇らせたマシンは、伝統的なFRレイアウトの特徴である”ロングノーズ&ショートデッキ”を採用し、スポーツカー然としたフォルムをまとっています。LM-GTEクラス(ル・マン耐久グランドツーリングカー)の規定に対応したコンセプトモデルとの噂ですが、真偽のほどは定かでありません。
ボディには、軽量かつ高剛性なカーボンコンポジット材などを採用。大きく張り出したフェンダー、大型リヤウィング、リヤディフューザーは、ダウンフォースを稼ぎ、コーナリング性能を向上させる目的であり、まさにGTマシンそのものです。
市販型のスープラでは、おそらくこの方向性をとりながらも、グラマラスなフェンダーにしてくると推測できます。
BMW 新型Z4とシャシーを共有するメリット
新型スープラは、BMWの新型Z4とシャシーコンポーネントを共有しており、2台はBMWの手によって同時開発がなされています。トヨタが企画とデザインを担当し、BMWがシャシー設計と車両開発を担当する、という分担です。
走行性能に大きく影響する開発が、世界中のメーカーが指をくわえて羨ましがるBMWであることから、新型スープラが、圧倒的なハンドリング性能を持ち合わせたスポーツカーとなることは、容易に想像ができます。
一方で、2シータースポーツカーが、2019年に大ヒットする未来は考えにくい(筆者は熱望しますが…)ため、この1車種だけで、莫大な開発費を回収するのは困難です。
先日も、新型スープラと新型Z4が並んで雪上公道実験をしている写真が出ました。もし1車種ずつ開発していたら、すべての開発過程で、2倍の工数と費用が掛かってしまいます。
また2車種を横並びにすることで、2車の性能が目標通りに達成されているか、比較しながら開発できます。これはメーカー側として、非常に費用効率が良いのです。
フェラーリやランボルギーニのように、販売価格を上げれば解決できるモデルが欲しいのではなく、トヨタとBMWは量販スポーツカーを売りたいという目的を共有しているのでしょう。2シータースポーツカーを共同開発するメリットは、こういうところにあると推測できます。
走行性能に大きく影響する開発が、世界中のメーカーが指をくわえて羨ましがるBMWであることから、新型スープラが、圧倒的なハンドリング性能を持ち合わせたスポーツカーとなることは、容易に想像ができます。
一方で、2シータースポーツカーが、2019年に大ヒットする未来は考えにくい(筆者は熱望しますが…)ため、この1車種だけで、莫大な開発費を回収するのは困難です。
先日も、新型スープラと新型Z4が並んで雪上公道実験をしている写真が出ました。もし1車種ずつ開発していたら、すべての開発過程で、2倍の工数と費用が掛かってしまいます。
また2車種を横並びにすることで、2車の性能が目標通りに達成されているか、比較しながら開発できます。これはメーカー側として、非常に費用効率が良いのです。
フェラーリやランボルギーニのように、販売価格を上げれば解決できるモデルが欲しいのではなく、トヨタとBMWは量販スポーツカーを売りたいという目的を共有しているのでしょう。2シータースポーツカーを共同開発するメリットは、こういうところにあると推測できます。
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