ハイキャス、アテーサ、フル電子制御5速AT …「技術の日産」が生み出した先端技術
更新日:2024.09.09
※この記事には広告が含まれます
永ちゃんが「“やっちゃえ”NISSAN」というセリフとともに、車をドライブするCMで話題を呼んだ日産自動車は、自動運転や電気自動車で時代をリードしていくことを熱くアピールしています。これまでも技術の日産として、長年にわたってさまざまな先進技術を採用してきました。そんな日産の先進技術を凝縮して、世界一を目指したものが『901活動』でした。その時代に生まれた名車を、当時の先進技術とともに振り返ってみましょう。
『901活動』とは?
現在50歳以上の車好きなら記憶をお持ちかもしれませんが、日産の901活動とは、80年代に入って低迷していた日産自動車が掲げたスローガンで、『1990年代に世界No.1のハンドリング性能を目指す』というものです。
対象車種は同時期に開発された全車種で、シャシー、エンジン、サスペンション、ハンドリング、そして品質向上などにおいて、全車挙げて技術開発、技術革新に力を注ぎました。
結果、1980年代後半から1990年代前半に発売された、N13-14型パルサー、Y31-32型セドリック/グロリア、U12-13型ブルーバード、S13型シルビア/180SX、初代A31型セフィーロ、J30型マキシマ、C33型ローレル、R32型スカイライン(BNR32を3代目としてGT-Rも復活)、Z32型フェアレディZ、インフィニティQ45(初代)、B12-13型サニー、P10型プリメーラ、R10型プレセア、W10型アベニールなどの名車を生み出しました。
対象車種は同時期に開発された全車種で、シャシー、エンジン、サスペンション、ハンドリング、そして品質向上などにおいて、全車挙げて技術開発、技術革新に力を注ぎました。
結果、1980年代後半から1990年代前半に発売された、N13-14型パルサー、Y31-32型セドリック/グロリア、U12-13型ブルーバード、S13型シルビア/180SX、初代A31型セフィーロ、J30型マキシマ、C33型ローレル、R32型スカイライン(BNR32を3代目としてGT-Rも復活)、Z32型フェアレディZ、インフィニティQ45(初代)、B12-13型サニー、P10型プリメーラ、R10型プレセア、W10型アベニールなどの名車を生み出しました。
901活動で生まれた画期的な技術3選
HICAS(ハイキャス)~1985年 スカイライン(R31)に初搭載
正式名称は「High Capacity Actively Controlled Suspension」。世界初のアクティブ後輪操舵(後輪アクティブステア機構)システムです。高速時に後輪が最大0.5度、同位相することで走行安定性を劇的に向上。低速(30km/h以下)では、作動しない仕組みです。
HICASはその後、HICAS-Ⅱ、1989年GT-R復活となる第二世代スカイラインGT-R(BNR32)においては、後輪をコンピュータ制御によって一瞬逆位相にすることで、より理想的なコントロールを可能とした「スーパーHICAS」に進化しました。
主な採用車種はスカイライン、スカイラインGT-R(BNR32~BNR34)、シルビア、フーガ、ステージアなどです。
HICASはその後、HICAS-Ⅱ、1989年GT-R復活となる第二世代スカイラインGT-R(BNR32)においては、後輪をコンピュータ制御によって一瞬逆位相にすることで、より理想的なコントロールを可能とした「スーパーHICAS」に進化しました。
主な採用車種はスカイライン、スカイラインGT-R(BNR32~BNR34)、シルビア、フーガ、ステージアなどです。
ATTESA (アテーサ) 〜1987年 ブルーバード(U12)に初搭載
アテーサは日産自動車が開発したビスカスカップリング付きセンターデフ方式を採用した四輪駆動(4WD)システムです。
正式名称はAdvanced Total Traction Engineering System for Allとなります。アテーサは一般走行で前後輪のトルク配分を50:50として高出力エンジンに対応した高性能スポーツ4WDを基本としています。
前後輪のスリップ状況に応じて、ビスカスカップリングが前後輪のトルクを最適に配分するとともに、前後輪の片方が空転するような時でもセンターデフの差動を制限する機能で走破性能を高め、イージードライブ化を図ったスポーツ4WDです。
