【サーキットからワインディングまで】正にオールラウンダー!コンチネンタルタイヤ「スポーツ・コンタクト 7」を山田弘樹が解説!

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コンチネンタルタイヤ SportContact 7 SC7

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コンチネンタルタイヤが、フラッグシップタイヤである「スポーツコンタクト」を、最新の第7世代「スポーツ・コンタクト 7」へとフルモデルチェンジ。その乗り味を確かめるべく、高速道路からワインディングロード、そして街中と沢山の路面で走り比べてみた。

文:山田 弘樹 / 写真:土屋 勇人 / 編集:CarMe編集部

山田 弘樹|やまだ こうき

自動車雑誌ティーポの編集部員を経て、2007年にフリーランスへと転身。編集部員時代からアマチュアレースに参戦し、VW GTIカップを皮切りに、さまざまなカテゴリーへ出場。スーパー耐久にも参戦し、2018年にはNOPROアクセラでST2 クラス2位を獲得。2021年はスタディBMW M2CS RacingでST3 クラス3位に入賞した。
モットーはクルマの楽しさを伝えることであり、「プロのクルマ好き」として執筆活動中。
日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員

山田 弘樹
Chapter
驚かされた「スポーツ・コンタクト 7」の乗り心地と静粛性
「スポーツ・コンタクト 7」には、高速域においての”直進安定性の高さ”と”大人っぽさ”を感じた
”乗り手に緊張感を与えず楽しませる”ワインディングで発揮された「スポーツ・コンタクト7」の性能とは?
「スポーツ・コンタクト 7」からは、奥行きのある”グリップキャパシティ”に驚かされ、サーキットでも楽しめると感じた
試乗車は、レクサス「IS500 F SPORT Performance」。そのフロントコンパートメントには、481PS/535Nmを発揮する自然吸気の5.0リッター、V型8気筒エンジンを搭載し、8速ATを介して後輪を駆動させるハイパワーセダンだ。

とはいえその乗り味はレクサスの名に恥じないしなやかさを持っており、多くのエンスージアストたちがその乗り味を絶賛するモデルでもある。

よってスポーツ・コンタクト 7(以下SC7)の性能を推し量るには、申し分ないカップリングと言えるだろう。

驚かされた「スポーツ・コンタクト 7」の乗り心地と静粛性

目指すは、箱根ターンパイク。そして試乗はまず、一般道から始まった。まずここで感心させられたのは、SC7のコンフォート性能だ。

既に暖気を終えていたIS500のエンジン音が、静まりかえった街中でも常用域において非常に静かであったとこにも驚いたが、SC7の乗り味も、そこにぴたりと歩調を合わせていたのである。
具体的には、まず初手から乗り味がいい。空はまだ黒く、気温も10度を下回る状況だったが、走り出しからコンパウンドが冷えた路面を着実に捉えていた。ハイグリップラジアルは高温に強いが、こうした路面では背反してウォームアップが必要な場合も多い。

かつアクセルを離すと、スーッと車体を快適に転がして行く。その差に、かなり驚かされた。ちなみにその転がり抵抗値は、主要サイズでEUラベルの「C」(日本基準にして「A」相当)を獲得しているのだという。
またフロント235/リア265mmという幅広いトレッドにもかかわらず、ロードノイズが低く抑えられているのも見事だった(静粛性レベルは71dB)。

交差点ではフェザータッチのブレーキでも減速Gをじわりと立ち上げ、舵を切ればスムーズに縦Gを横方向へと移動させる。段差を乗り越えてもバネ下の収まりが良く、うねりでも小刻みに横揺れするようなことがない。

個人的な印象になるが、先代よりもタイヤが軽くなった気がする。

UUHP(ウルトラ・ウルトラ・ハイパフォーマンス)タイヤという先入観が簡単に裏切られるほど、タウンスピードでのマナーは紳士的。それでいて車体を、どっしりと支えてくれる安心感がある。

「スポーツ・コンタクト 7」には、高速域においての”直進安定性の高さ”と”大人っぽさ”を感じた

街中からバイパスへとアクセスし、東名高速道路へ。ここでもSC7は、街中のマナーの良さをそのままに、新たな顔を見せてくれた。

100km/hレベルの巡航では、その性能に疑問を感じる余地は全くない。直進安定性は高く、ハンドルを軽く保持した状態で、IS500は悠然とクルージングしてくれる。
見所のひとつはレーンチェンジで、操舵に対してCP(コーナリングパワー)の立ち上がりがとても滑かなのが素晴らしかった。IS500が、身軽さを得た感じだ。

ハイグリップタイヤというとハンドルを切った途端にパキッとグリップを立ち上げるイメージだが、SC7はここがとてもリニアだ。

反発感もなければ必要以上のたわみ感もなく、ハンドルを切った通りに車線が変更できて、変更後はヨーモーメントがピタッと収まる。

文字に起こせば仰々しいが、その身のこなしはとてもスマートで大人っぽい。
こうした操舵に対する応答性の素直さは、アウト側のブロックを大きく取った、左右非対称の「アダプティブ・パターン」が効いている。

