プアマンズ・ポルシェ とは?国産車は初代RX-7と初代フェアレディZ
更新日:2024.09.09
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マツダ RX-7の歴史を紐解いていくと「プアマンズ・ポルシェ」という言葉が出てきます。このプアマンズ・ポルシェとは、ポルシェ924などと似ていることからついた別名ですが、そもそも”プアマンズ”とは、どういった意味合いで使われているのでしょうか?
そもそも「プアマンズ・ポルシェ」とは?
初代SA22C型RX-7が登場する前から「プアマンズ・ポルシェ」という呼び名は存在しました。それは、ポルシェ914の4気筒モデルや、初期のポルシェ924などのことです。
VWタイプ1(ビートル)のエンジンを搭載した4気筒版914は、ワーゲンポルシェとも呼ばれていましたし、924はそもそもVWのスポーツカーとして開発され、初期にはアウディのエンジンを積んでいました。
ところが、914は6気筒モデルがル・マン24時間レースで優勝し、924は後にターボ化され、優れたFRスポーツとしてロングセラーとなります。
しかし、双方ともポルシェのなかでは廉価版、入門版といった位置づけ。メインの911よりも、下に見られていたわけです。
「高級な911を買えない人が乗るポルシェ」として生まれたプアマンズ・ポルシェという言葉ですが、それは同時に、ポルシェと同ジャンルながら安価なスポーツカーも指すようになります。
VWタイプ1(ビートル)のエンジンを搭載した4気筒版914は、ワーゲンポルシェとも呼ばれていましたし、924はそもそもVWのスポーツカーとして開発され、初期にはアウディのエンジンを積んでいました。
ところが、914は6気筒モデルがル・マン24時間レースで優勝し、924は後にターボ化され、優れたFRスポーツとしてロングセラーとなります。
しかし、双方ともポルシェのなかでは廉価版、入門版といった位置づけ。メインの911よりも、下に見られていたわけです。
「高級な911を買えない人が乗るポルシェ」として生まれたプアマンズ・ポルシェという言葉ですが、それは同時に、ポルシェと同ジャンルながら安価なスポーツカーも指すようになります。
プアマンズ・ポルシェとして売れたRX-7
ポルシェ924に遅れること3年。1978年に登場した初代RX-7(SA22C)は、924とスタイリングの共通点が多かったことから、プアマンズ・ポルシェと呼ばれました。
リトラクブルヘッドライトや、曲面ガラスを用いたリアハッチ、3ドアファストバッククーペ、さらにはリアスポイラーの形状まで似ていたので、当時のマツダでは、意図的なものがあったのかもしれません。
ところが、結果的にそれが大正解。軽量ハイパワーなロータリーエンジンを搭載して、ロータリーロケットとも呼ばれ、しかも924よりさらに安価だったRX-7は、初代FFファミリアとともに、オイルショックで瀕死だったマツダを救ったのです。
その後も、2代目RX-7(FC3S)ではロータリーエンジン独特の低いボンネットフードをやめ、ますますプアマンズ・ポルシェ(今度は944にそっくりとも)として磨きを?かけました。
3代目(FD3S)でポルシェから離れて独自スタイルとなりましたが、それが結果的に最後のRX-7となったので、昔の人はいまでもプアマンズ・ポルシェ=RX-7というイメージを持っている方も少なくありません。
ところで、プアマンズ・ポルシェと呼ばれる国産スポーツカーがもう1台あったのをみなさんご存知でしょうか?
