トヨタMRJ、マツダRX-01…かつて発売が熱望された東京モーターショーの出展車6選
更新日:2024.09.09
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華やかな参考出品車と美しいコンパニオン…。モーターショーは新しい技術やデザインコンセプトを提示し、メーカーの今後を示すとともに広くユーザーの反応を見る場でもあります。そこで、発売を期待されたものの、幻に終わったコンセプトカーを紹介しましょう。
トヨタ MRJ
※画像は2代目MR2
1995年の東京モーターショーでトヨタが参考出品したMRJは、クルマ好きなら名前からピンと来るように、ミッドシップレイアウトのスポーツカーです。流麗なフォルムで人気があった2代目のMR2がベースになっています。
ポイントは、4名乗りであること。MR2は初代、2代目とも2人乗りでしたが、MRJには2+2のレベルとはいえ、リアシートが設けられていました。さらには、電動でフルオープンになる開閉ルーフを備えていました。
4気筒DOHC20バルブVVT、1,762ccの170ps/19.0mkgエンジンをリアシートの背後に搭載していたため、ホイールベースは2,550mmと長めに設定。ボディサイズは、全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,240mmでした。
利便性の高さも含めて市販確定とまで言われていましたが、実現はしませんでした。しかし、1999年に発売されたMR2の後継車、MR-Sが2シーターながらオープン構造を採用し、ロングホイールベースのシルエットを採用したのはご存じの通り。MRJのコンセプトが継承されたといっていいでしょう。
1995年の東京モーターショーでトヨタが参考出品したMRJは、クルマ好きなら名前からピンと来るように、ミッドシップレイアウトのスポーツカーです。流麗なフォルムで人気があった2代目のMR2がベースになっています。
ポイントは、4名乗りであること。MR2は初代、2代目とも2人乗りでしたが、MRJには2+2のレベルとはいえ、リアシートが設けられていました。さらには、電動でフルオープンになる開閉ルーフを備えていました。
4気筒DOHC20バルブVVT、1,762ccの170ps/19.0mkgエンジンをリアシートの背後に搭載していたため、ホイールベースは2,550mmと長めに設定。ボディサイズは、全長3,995mm×全幅1,695mm×全高1,240mmでした。
利便性の高さも含めて市販確定とまで言われていましたが、実現はしませんでした。しかし、1999年に発売されたMR2の後継車、MR-Sが2シーターながらオープン構造を採用し、ロングホイールベースのシルエットを採用したのはご存じの通り。MRJのコンセプトが継承されたといっていいでしょう。
マツダ RX-01
トヨタがMRJを発表した1995年の東京モーターショーで、マツダはロータリーエンジンのスポーツカー、RX-01を出展しました。当時マツダでは、アンフィニRX-7(マツダ RX-7)を発売しており、その次期型と目されていました。
ボディサイズは、全長4,055mm×全幅1,730mm×全高1,245mm、ホイールベース2,345mmで、RX-7より全長で200mm、ホイールベースは80mmほど小さくまとめられていました。しかし2+2のシートは、RX-7よりも居住性が高かったと当時の記事には記されています。
このクルマの最大の特徴は、新開発されたロータリーエンジンで、RX-7に搭載されていた13B型をベースに、ドライサンプ化により小型化。そのメリットを活かしてキャビン側に55mmほど寄せた位置に、さらに55mm下げて搭載されました。そのため、従来よりもさらに薄く低いボンネットが実現されました。
その出力は、自然吸気(NA)ながら、最高出力220ps、最大トルク22.0kgmを発揮しました。
このRX-01のエンジンを活かしたRX-8は2003年にデビュー。2012年まで販売されました。
ボディサイズは、全長4,055mm×全幅1,730mm×全高1,245mm、ホイールベース2,345mmで、RX-7より全長で200mm、ホイールベースは80mmほど小さくまとめられていました。しかし2+2のシートは、RX-7よりも居住性が高かったと当時の記事には記されています。
このクルマの最大の特徴は、新開発されたロータリーエンジンで、RX-7に搭載されていた13B型をベースに、ドライサンプ化により小型化。そのメリットを活かしてキャビン側に55mmほど寄せた位置に、さらに55mm下げて搭載されました。そのため、従来よりもさらに薄く低いボンネットが実現されました。
