R32やスープラ…旧車の購入をする際に気をつけるべきこと7選

JZA80 スープラ

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かつて日本のスポーツカー市場を賑わせた90年代の名車、とくにハイパワーターボ車は、排ガス規制強化で2002年に一斉に消えました。そんな名車たちが海外に流出しているなか、あの頃の名車を購入、維持していこうと思ったら、どんなことに気をつければ良いのでしょうか。
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①購入するなら早い決断を!
②海外のバイヤーは手ごわい!
③壊れていたら直せばいい!エンジンだけはオリジナルなのを確認
④販売店の多くは「売っているだけ」
⑤達人を見つけておこう!
⑥手に入ったらまずは徹底的に点検!
⑦盗難には本当に注意!

①購入するなら早い決断を!

最近、かつての90年代スポーツを見かけることが減りました。それは「国がエコカー減税をする一方で、古いクルマの税金を上げるイジメのせいだ」という意見もありますが、それだけが原因なのでしょうか?

本当にそのクルマが好きなら、税金が多少上がったところで手放す理由にはならないはず。旧車が減っている背景には、じつはそれほどその車が好きでは無かった人々が、アッサリと手放してしまっていることがあるのです。

それを海外のバイヤーが購入、遠慮なく日本から運び出してしまい、購入しようにも絶対数が減ってしまったあとではプレミアが付いてしまいます。

もし、あなたが90年代スポーツカーの購入を考えているなら、急ぐべきでしょう。

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②海外のバイヤーは手ごわい!

一方、海外のファンに車を提供するバイヤーには熱意があります。買い付けた名車は米国などで右から左へ次々と売れますから、日本での相場など無視して高値で買い取ります。

R32 GT-Rなどオークションで1,000万円で売れたものすらあるといいます。バイヤーが名車を探す目は、日本全国におよんでいると言って良いでしょう。

③壊れていたら直せばいい!エンジンだけはオリジナルなのを確認

タマ数豊富な普通の中古車ならともかく、市場に出回っているタマ数の少ない中古車となると「程度の良いもの」を、手ごろな価格で探すことは至難のワザ。まして「状態が悪いものに気を付けよう」というのは無意味で、直せるところは購入後に手を入れればいいのです。

むしろ、状態があまり良くない車を安く買って、部品が出るうちにフルオーバーホールしたほうが安心して乗ることができます。そもそも「壊れて困る」という方は、程度の良いものを高値で買っても、壊れたら手放すのが目に見えているのでオススメしません。

状態の悪いなかには、本来のエンジンが取り外され、間に合わせの別のエンジンが載っているケースがあります。こればかりは修理する以前の問題なので、実車を見て確認しましょう。

④販売店の多くは「売っているだけ」

望みの旧車を見つけても、販売店は業者オークションで仕入れたり、下取りで入ってきたクルマを売っているだけというケースは多いです。

しかも遠く離れた販売店から車を買った場合には、販売店がどれだけの整備能力を持っていても購入後にそれほど役に立ちません。しいて言えば、パーツの供給を含めたある程度のアフターケアが期待できるくらいです。

⑤達人を見つけておこう!

90年代、あるいはそれ以前のほとんどは2002年で廃盤になりましたから、そうした車種は、メーカーによる純正部品の保管期限である15年を過ぎています。現時点で欠品が出ているパーツも多いはずで、今後は維持も修理も困難になります。

また、さまざまな事情により、正規ディーラーは旧車に関してはあまり役に立てません。パソコンで純正部品の在庫を調べ、メーカー在庫も無ければ、なにもできなくなっています。

そういう時、純正部品が無くてもなんとかしてくれてる達人を車の”主治医”として頼れる環境がなければ、旧車ライフは絶対に行き詰まります。

達人の多くは、早く仕上げることよりも、確実に修理することを前提に作業をすすめてくれます。これは逆にいえば、ディーラー作業のように、持ち込んだときに作業が完了する日にちを確約できないということにもなるわけで、思った以上に工場に預けっぱなしになることもあります。

そんな達人と付き合う歴史が、そのまま旧車と付き合う歴史だ、くらいに考えておきましょう。

⑥手に入ったらまずは徹底的に点検!

車を手に入れたら、まずは徹底的な点検をします。

業者による納車前の確認などは、できることが限られますし、完全なレストア直後でも無ければ新車と同じように乗れるわけも無く、調子が悪かったり、交換が必要になるところの10や20はすぐ見つかると思ったほうがいいです。

そういう意味でも購入前のチェック!などは、たいした意味がありません。むしろ購入前に試乗して調子の悪いところを見つけたら、事前に治す必要のあるところが把握できて良かった!と喜ぶべきかもしれません。

⑦盗難には本当に注意!

日本では一般的な需要が少ない旧車でも、世界的に見れば貴重品になることもあります。そのためバイヤーとは別に、窃盗を狙う輩が発生します。

自宅の駐車場に停めていても、朝起きたら盗まれていた!というケースすらありますので、けして油断せず盗難防止の手段を尽くしましょう。

可能であれば自宅敷地内の駐車場で、物理的に物音も立てずに運び出せないような対策を施すか、それが無理なら機械式駐車場やタワーパーキングなど簡単に出せないような場所がベストです。

どうしても一般の月極駐車場に止めなければいけないなら、一番奥で出し入れが難しく、見通しの悪い場所に、フォルムを偽装するようなボディカバーをつけておくくらいの用心が必要です。

最近では、GPSで追跡可能な盗難防止装置もありますから、そういった対策も施しておきたいですね。


旧車と生活をともにする場合、問題のほとんどは購入後に発生しますから、対処できる環境を購入前に作っておけば問題ありませんし、そこを考えておかないと購入後に必ず困ります。

購入前に気をつけることと言えば、車体が原型を保ちオリジナルのエンジンが載っていること、そして修理では治せない致命的な故障がないかくらいで、その他の細かいところは購入してからどうにでもなります。

旧車ライフは、購入後に維持できる環境づくりから始めましょう!

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