フィアットの初代124スパイダーと現行124スパイダーをくらべてみました
更新日:2024.09.09
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2016年、マツダ ロードスターをベースに、フィアットの124スパイダーが、アバルトブランドから復活を遂げました。この124スパイダーは、1970年代のフィアットの名車であり、124ラリーとしてモータースポーツでも活躍したモデル。今回はそんな初代と現行124スパイダーについて比べてみようと思います。
フィアット 124スパイダーの伝統が現代に蘇った
マツダ ロードスターをベースとしたアバルト 124スパイダーが高評価を得ています。私たち日本人にとっても、ロードスターの高い完成度を世界に評価された一つの事例として誇らしく思うところですよね。
ラテン車らしいグラマラスな造形と爽快な2シーターオープンで、爽快に走れるモデル。また1.4Lターボの小型ながらトルクあるエンジンで、軽量ボディと相まった素晴らしい運動性能も評価すべきポイントです。
この124スパイダー、ご存じのように元祖モデルが存在します。それが、フィアット 124スポルト スパイダーです。
スパイダーのベースとなったフィアット124(ベルリーナ)は、1966年にデビュー。このFRセダンのパワーユニットには、新開発の1,198ccOHVエンジンを搭載、4輪ディスクブレーキも装備した力の入ったモデルでした。
そして翌1967年、124ベルリーナをベースに開発されたスポーツモデル、スポルト スパイダーとクーペがデビューします。
パワーユニットは、排気量1,438ccのDOHCで、最高出力90ps。4輪ディスクブレーキはもちろん、5速ギアボックスを装備。2シーターとされたスパイダーのみ、シャシーもショートホイールベース化され、非常に先進的なモデルに仕上がっていました。その後、スパイダーは年を追うごとに排気量がアップされ、進化を続けていきます。
ラテン車らしいグラマラスな造形と爽快な2シーターオープンで、爽快に走れるモデル。また1.4Lターボの小型ながらトルクあるエンジンで、軽量ボディと相まった素晴らしい運動性能も評価すべきポイントです。
この124スパイダー、ご存じのように元祖モデルが存在します。それが、フィアット 124スポルト スパイダーです。
スパイダーのベースとなったフィアット124(ベルリーナ)は、1966年にデビュー。このFRセダンのパワーユニットには、新開発の1,198ccOHVエンジンを搭載、4輪ディスクブレーキも装備した力の入ったモデルでした。
そして翌1967年、124ベルリーナをベースに開発されたスポーツモデル、スポルト スパイダーとクーペがデビューします。
パワーユニットは、排気量1,438ccのDOHCで、最高出力90ps。4輪ディスクブレーキはもちろん、5速ギアボックスを装備。2シーターとされたスパイダーのみ、シャシーもショートホイールベース化され、非常に先進的なモデルに仕上がっていました。その後、スパイダーは年を追うごとに排気量がアップされ、進化を続けていきます。
その一方でフィアットは、それまで小排気量エンジンに独自のチューニングを施し、オリジナルのボディを架装したレーシングモデルを販売していたコーチビルダー、アバルトを1971年に買収します。
そうして生まれたのが、WRCホモロゲーションモデルのフィアット アバルト124ラリーです。1972年に発表されたアバルト124ラリーのパワーユニットは、1,756cc。ウェーバー44IDF型ツインキャブレターと高圧縮エンジンで128psを発揮していたとされています。
WRCに参戦していた仕様は、最高出力170ps、最終的には210psあたりまでチューニングされていたとされていますから、非常に素性の良いモデルだったといえますね。
ちなみに生産台数は、約1,000台とされており、レースヒストリーの無いモデルでも600万円以上で取引されています。
興味深いのは、初代スパイダーも1.4Lエンジンだったというところ。これが850kgほどの軽量ボディに搭載されたのですから、非常に軽快な走りを楽しめたことでしょう。
現行アバルト124スパイダーも1.4Lターボエンジンを搭載し、170psを発揮、車重は1,130kgと増えていますが、充分ライトウェイトスポーツというべきカテゴリーにおさまっており、その血脈を引いています。
