最新機能プロパイロット2.0を搭載 日産セレナの安全機能を詳しく紹介!【プロ徹底解説】

日産セレナ

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日産の人気のミニバンであるセレナは、昨年11月にフルモデルチェンジを実施しました。新しいセレナには、どのような安全システム(機能)が備わっているのでしょうか。新型セレナに採用されている最新の運転支援システム(機能)の内容を解説します。


文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
新型の目玉となるのが「プロパイロット2.0」
全グレード標準装備となる「プロパイロット」
車の周囲をぐるりと守る「360°セーフティアシスト」

新型の目玉となるのが「プロパイロット2.0」

新型セレナは、昨年11月にフルモデルチェンジしたばかりですから、当然、日産の最新の先進運転支援システムの数々を採用しています。中でも、今回のフルモデルチェンジの大きな話題ともなったのが、日産の最先端の先進運転支援システムである「プロパイロット2.0」が、ミニバンとして初めて採用されたことでした。ただし、全車標準ではなく、ハイブリッドである「e-POWER」に設定された最上級グレードの「LLUXION(ルキシオン)」だけに搭載されているので注意が必要です。

高速道路でハンズオフを可能とする「プロパイロット2.0」

新型セレナに採用された「プロパイロット2.0」は、高速道路など自動車専用道で使用する運転支援システムのこと。カーナビゲーションで目的地を設定して、高速道路の本線に入ると、そこから機能がスタートします。車線変更を伴う追い越しや、分岐なども含めて、カーナビゲーションで設定したルートを、高速道路の出口までをシステムが支援します。運転手は、周囲を警戒するのが仕事。状況に応じては、ハンドルから手を離すこと(=ハンズオフ)も可能となります。


また、「プロパイロット2.0」と同様に「LUXION(ルキシオン)」だけが標準装備となるのが「プロパイロットパーキング」と「プロパイロットリモートパーキング」、そして「プロパイロット緊急停止支援システム(SOSコール付)」です。


「プロパイロットパーキング」は、一度駐車して登録した駐車場であれば、ステアリング/アクセル/ブレーキ/パーキングブレーキまでの操作すべてをシステムが行います。「プロパイロットリモートパーキング」は、外部から専用キーを使って、車を前後に動かすことができます。狭い場所などに駐車するときに便利な機能です。そして「プロパイロット緊急停止支援システム(SOSコール付)」は、プロパイロットの機能が作動しているときに、ドライバーの意識反応が得られなかった場合、ハザードを点灯しながら徐々に減速して停止します。同時にSOSコールとして緊急通報センターに自動で接続します。必要に応じて、緊急通報センターから警察や救急に連絡が行われます。

全グレード標準装備となる「プロパイロット」

日産の最先端の技術「プロパイロット2.0」は、新型セレナの場合、最上級グレード「LUXION(ルキシオン)」だけの採用となりました。そのため、他のグレードでは、その下の「2.0」のない、「プロパイロット」が搭載されています。


「プロパイロット」も、高速道路などで運転を支援するシステムです。高速道路などで、アクセルとブレーキ、そして走行車線内を維持するようにステアリング操作をシステムが実施します。ただし、「2.0」と違って、普通の「プロパイロット」は、ハンズオフはできません。運転手は、ステアリングを常に保持する必要があります。

車の周囲をぐるりと守る「360°セーフティアシスト」

新型セレナは、安全性を高める数多くの運転支援システムを装備しています。その警戒するのは車両の前方だけでなく、後方や斜め後ろまでをカバーします。そのため日産は、これらの安全のための運転支援システムをまとめて「306°セーフティアシスト」と呼んでいます。


また、これらの充実したシステムにより、新型セレナは、国が定める「サポカー制度」において最上位となる「サポカーSワイド」に該当します。


以下に、「306°セーフティアシスト」に含まれる機能を説明します。

衝突を避ける「インテリジェントエマージェンシーブレーキ」

走行中に、車両の前に他車両や歩行者を検知した場合、ぶつかる可能性があると警告を発し、危険が迫ると自動でブレーキを作動させます。

2台前の車を警戒する「インテリジェントFCW」

自車よりも2台前の車の動きをミリ波レーダーで監視。システムが減速の必要性を認めると、ディスプレイ表示と音で運転手に注意をうながします。

衝突を避けるための「衝突回避ステアリングアシスト」

前方の車両や歩行者と衝突しそうになったとき、運転手によるステアリングの回避操作があると、システムがステアリング操作にあわせて、より強くステアリングを回すようにアシストします。

車線から外れるのを防ぐ「インテリジェントLI+LDW」

走行中に自車の走行レーンから外れそうになると、「LDW(車線逸脱警報)」が警報を発し、さらに「インテリジェントLI(車線逸脱防止支援システム)がブレーキとステアリング操作によって自車を車線内に戻します。

斜め後ろを警戒する「インテリジェントBSI+BSW」

自車の斜め後ろに他車がいる状態で、車線変更をしようとすると、「BSW(後側方車両検知警報)」により警報を発して注意をうながします。さらに、その状態のまま車線変更を実施すると、「インテリジェントBSI(後側方衝突防止支援システム)」が、ステアリング操作をアシストして、衝突を回避します。

後退時に周囲を警戒する「RCTA」

駐車場から後退しながら出るときに、左右から近付く他車両の存在を検知して、警告音で注意をうながします。

アクセルとブレーキの踏み間違いに対処する「踏み間違い衝突防止アシスト」

駐車場などで、進行方向に障害物や他車両、歩行者を検知した状態で、ブレーキと間違えてアクセルを踏んだ時、エンジンもしくは走行用モーターの出力を抑制し、ブレーキも作動させます。

道路標識の見落としを防ぐ「標識検知機能」

フロントカメラで道路脇の「進入禁止」「最高速度」「一時停止」を検知。ディスプレイに「最高速度」を表示し、「進入禁止」と「一時停止」の場所では、ドライバーに注意をうながします。
新型セレナは、昨年11月にフルモデルチェンジしたばかりの日産の最新モデル。そういう意味で、安全に関する先進運転システムも最新のものが数多く採用されています。走行中だけでなく、駐車場での安全をサポートする機能も充実しているのも嬉しいところ。ただし、過信しないように、自分の車には、どのような機能があるのか、また、その機能の働き方と働く条件・状況を、しっかりと理解しておくようにしましょう。
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