2000馬力、時速370キロを達成!世界最速SUVとなったランクル

トヨタ自動車といえば、金太郎飴や80点主義と揶揄されるほど、万人受けする自動車作りの代名詞的存在です。しかしそんなトヨタが本気モードになると、とてつもなく尖がったマシンを作り出すことも可能です。それが、今回紹介する世界最高速SUVとなったランドクルーザーです。

Chapter
ランクル、世界最速SUVに!
ランド スピード クルーザーとは?
ランド スピード クルーザーの圧巻の走行シーン

ランクル、世界最速SUVに!

2017年5月5日、トヨタ ランドクルーザーがSUVとしては世界最速となる230mph(約370km/h)を記録しました。といっても、市販車のランドクルーザーではありません。2016年11月に、ラスベガスで開催されたSEMAショーに出品された「ランド スピード クルーザー」が達成した記録です。

SEMAショーとは、世界最大のカスタム&チューニングカーの祭典です。日本の東京オートサロン、ドイツのエッセンモーターショーとともに、世界三大カスタムカーショーとされています。

では、そんな「ランド スピード クルーザー」とはどのようなモデルでしょう?

ランド スピード クルーザーとは?

2016年度のSEMAショーで、北米トヨタが本気でチューニングしたスピードトライアル用マシンです。ベースは北米仕様のランドクルーザー200。そのチューニングポイントとは?

エクステリア

エクステリアデザインに違いはありません。スポイラーもリアルーフスポイラーのみです。

ひと目見ただけでは、市販のランクルと見分けがつかないぐらいですが、目一杯低められた車高と、大径幅広のタイヤがこのランクルがタダものではないことを主張しています。

インテリア

本来3列シートのランクルですが、ランド スピード クルーザーでは2、3列目は取り外されて軽量化が図られています。また後述する巨大なエンジンパワーに対応するため、車内にはロールゲージが張り巡らされ、ボディ剛性の確保に努めています。

パーツは取り外されておらず、スピードトライアルの様子を収めたビデオでは、3列目用のベンチレーションが映っています。完全に軽量化を施したわけではないようです。

エンジンチューン

エンジンは、ランクル200北米仕様に搭載されている5.7L V8の3UR-FE型です。

このエンジンにバレーボール大の巨大なギャレット社製GTX4718Rを2基装着し、ブースト圧は最大55psi(約3.86kgf/cm2)に設定されます。ノーマルの日産 GT-Rが1.0kgf/cm平方程度なので、いかに高めているかがわかります。

最高出力は2,000ps!市販バージョンの7倍近くの出力に耐えるため、内部パーツは市販エンジンよりも強固で堅牢なパーツに変更し、吸排気系の見直しも行っています。

サスペンション&ブレーキ

2,000psもの強大なパワーを受け止め、時速300km以上で走行する2トンクラスの自動車を停止させるため、サスペンションおよびブレーキも強化されています。

サスペンションはローダウンされ、車体下部への空気流入を最小限に防ぎます。タイヤはスピードトライアル用のワイドなハイスペックタイヤを履き、フェンダー内に収めるためにトレッドを3インチ短縮しています。

ランド スピード クルーザーの圧巻の走行シーン

ランド スピード クルーザーが最高速にトライしたのは、北米砂漠地帯に設けられている飛行場のようです。

走行するランド スピード クルーザーのエンジン音はというと、タービン音しか聞こえません。エキゾーストサウンドも聞こえません。もしかしたら北米トヨタは音声に何かしらの加工をしたのではないかと疑えるほど見事なまでのタービン音です。

もはやガソリンエンジンではなく、ジェットエンジンを搭載しているのではないかと勘ぐられるサウンドが、スペシャルマシンであることを物語っています。

この記録をさらに超えるSUVが出現するのか、注目ですね。