現行アバルト124スパイダーの祖が、124スポルト スパイダーやアバルト124ラリーであり、フィアットが多大なリスペクトをもって復活させたことは、実際のプロダクトを見れば一目瞭然でしょう。
そうして生まれたのが、WRCホモロゲーションモデルのフィアット アバルト124ラリーです。1972年に発表されたアバルト124ラリーのパワーユニットは、1,756cc。ウェーバー44IDF型ツインキャブレターと高圧縮エンジンで128psを発揮していたとされています。
WRCに参戦していた仕様は、最高出力170ps、最終的には210psあたりまでチューニングされていたとされていますから、非常に素性の良いモデルだったといえますね。
ちなみに生産台数は、約1,000台とされており、レースヒストリーの無いモデルでも600万円以上で取引されています。
興味深いのは、初代スパイダーも1.4Lエンジンだったというところ。これが850kgほどの軽量ボディに搭載されたのですから、非常に軽快な走りを楽しめたことでしょう。
現行アバルト124スパイダーも1.4Lターボエンジンを搭載し、170psを発揮、車重は1,130kgと増えていますが、充分ライトウェイトスポーツというべきカテゴリーにおさまっており、その血脈を引いています。
現行アバルト124スパイダーの祖が、124スポルト スパイダーやアバルト124ラリーであり、フィアットが多大なリスペクトをもって復活させたことは、実際のプロダクトを見れば一目瞭然でしょう。
フィアット 124スパイダーとロードスターの奇妙かつ必然…な関係
今回のアバルト124スパイダーは、マツダ ロードスターの存在があったからこそ、復活したといえます。
開発途中には、アルファロメオ スパイダーとの噂もあった、フィアットグループの新型オープンモデルですが、結果的にアバルトブランドの補強やブランディングという意味でも効果を発揮しています。
こうしたニューモデルをゼロから作るには多大なリソースが必要です。そこでマツダとフィアットグループが技術協力協定を結んだ、ということになります。
興味深いのはマツダとフィアットグループはグループ企業でもなければ、資本提携もしていないのです。つまり、この124スパイダー限定での協定ということになるわけです。
マツダには、FRオープンモデルの販路拡大をさまざまなかたちで実施したい思惑があり、他方フィアットは自社だけでニューモデル、ましてや販売面でリスクの大きいオープンモデルを作るのは困難ということもあったのでしょう。
両社の思惑が合致した結果生まれたのが、アバルト 124スパイダーともいえますね。
とはいえ、過去のレガシーを上手く引き継ぎ、魅力的なモデルを用意したわけですから、結果的にこの協業はユーザーにとっては大歓迎でした。元祖124スポルト スパイダーは1967年のデビューから、なんと1985年まで生産が続けられたそうです。
現行124スパイダーも長寿モデルとなるのか、またロードスターとの良い関係は今後も続いていくのか、そのあたりにも注目したいところですね。
開発途中には、アルファロメオ スパイダーとの噂もあった、フィアットグループの新型オープンモデルですが、結果的にアバルトブランドの補強やブランディングという意味でも効果を発揮しています。
こうしたニューモデルをゼロから作るには多大なリソースが必要です。そこでマツダとフィアットグループが技術協力協定を結んだ、ということになります。
興味深いのはマツダとフィアットグループはグループ企業でもなければ、資本提携もしていないのです。つまり、この124スパイダー限定での協定ということになるわけです。
マツダには、FRオープンモデルの販路拡大をさまざまなかたちで実施したい思惑があり、他方フィアットは自社だけでニューモデル、ましてや販売面でリスクの大きいオープンモデルを作るのは困難ということもあったのでしょう。
両社の思惑が合致した結果生まれたのが、アバルト 124スパイダーともいえますね。
とはいえ、過去のレガシーを上手く引き継ぎ、魅力的なモデルを用意したわけですから、結果的にこの協業はユーザーにとっては大歓迎でした。元祖124スポルト スパイダーは1967年のデビューから、なんと1985年まで生産が続けられたそうです。
現行124スパイダーも長寿モデルとなるのか、またロードスターとの良い関係は今後も続いていくのか、そのあたりにも注目したいところですね。