リトラクブルヘッドライトや、曲面ガラスを用いたリアハッチ、3ドアファストバッククーペ、さらにはリアスポイラーの形状まで似ていたので、当時のマツダでは、意図的なものがあったのかもしれません。
ところが、結果的にそれが大正解。軽量ハイパワーなロータリーエンジンを搭載して、ロータリーロケットとも呼ばれ、しかも924よりさらに安価だったRX-7は、初代FFファミリアとともに、オイルショックで瀕死だったマツダを救ったのです。
その後も、2代目RX-7(FC3S)ではロータリーエンジン独特の低いボンネットフードをやめ、ますますプアマンズ・ポルシェ(今度は944にそっくりとも)として磨きを?かけました。
3代目(FD3S)でポルシェから離れて独自スタイルとなりましたが、それが結果的に最後のRX-7となったので、昔の人はいまでもプアマンズ・ポルシェ=RX-7というイメージを持っている方も少なくありません。
ところで、プアマンズ・ポルシェと呼ばれる国産スポーツカーがもう1台あったのをみなさんご存知でしょうか?
プアマンズ・ポルシェと呼ばれる国産スポーツカーがもう1台あった…
マツダ RX-7よりも数年前、日本車でプアマンズ・ポルシェと呼ばれたスポーツカーがありました。日産 フェアレディZです。
こちらは初代フェアレディZ(S30)が1969年デビューなので、ポルシェ924どころか1970年販売開始の914より先輩で、北米でZカー(ズィーカー)と呼ばれていたことでも知られています。
しかし、911と同じく北米での販売を考慮した2+2モデルが準備されていたことや、後に同じFRスポーツとして924が登場。そうなると「ポルシェと同ジャンルで価格が安いスポーツカー」として、フェアレディZもプアマンズ・ポルシェと呼ばれることがあったのです。
為替レートなどの関係で、3代目Z31の途中からあまり安いスポーツカーでは無くなったこともあり、フェアレディZはRX-7ほど有名ではありませんね。
こちらは初代フェアレディZ(S30)が1969年デビューなので、ポルシェ924どころか1970年販売開始の914より先輩で、北米でZカー(ズィーカー)と呼ばれていたことでも知られています。
しかし、911と同じく北米での販売を考慮した2+2モデルが準備されていたことや、後に同じFRスポーツとして924が登場。そうなると「ポルシェと同ジャンルで価格が安いスポーツカー」として、フェアレディZもプアマンズ・ポルシェと呼ばれることがあったのです。
為替レートなどの関係で、3代目Z31の途中からあまり安いスポーツカーでは無くなったこともあり、フェアレディZはRX-7ほど有名ではありませんね。
プアマンズとは蔑称か?尊称か?
現在ではプアマンズ・ポルシェに該当するような日本車はありませんが、その代わりなにかにつけてプアマンズ・〇〇と蔑称のように呼ぶケースがあります。しかし、本来はそんな悪い意味ではありません。
日本車に限らず、あるいはクルマに限らず”プアマンズ”は、さまざまなジャンルに存在し「安価ながら高価格モデル並の性能を、部分的にでも実現した」製品の尊称です。
日産ブルーバード(510)もBMW 2002ti並の走行性能を安価に実現し、プアマンズ・BMWと評価されていたことがあります。
もちろん、安価にすべてを同等の性能にすることはできませんから、プアマンズだからこそ劣る点もあります。そういったことを踏まえてWEB上の「プアマンズ・〇〇」の検索結果を見ると、ちょっと面白いですよ。
「国産はプアマンズ車ばかり」などと言われることもありますが、褒められたと思って涼しい顔をしていれば良いのではないでしょうか。
日本車に限らず、あるいはクルマに限らず”プアマンズ”は、さまざまなジャンルに存在し「安価ながら高価格モデル並の性能を、部分的にでも実現した」製品の尊称です。
日産ブルーバード(510)もBMW 2002ti並の走行性能を安価に実現し、プアマンズ・BMWと評価されていたことがあります。
もちろん、安価にすべてを同等の性能にすることはできませんから、プアマンズだからこそ劣る点もあります。そういったことを踏まえてWEB上の「プアマンズ・〇〇」の検索結果を見ると、ちょっと面白いですよ。
「国産はプアマンズ車ばかり」などと言われることもありますが、褒められたと思って涼しい顔をしていれば良いのではないでしょうか。