レクサスIS500“F SPORT Performance”を徹底評価…良い点や欠点などを試乗レビュー!【プロ徹底解説】

レクサスIS500

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2013年5月に登場した2代目のレクサスIS。2020年11月に2度目のマイナーチェンジを行い、内外装を大幅に変更。

そして運転支援システムの「Lexus Safety System +」はアップデートされ、機能が充実しています。

さらに、2022年10月に5L V型8気筒エンジンを搭載したIS500“F SPORT Performance”が日本市場に導入されています。

今回はIS500“F SPORT Performance”の特別仕様車、“F SPORT Performance First Edition”に試乗しましたので、良い点や欠点などを紹介します。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
レクサスIS500“F SPORT Performance”の概要
IS500“F SPORT Performance First Edition”は自然で快適な乗り心地
IS500“F SPORT Performance First Edition”の走行に改善点なし

レクサスIS500“F SPORT Performance”の概要

今回試乗したのは、IS500“F SPORT Performance First Edition”。車両本体価格は900万円です。

このIS500“F SPORT Performance First Edition”は2022年8月25日~9月15日まで受付し、500台が抽選販売されたモデルとなっています。

IS500“F SPORT Performance First Edition”は標準車に対して、外観ではブラック塗装のドアミラーをはじめ、BBS製マットブラック塗装の19インチ鍛造アルミホイールを装着。

そしてインテリアは、専用アッシュ(オープンフィニッシュ/ベンガラ)、+“F SPORT Performance”、“F SPORT”専用ディンプル本革ステアリング(パドルシフト付)、オーナメントパネル(パワーウィンドゥスイッチベース部)に専用アッシュ(オープンフィニッシュ/ベンガラ)を採用。

さらに、ウルトラスエード/L texスポーツシート(ブラック/ブラウンパーフォレーション+ブラウンステッチ)そして専用プレートが採用されている。
5LV8エンジンを搭載したISというと、2007年、初代ISに設定されたハイパフォーマンスモデルのIS Fを思い浮かべる人も多いはず。

IS Fは富士スピードウェイで徹底的に走りを鍛えたモデルで、街乗りからサーキットまでこなすプレミアムスポーツモデルでした。

ISをベースに最高出力423ps、最大トルク505Nmを発生する5L V型8気筒自然吸気エンジンをはじめ、当時世界初だった8速スポーツダイレクトシフトなど新開発のパワートレインを搭載。

さらに専用のサスペンション、アルミホイール、タイヤを採用していたのが特徴です。
今回試乗したIS500“F SPORT Performance First Edition”は、全長4,760mm×全幅1,840mm×全高1,435mmというボディに最高出力481ps、最大トルク535Nmを発生する5L V型8気筒自然吸気エンジンを搭載。

組み合わされるトランスミッションは、Mモードで素早いシフトチェンジが行える8-Speed SPDSと呼ばれる8速ATを採用。

駆動方式は後輪駆動のみです。IS500“F SPORT Performance First Edition”が搭載するパワートレインそして、駆動方式はIS Fから伝承されています。一体走行性能はどうなのでしょうか。

IS500“F SPORT Performance First Edition”は自然で快適な乗り心地

IS Fはサーキット走行も視野に入れてチューニングされていたため、サスペンションはかなりハードな味付けとなっていました。やや荒れた路面などでは乗員が硬さを感じるシーンもありました。

また、走行中に5LV8エンジンを搭載したフロント部に重さを感じる、いやゆるフロントヘビーな印象を受けました。

しかし、今回試乗したIS500“F SPORT Performance First Edition”は、公道を気持ち良く走れるようにチューニングが施されているため、サスペンションのセッティングもIS Fと比べると柔らかめになっています。
今回は試乗コースにワインディングをチョイスしましたが、481psを発生する5LV8エンジンは、自然吸気エンジンらしい軽やかな吹け上がりが特徴で、非常に気持ち良く走行することができます。

また、高いハンドリング性能により、タイトコーナーが続くステージでも、自分の思ったとおりにライン取りを行うことができます。

重い5L V8エンジンを搭載しているとは思えないほど、軽快でフロントヘビーと感じることはありませんでした。
IS Fがサーキットで1秒を削る速さを目指したマシンでした。

一方、IS500“F SPORT Performance First Edition”は、ワインディングは気持ち良く駆け抜け、ロングドライブではドライバーに負担を掛けないGTマシンというキャラクターとなっています。

このような大排気量自然吸気エンジンは、欧州プレミアムブランドでも絶滅しようとしています。

この時代にこのクルマが登場したことに歓びと感謝の気持ちが溢れます。

IS500“F SPORT Performance First Edition”の走行に改善点なし

走行性能などには改善点はありません。搭載する5LV8エンジンの燃費性能はWLTCモードで9.0km/L。

市街地モードでは5.5km/Lですが、このエンジンのフィーリング、サウンドは数値では表せないほど気持ち良いです。

唯一、気になったポイントは最近乗ったクルマの中で、インストルメントパネルに物理的スイッチが多いこと。

登場から9年が経過したモデルなので仕方ないところですが、液晶パネルを採用しているクルマが多い現在では、もう少しスイッチが少なくても良いかなと感じました。
燃費性能も正直自慢できるほどではないですし、税金も高い5LV型8気筒自然吸気エンジン。

しかし現在、このように高回転まで回して楽しいエンジンはもうこのレクサスの2UR-GSE型エンジンぐらいではないでしょうか。

これからカーボンニュートラルに向けて、電動車が主流となります。

しかし、このような大排気量自然吸気ピュアエンジン車が存在していることだけでも素晴らしいことですし、IS500“F SPORT Performance First Edition”は今乗っておくべきクルマの1台と言える出来映えとなっています。

900万円のFirst Editionだけでなく、850万円の標準車も今後プレミアム価格で販売されても納得のクルマと言えます。
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