「トヨタセーフティセンス」に数々の新技術を追加!トヨタ「プリウス」の先進の安全システムを詳しく紹介【プロ徹底解説】

新型プリウス

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2023年1月より発売開始となったのが、第5世代のとなる新型「プリウス」です。その最新型の「プリウス」には、どのような安全機能が備わっているのでしょうか? 装備されている先進運転支援システムを解説します。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
トヨタセーフティセンスを標準装備
今回の新型で新しく採用された安全機能
全車標準装備となる「トヨタセーフティセンス」の機能
グレード別に設定されている機能
駐車を支援する機能

トヨタセーフティセンスを標準装備

新型「プリウス」の安全機能の基本となるのは、数多くの安全機能を備える「トヨタセーフティセンス」。先進の予防安全パッケージです。フロントウインドウの上部に備えられた単眼カメラと、車体の前部に設置したミリ波レーダーの2つのセンサーを使って、数多くの安全機能を実現しています。新型「プリウス」は、全グレードで「トヨタセーフティセンス」を標準装備します。ただし、含まれる機能はグレードごとに、若干の違いがあります。
また、駐車をサポートする機能として「トヨタチームメイト」が一部グレードに用意されています。ちなみに、新型「プリウス」は、政府が制定した「サポカー制度」で、最上級の安全性を示す「セーフティ・サポートカーS<ワイド>」(通称:サポカーS<ワイド>)に該当しています。

今回の新型で新しく採用された安全機能

今回の新型モデルには、トヨタブランドとして初となる機能が採用されています。それが「後方車両接近告知」「周辺車両接近時サポート(録画機能・通報提案機能)」「セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中後突対応)」の3つ。

「後方車両接近告知」は、自車の真後ろに他車両が接近した場合、ブラインドスポットモニター用の後方ミリ波レーダーを使って後方の車両を検知。マルチインフォメーションディスプレイへの表示や、ブザーで接近を知らせます。
「周辺車両接近時サポート(録画機能・通報提案機能)」は、後方からの車両が、非常に接近してきた場合、マルチインフォメーションディスプレイに表示して知らせるだけでなく、警察もしくはヘルプネットへの接続を音声にて提案します。またメーカーオプションのドライブレコーダー(前後方)を装着していた場合、状況を自動録画して、専用領域へ保存します。

「セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中後突対応)」は、自車が停車しているときに、他車両が後ろから急接近して衝突しそうになると、自動でブレーキを作動させます。万一、追突されたときに、自車の動きを抑制するため、二次衝突被害を回避・軽減することが可能となります。

全車標準装備となる「トヨタセーフティセンス」の機能

プリクラッシュセーフティ

歩行者や他車との衝突の被害を軽減、もしくは回避するのが「プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼夜]・自動二輪車[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)」です。

自車の前方の歩行者(昼夜)、自転車運転者(昼夜)、自動二輪車(昼)をミリ波レーダーと単眼カメラで検知して、衝突の可能性があるとブザーなどで警告。ドライバーがブレーキを踏めた場合はより強いブレーキをサポートし、踏めなかった場合は自動でブレーキが作動します。

直進時だけでなく、交差点での右折時に、対向車線を直進してくる他車両との衝突の危険があるときもシステムが作動。また、交差点で右左折時に自車の対向方向から道路を横断する歩行者や自転車運転者を検知したときも、自動でブレーキが作動します。

さらに、交差点に進入して、出会いがしらで交差する他車両や自動二輪車を検知しても、自動でブレーキを作動させます。

レーントレーシングアシストとレーンディパーチャーアラート

走行中に車線をはみ出しそうなときに、ブザーと表示で警告するのが「レーンディパーチャーアラート(LDA)」です。アラートが出ても、さらにはみ出そうになると、車線の真ん中を走行するようにステアリング操作をアシストする「レーントレーシングアシスト(LTA)」が作動します。高速道路などを走るときの負担を軽減します。

レーダークルーズコントロール

高速道路などで、先行車に追従するのが「レーダークルーズコントロール」です。他メーカーで「アダプティブクルーズコントロール(ACC)」とも呼ばれる機能です。設定した速度以下で、先行車と一定の距離を保ちながら追従走行を行います。先行車が停止した時は、あわせて自車も停止。再発進は、ドライバーの操作で行われます。

オートマチックハイブーム

夜間の走行中に、ハイビームとロービームを自動で切り替える機能が「オートマチックハイビーム(AHB)」です。対向車などがいないときはハイビーム、対向車を検知するとロービームに自動で切り替わります。

ロードサインアシスト

走行中に、道路横にある標識を検知して、ディスプレイに表示する機能が「ロードサインアシスト(RSA)」です。「最高速度」「はみ出し通行禁止」「一時停止」「転回禁止」を単眼カメラで検知して、表示します。赤信号をシステムが検知したとき、そのまま交差点に進入すると、やはり注意喚起されます。

ドライバー異常時対応システム

「レーントレーシングアシスト(LTA)」が作動しているときに、ドライバーの操作がない状態が続くと、ディスプレイや音で警告を発します。それでも操作が何もない場合、ドライバーに異常があったとして、ハザードランプ/ホーン/ストップランプを作動させて、車外に異常を知らせます。同時に、減速を行い、走行していた車線内に減速して停車します。停車後は、ドアのロックを解除して、ヘルプネットの自動で接続して救命要請を行います。

プロアクティブドライビングアシスト

「歩行者の道路の横断」や「飛び出し」などの危険の可能性を先読みして、危険に近づかないように運転操作をサポートするのが「プロアクティブドライビングアシスト(PDA)」です。路側に歩行者や自転車運転者、駐車車両がある場合、近づきすぎないように操作をアシスト。他車両の割り込みがあったときに、近づきすぎないように減速を行います。また、カーブへの進入速度が高すぎた場合や、信号交差点へ進入するときも減速を支援します。

発進遅れ告知機能

交差点や横断歩道などの信号で停車したとき、信号が青になったときや、先行車が発進したときに、自車の発進が遅れると、その遅れをブザーなどで知らせます。

グレード別に設定されている機能

ブラインドスポットモニター

自車の斜め後方をミリ波レーダーで警戒し、他車が接近するとドアミラー内の表示で知らせます。また、停止してドアを開けて降車するときに、後ろから接近する自転車や他車両の存在も知らせる「安心降車アシスト(SEA)」も用意されています。

緊急時操舵支援

走行中に、他車両や歩行者、自転車運転者、自動二輪などと衝突する可能性が高く、しかも、自車走行車線内に回避するスペースがあるとシステムが判断したとき、ドライバーの回避操舵をシステムがサポートします。

フロントクロストラフィックアラート

交差点へ進入するときに、左右から接近する車両を検知。そのまま進入して接触の可能性がある場合、ブザーと表示で警告します。

レーンチェンジアシスト

高速道路などで「レーントレーシングアシスト(LTA)」作動中に、レーンチェンジを支援するのが「レーンチェンジアシスト(LCA)」です。ウインカー操作を合図に、車線変更先の他車両確認と操舵を支援します。

駐車を支援する機能

トヨタチームメイト

駐車のステアリング操作と、アクセル操作をサポートするのが「トヨタチームメイト」です。縦列駐車、並列前向き駐車、並列バック駐車をサポートします。さらにスマートフォンを使って車外から、駐車を行うリモート機能も用意されています。
新型「プリウス」は、ハイブリッドカーの先駆者として、高い先進性を備えているのが特徴です。そのため、安全のための先進運転支援システムも常に最新の機能が採用されています。新しい5代目モデルにも、やはり最新の機能が数多く採用されています。
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