日本発祥の「ドリフト」がついにFIA認定に!FIAインターコンチネンタル・ドリフティング・カップ(IDC)の概要と注目すべきエントラントとは?
更新日:2024.09.09
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数あるモータースポーツカテゴリーのなかでは、日本が発祥といえるドリフト競技。いまや世界の40カ国以上で開催され、「見せるモータースポーツ」としてその認知度や人気は着実な高まりをみせています。
そんな流れを受けて、F1やWRCといったトップカテゴリーを主幹するFIA(国際自動車連盟)がドリフト競技に進出。「FIAインターコンチネンタル・ドリフティング・カップ(IDC)」と名付けられた世界大会を主催する運びになりました。
そんな流れを受けて、F1やWRCといったトップカテゴリーを主幹するFIA(国際自動車連盟)がドリフト競技に進出。「FIAインターコンチネンタル・ドリフティング・カップ(IDC)」と名付けられた世界大会を主催する運びになりました。
FIAインターコンチネンタル・ドリフティング・カップとは?
初開催の場として選ばれたのは、東京のお台場。
2017年9月30日~10月1日の当日には、13の国と地域から24人のトップドライバーが集結し、卓越したドリフトテクニックを披露。栄えある1位の座は、日本の川畑真人選手が獲得しています。
2017年9月30日~10月1日の当日には、13の国と地域から24人のトップドライバーが集結し、卓越したドリフトテクニックを披露。栄えある1位の座は、日本の川畑真人選手が獲得しています。
ちなみに、この初めての世界大会は「世界統一ドリフトルール」の浸透を目的として行われていますが、おおまかな内容は以下の通り。
競技は、選手が1名づつ走行して技術力を競う「単走(ソロ)」と、
競技は、選手が1名づつ走行して技術力を競う「単走(ソロ)」と、
その順位によって選ばれた選手が
1対1で勝敗を決するトーナメント戦の「追走」にわけられていて、
1対1で勝敗を決するトーナメント戦の「追走」にわけられていて、
いずれもドリフトの角度やスピード、ドリフトの飛距離といったさまざまな要素が審査され順位が決定されます。
採点には日本のD1グランプリで使用されている「エレクトリック・スコアリング・システム」を補助として活用しつつ、審査員が各選手の走りを評価。まさに、このあたりがモータースポーツ界のフィギュアスケートと呼ばれるゆえんでしょう。
採点には日本のD1グランプリで使用されている「エレクトリック・スコアリング・システム」を補助として活用しつつ、審査員が各選手の走りを評価。まさに、このあたりがモータースポーツ界のフィギュアスケートと呼ばれるゆえんでしょう。
注目すべきエントラントはどこ?
さて、この競技では8ブランドのスポーツラジアルが指定タイヤとなっていますが、そのなかで異色だったのはタイヤメーカー自身がチームとして名を連ねていたこと。
そのチームとは、「nichiei Racing with GOODRIDE」。
そのチームとは、「nichiei Racing with GOODRIDE」。
ご存じの通り、GOODRIDEは中国を代表するタイヤメーカーで、売上高は世界でも10指に入る大手。日本には2年半ほど前から進出していますが、単なるタイヤ供給だけでなくチームとして参加したことにはどんな背景があったのでしょうか? 日本法人の代表である蕭(しょう)さんに訊いてみると--。
「じつは日本進出は、はじめに『チームありき』だったのです。本国でGOODRIDEのスポンサードを受けていた選手がD1にエントリーしたいということで引き続きの支援を依頼したのですが、当時GOODRIDEは日本市場に無縁だったので色よい返事が貰えなかった。そこで、『だったらウチで販売をやりましょう』、という経緯で日本進出が決まったのです」
アジアンタイヤと一括りにできない異色のメーカー
市販品のプロモーションではなくモータースポーツに参加するチームのために日本進出が決定されたわけで、一般的なタイヤメーカーのアプローチとしてはそれだけでも異色といえます。
そして、異色といえば市販品においてもGOODRIDEは他のアジア系メーカーとは一線を画する販売方針を持っています。
そして、異色といえば市販品においてもGOODRIDEは他のアジア系メーカーとは一線を画する販売方針を持っています。
「確かに同クラスの国産メーカーと比較すれば価格は安くなっています。ですが、決して価格にしか魅力がない商品ではありませんから、いわゆる”安売り”はしていない。実際、お使いになられたユーザーの方はおわかりと思いますが、GOODRIDEの商品には性能面も高く評価できる内容が備わっています。良いモノを”適性な”価格で売る、というのが基本的な我々のスタンスです」
それでも、導入当初は約1500本だった販売本数は、翌年に約8000本に大幅増加。今年は一挙に6万本にまで増え、いまや某国産メーカーのディーラーでも正規採用されているとか。
それでも、導入当初は約1500本だった販売本数は、翌年に約8000本に大幅増加。今年は一挙に6万本にまで増え、いまや某国産メーカーのディーラーでも正規採用されているとか。
とかく、アジアのタイヤメーカーというとB級品のイメージを抱かれがちですが、世界のトップ10に食い込むメーカーの商品にそうした先入観は無用ということは、その実績が証明しているといえそうです。