その出力は、自然吸気(NA)ながら、最高出力220ps、最大トルク22.0kgmを発揮しました。
このRX-01のエンジンを活かしたRX-8は2003年にデビュー。2012年まで販売されました。
日産 トレイルランナー
1997年の東京モーターショーで日産が発表したコンセプトモデルが、トレイルランナーです。キャッチコピーは「オフロードも走れる、近未来スタイルのスペシャリティクーペ」。
シルエットはハッチバッククーペですが、最低地上高が高い独特なフォルムが特徴でした。
ただし、エンジンは直列4気筒DOHC、可変吸気システムのVVLを採用したSR20VE型2.0L。トランスミッションは、ハイパーCVT-M6。駆動方式は、アテーサ4WD。9代目のブルーバード(U13型)にSSSリミテッドアテーサに、10代目ブルーバードSSS-Zのエンジンを搭載したようなパッケージは、コンセプト的には新しかったものの、技術的には既存の技術の組み合わせといえました。
つまりメカニズムそのものは、市販化レベルにあったということです。しかし、当時の日産の財政事情も影響したのでしょうか、トレイルランナーはショーモデルで終わり、コンセプトは、2000年発売のエクストレイルに受け継がれることになりました。
シルエットはハッチバッククーペですが、最低地上高が高い独特なフォルムが特徴でした。
ただし、エンジンは直列4気筒DOHC、可変吸気システムのVVLを採用したSR20VE型2.0L。トランスミッションは、ハイパーCVT-M6。駆動方式は、アテーサ4WD。9代目のブルーバード(U13型)にSSSリミテッドアテーサに、10代目ブルーバードSSS-Zのエンジンを搭載したようなパッケージは、コンセプト的には新しかったものの、技術的には既存の技術の組み合わせといえました。
つまりメカニズムそのものは、市販化レベルにあったということです。しかし、当時の日産の財政事情も影響したのでしょうか、トレイルランナーはショーモデルで終わり、コンセプトは、2000年発売のエクストレイルに受け継がれることになりました。
スバル B9スクランブラー
2003年の東京モーターショーにスバルが出展したスポーツカーが、B9スクランブラーです。それまでのスバルのモーターショー参考出品車を見渡してみても、2シーターのオープンボディというのは非常に珍しく、注目を集めました。
SSHEV(Sequential Series Hybrid Electric Vehicle)と呼ばれるパワーユニットは、140馬力のEJ20型SOHCエンジンと100kWのモーターが組み合わされたシリーズハイブリッド。駆動方式は、スバルお得意のシンメトリカルAWDです。
オートレベライズ機能を持つエアサスペンションは、最低地上高を150mmから200mmの間で選択でき、性能面、デザイン面ともに、"オフロード・オンロード問わず問わずオープンエアモータリングを楽しみたい”というコンセプトが実現されていました。
後にスプレッドウイングスグリルと名付けられた特徴的なフロントグリル持つボディデザインは、アルファロメオから移籍したアンドレアス・ザパティナスが手がけたもので、先進さと懐かしさを融合したフォルムを形成。航空機の翼をイメージしたダッシュボードやフロントグリルは、2000年代スバル車の共通デザインとなりました。
スポーツカーなので、多少高くても発売されていたら…。時代が早すぎたのかもしれません。
SSHEV(Sequential Series Hybrid Electric Vehicle)と呼ばれるパワーユニットは、140馬力のEJ20型SOHCエンジンと100kWのモーターが組み合わされたシリーズハイブリッド。駆動方式は、スバルお得意のシンメトリカルAWDです。
オートレベライズ機能を持つエアサスペンションは、最低地上高を150mmから200mmの間で選択でき、性能面、デザイン面ともに、"オフロード・オンロード問わず問わずオープンエアモータリングを楽しみたい”というコンセプトが実現されていました。
後にスプレッドウイングスグリルと名付けられた特徴的なフロントグリル持つボディデザインは、アルファロメオから移籍したアンドレアス・ザパティナスが手がけたもので、先進さと懐かしさを融合したフォルムを形成。航空機の翼をイメージしたダッシュボードやフロントグリルは、2000年代スバル車の共通デザインとなりました。