アテーサ採用モデルは高い駆動力を発揮し、その後、日産の乗用車4WDとして多くの車種に搭載された他、初採用されたU12型ブルーバードはラリーでも大活躍しました。
このシステムは、改良型が1989年のスカイラインGT-Rに採用されたのを始め、現在でもエクストレイルなどに技術が継承されています。
正式名称はAdvanced Total Traction Engineering System for Allとなります。アテーサは一般走行で前後輪のトルク配分を50:50として高出力エンジンに対応した高性能スポーツ4WDを基本としています。
前後輪のスリップ状況に応じて、ビスカスカップリングが前後輪のトルクを最適に配分するとともに、前後輪の片方が空転するような時でもセンターデフの差動を制限する機能で走破性能を高め、イージードライブ化を図ったスポーツ4WDです。
アテーサ採用モデルは高い駆動力を発揮し、その後、日産の乗用車4WDとして多くの車種に搭載された他、初採用されたU12型ブルーバードはラリーでも大活躍しました。
このシステムは、改良型が1989年のスカイラインGT-Rに採用されたのを始め、現在でもエクストレイルなどに技術が継承されています。
フル電子制御5速AT 〜1989年 セドリック(Y31)に初搭載
セダンとしてのラグジュアリー感とスポーティな走りを両立させたY31 セドリックは、1987年にフルモデルチェンジを受けて登場しました。
従来の比較的高年齢層ユーザーが主体のセド・グロユーザーのみならず、30代の若い層にも大変な人気を広げたモデルとなりました。そして1989年のマイナーチェンジでジャトコ製となり世界初のトルコン式5速ATを搭載し、大きな話題となります。
「優れた加速性能」「高速域での静粛性」「低燃費の実現」として、3速ATや4速ATが主流だった時代に開発、量産化されたこの電子制御5速ATは、登場以降世界中でATの多段化が加速しました。
従来の比較的高年齢層ユーザーが主体のセド・グロユーザーのみならず、30代の若い層にも大変な人気を広げたモデルとなりました。そして1989年のマイナーチェンジでジャトコ製となり世界初のトルコン式5速ATを搭載し、大きな話題となります。
「優れた加速性能」「高速域での静粛性」「低燃費の実現」として、3速ATや4速ATが主流だった時代に開発、量産化されたこの電子制御5速ATは、登場以降世界中でATの多段化が加速しました。
『901活動』の集大成!スカイラインGT-R(R32)1989年
901活動の集大成ともいえるのが、1989年に発売されたR32型スカイラインGT-Rです。
アテーサから進化し、R35型GT-Rにも搭載されている「アテーサ E-TS」やハイキャスから進化して後輪をコンピュータ制御によって一瞬逆位相にすることで、より理想的なコントロールを可能とした「スーパーHICAS」など、先進技術をフル搭載しています。
グループAの規定をふまえて排気量が最適化された2.6L直列6気筒ツインターボエンジンRB26DETTを搭載。最高出力280ps、最大トルク36.0kgm。グループAを始め、数多くのレースシーンで向かうところ敵なしの輝かしい戦績を収めました。発売から26年を経た現在もR32GT-Rは高い人気を誇っています。
2000年代以降もリーフやe-NV200で電気自動車の道を切り開き、永ちゃんのCMでおなじみの自動運転技術開発にも力を入れている日産。また近々、凄い先進技術が発表されるかもしれませんね。
アテーサから進化し、R35型GT-Rにも搭載されている「アテーサ E-TS」やハイキャスから進化して後輪をコンピュータ制御によって一瞬逆位相にすることで、より理想的なコントロールを可能とした「スーパーHICAS」など、先進技術をフル搭載しています。
グループAの規定をふまえて排気量が最適化された2.6L直列6気筒ツインターボエンジンRB26DETTを搭載。最高出力280ps、最大トルク36.0kgm。グループAを始め、数多くのレースシーンで向かうところ敵なしの輝かしい戦績を収めました。発売から26年を経た現在もR32GT-Rは高い人気を誇っています。
2000年代以降もリーフやe-NV200で電気自動車の道を切り開き、永ちゃんのCMでおなじみの自動運転技術開発にも力を入れている日産。また近々、凄い先進技術が発表されるかもしれませんね。