またCPの立ち上がり方が最適なのは、「テーラーメイド・コンストラクション」によって、車種毎の特性に合わせた構造が採用されているからだ。
ちなみに筆者は最初、この極めて上質な操舵フィールの多くを、コンパウンドの柔らかさによって得ていると思っていた。

しかし、コンチネンタルタイヤの製品担当者によれば、SC7のコンパウンドは、高温高負荷領域でのロバスト性や、耐摩耗性を考えて、かなり高剛性なのだという。

それでも路面をゴムがしなやかに捉えられるのは、まず「ハーモナイズド・ブラックチリ」コンパウンドの特性がひとつ。

そしてSC7のケーシング剛性が、IS500にマッチングできているからなのだという。
もちろんコンチネンタルは、IS500専用にタイヤを開発はしていない。

しかし19インチのスポーティタイヤを履く車両を想定するとそれは、前後重量配分が均等に近い大排気量セダンやハイパワーSUVになる。だからそのケーシングに対しては、前後の荷重バランスが良く、さらにハイパワー&トルクな車両を想定している。

これがたとえば18インチ以下のクルマになると、FWDもしくはFWDベースの4WDが多くなるため、フロント荷重が大きめなクルマを想定したケーシング構造となる、といった具合だ。

”乗り手に緊張感を与えず楽しませる”ワインディングで発揮された「スポーツ・コンタクト7」の性能とは?

最後は、ワインディングロードを走らせた。SC7のパフォーマンスが、一番素直に発揮されるステージだ。

だが面白かったのは、その印象がほぼ、街中や高速クルージングと変わらなかったことだった。

もちろん車速が上がり、荷重がタイヤに掛かれば掛かるほど、そのグリップレベルは上がって行く。

手の平に伝わる接地感は明瞭さを増し、ロールに対する踏ん張り感が高まって頼もしさが発揮されて行く。
しかしCPの立ち上がりは依然としてリニアであり、速度に応じて適切なコーナリングフォース(CF)やブレーキングGが発揮されるのだ。

だからドライバーのレベルに関係なく正確なブレーキ操作を行うことができ、それを心地良く旋回Gへと移して行ける。そしてスムーズに、パワーを掛けて行くことができる。

その徹頭徹尾軽やかでリニアなグリップ感は、乗り手に必要以上の緊張感を与えず、素直に運転を楽しませてくれる。

このタイヤを履けばクルマの特性が理解しやすくなるし、運転がうまくなれると思う。

「スポーツ・コンタクト 7」からは、奥行きのある”グリップキャパシティ”に驚かされ、サーキットでも楽しめると感じた

ワインディングレベルでSC7の底が見えないのは、まだまだそのグリップキャパシティに余裕があるからだろう。

カーカスの折り返し角度を20度ずらしてサイド剛性を高めた「X-プライ」の真価や、これに相対するサイドウォールの放熱性の高さ、ブロックのよじれを底支えする「インターロック」の効果を体感するには、サーキットレベルの負荷とスリップアングルが必要だと感じた。

きっとサーキットでの運転も、楽しいはずだ。その機会が得られたら、またじっくりインプレッションしてみたい。
SC7は、どんなシチュエーションでもそのポテンシャルを持て余さない。

どの速度域においても穏やかで安心感が高く、スポーティな走りが得られるキャラクターを人に例えると、爽やかな今風のアスリートのようだ。

今回唯一残念だったのはウェット性能を試せなかったことだが、性能マトリクスチャートを見ればウェットハンドリング性能は、先代スポーツ・コンタクト 6に対して5%向上しているという。
イン側にソフトコンパウンドを用い、高剛性アウトブロックには直進時の接地面の境目に最大となる排水パターンを配置する設計と、ドライ時の接地性の良さから考えても、その期待度は大きい。

ちなみにウェットブレーキ値はハイグリップラジアルにもかかわらずEUラベルで「A」(日本の基準としては「a」相当)を獲得している。
また各種性能においても全てのチャートで先代を上回っているが、特に向上しているのが「サーキット性能」(110%)と、「耐摩耗性能」(117%)であるところが実に興味深い。走りを高めても減りにくいというのは、極めて現代的だと思う。

総じてスポーツ・コンタクト 7は、これからの時代を走るためのウルトラ・ウルトラ・ハイパフォーマンスタイヤだと感じた。ただマッチョなだけでは、だめなのだ。

タイヤはその形と同じで、全方位的な性能バランスを持つ「丸さ」が何より重要なのである。

コンチネンタルタイヤ

スポーツ・コンタクト 7

価格はオープンプライス

コンチネンタルタイヤのフラッグシップといえばこれ!

「スポーツ・コンタクト 7」は、海外自動車雑誌のタイヤテストで1位を数多く獲得するなど、トップモデルに新車装着されるタイヤとして多くの採用実績があるスポーツタイヤのフラッグシップモデル「スポーツ・コンタクト」シリーズの最新商品です。

あらゆる車両クラスにおいて、コンチネンタル史上最高のドライビングプレジャーと高い走行安全性と優れた耐摩耗性、環境性能を持ち合わせていて、かつ、サーキットで使用するにも最適なタイヤとなっています。

商品詳細