スポーツカーなので、多少高くても発売されていたら…。時代が早すぎたのかもしれません。
トヨタ ファンクーペ
※画像はヴィッツ
1997年の東京モーターショーで、トヨタは次世代のコンパクトカーとして、5ドアハッチバックのファンタイム、ファンタイムよりも全高を高め、荷室を拡大したファンカーゴ、そしてハッチバッククーペのファンクーペという3車種を発表しました。
このうちファンタイムは、1999年1月にヴィッツ(海外ではヤリス)として発売、ファンカーゴは3ドアボディを5ドアにして実用性を高めたうえで、1999年8月にファンカーゴの名称のまま商品化されましたが、ファンクーペだけは実現しませんでした。
ファンクーペはファンタイムとフロアユニットを共用し、全長3,800mm×全幅1,650mm×全高1,445mmと、3車種のなかでもっとも低く長いシルエットでした。ルーフとリアハッチが脱着式で、外すとオープンエアを楽しめます。リアシートはクッション部分が折りたたみ式で、荷室のフラット化も可能でした。
実用性もあり、サーファーなど海で遊ぶ人にも人気が出そうでしたが、市販化はされませんでした。トヨタサイノスや日産NXクーペなど、コンパクトハッチバックの市場を見て断念したのかもしれませんが、安価で楽しいクーペとして実現していたら、とクルマ好きなら考えてしまいます。
1997年の東京モーターショーで、トヨタは次世代のコンパクトカーとして、5ドアハッチバックのファンタイム、ファンタイムよりも全高を高め、荷室を拡大したファンカーゴ、そしてハッチバッククーペのファンクーペという3車種を発表しました。
このうちファンタイムは、1999年1月にヴィッツ(海外ではヤリス)として発売、ファンカーゴは3ドアボディを5ドアにして実用性を高めたうえで、1999年8月にファンカーゴの名称のまま商品化されましたが、ファンクーペだけは実現しませんでした。
ファンクーペはファンタイムとフロアユニットを共用し、全長3,800mm×全幅1,650mm×全高1,445mmと、3車種のなかでもっとも低く長いシルエットでした。ルーフとリアハッチが脱着式で、外すとオープンエアを楽しめます。リアシートはクッション部分が折りたたみ式で、荷室のフラット化も可能でした。
実用性もあり、サーファーなど海で遊ぶ人にも人気が出そうでしたが、市販化はされませんでした。トヨタサイノスや日産NXクーペなど、コンパクトハッチバックの市場を見て断念したのかもしれませんが、安価で楽しいクーペとして実現していたら、とクルマ好きなら考えてしまいます。
スズキ C2
※画像はカプチーノ
1997年の東京モーターショーに、スズキが出展した2ドアスポーツカーがC2です。1991年に発売され、当時まだ販売中だった軽自動車のスポーツカー、カプチーノの基本思想を継承、発展させた小型2シータースポーツとして開発されました。
ボディは、全長3,650mm×全幅1,650mm×全高1,220mm、ホイールベース2,230mmの小型車サイズ。
最大の特徴はエンジンで、1.6LのV型8気筒DOHCツインターボは、最高出力250ps/7,000rpm、最大トルク29.0mkg/4,000rpmというハイスペックを実現。コンパクトスーパースポーツと銘打たれました。
カプチーノ自体が東京モーターショーに参考出品された後に市販化されたので、このC2も市販化の期待がう寄せられたのですが、現実味のないエンジンだったせいか発売にはいたりませんでした。しかし、スズキの持つ高い技術力を世間に見せつける、という意味では大いに意義のあるコンセプトカーでした。
1997年の東京モーターショーに、スズキが出展した2ドアスポーツカーがC2です。1991年に発売され、当時まだ販売中だった軽自動車のスポーツカー、カプチーノの基本思想を継承、発展させた小型2シータースポーツとして開発されました。
ボディは、全長3,650mm×全幅1,650mm×全高1,220mm、ホイールベース2,230mmの小型車サイズ。
最大の特徴はエンジンで、1.6LのV型8気筒DOHCツインターボは、最高出力250ps/7,000rpm、最大トルク29.0mkg/4,000rpmというハイスペックを実現。コンパクトスーパースポーツと銘打たれました。
カプチーノ自体が東京モーターショーに参考出品された後に市販化されたので、このC2も市販化の期待がう寄せられたのですが、現実味のないエンジンだったせいか発売にはいたりませんでした。しかし、スズキの持つ高い技術力を世間に見せつける、という意味では大いに意義のあるコンセプトカーでした。