新車価格3750万!? レクサス LFAの価格はなぜこんなに高額なのか?

レクサス LFA 2012

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レクサス LFA(CBA-LFA10)の価格がここまで高額な理由はどこにあるのでしょうか?

レクサス LFAは他の国産スポーツカーよりも値段が高く、その価格は海外スーパースポーツメーカーのランボルギーニやフェラーリの上位車種に匹敵するほどです。なぜこんなにも高額なのでしょうか? 今回は、レクサス LFAの価格設定の裏側について探っていきます。
Chapter
レクサス LFAとはどんな車?
車の値段はどうやって決まる?
レクサス LFAの3750万円は高いのか?
レクサス LFAはすべてに最高の技術を結集!
レクサス LFAのエンジン刻印に隠された匠の誇り!
日産 GT-Rとレクサス LFAを比べてみると…
レクサス LFAは中古で購入することができるのか?

レクサス LFAとはどんな車?

LFAとは、Lexus F Sport Apexの頭文字を取った車名で、その名の通りレクサスのプレミアムスポーツシリーズ「F」の頂点に立つスーパースポーツカーです。「世界超一級レベルの運動性能と超一流の感性と官能を持ち合わせるスーパースポーツカー」として開発されました。

世界でわずか500台の限定車で日本での販売台数は165台のみ。予約受付開始から注文が殺到しあっという間に165台に達したので予定よりかなり早く予約受付を終了しました。発売時の新車価格は3750万円でした。

フロントミッドシップに搭載されたV型10気筒4.8Lエンジンは、最高出力412kW(560PS)、最大トルク480Nm(48.9kgm)を発生。わずか1,480kgの車両重量とあいまって異次元の加速パフォーマンスを見せ、そして素晴らしいエンジンサウンドを奏でます。

ここでレクサス LFAのスペックを確認しておきましょう。
レクサスLFA スペック

寸法:全長4505mm×全幅1895mm×全高1220mm
ホイールベース:2605mm
最低地上高:115mm
車両重量:1480kg
エンジン:V型10気筒DOHC
排気量:4.805L
最高出力(ネット):412kW(560PS)/8700rpm
最大トルク(ネット):480Nm(48.9kgm)/7000rpm
燃料供給装置:EFI
駆動方式:後輪駆動(FR)
トランスミッション:6速ASG(Automated Sequential Gearbox)
加速性能0~100km:3.7秒以下
最高速度:325km以上(日本国内車は180kmに制限)
前後重量配分:48:52

車の値段はどうやって決まる?

最近のクルマは量販車種であれば、その多くがプラットフォーム(クルマのベースボディー)やエンジンを共用しています。共用する理由はもちろんコストを低く抑えるためです。

エンジンやトランスミッションまで新規に開発し、プラットフォームも一から開発する新規投入車ともなると、かかる費用はざっと1000億円。エンジン、トランスミッションなどを流用する形でのフルモデルチェンジでも300億〜500億円と言われています。

それら開発費を販売台数(の予測)で割った数字がクルマ1台の価格の一部になるので、エンジンやシャーシを共用して、より多くのクルマを製作すればそれだけ価格が安く抑えられるというわけです。

レクサス LFAの3750万円は高いのか?

しかしレクサス LFAはほとんどのパーツが新規設計で作られました。

それでいて生産台数は、全世界で500台とわずかなものですから、1台あたり3750万円という価格でも全く採算に見合っていません。開発費は少なくとも500億円以上はかかっているはずですので、500億円÷500台で、1台1億円でもやっと少し利益が出るか出ないか?といったところではないでしょうか?

このような点から見ても、LFAは利益を度外視してでも世に送り出した他のモデルと異なる特殊なモデルというのがわかります。世界最高レベルのトヨタの技術力、レクサスのブランド力を世界に発信するという大きな意義が込められていたのです。

レクサス LFAはすべてに最高の技術を結集!

レクサス LFAの最大の特長は、シャーシ構造の65%を占める独自開発された炭素繊維強化プラスチック (CFRP) キャビンで、これにより車両重量はアルミを使用した場合に比べて100kgもの軽量化を実現しています。そしてこのボディーに搭載されているエンジンは、LFAのために専用開発されたV10エンジンです。
 
9000回転まで回る高回転型エンジンはチタンバルブとコネクティングロッド、鍛造アルミピストンなどの特殊軽量素材を使用。さらにV8エンジンよりもコンパクトに設計しドライサンプ化することで、軽量化と重量配分の最適化、低重心化を実現しています。
理想的な重量配分は50:50といわれる中、レクサス LFAはさらに検討を重ね、48:52という数字に設計されています。この数字を達成するために、LFAではフロントミッドシップエンジン・リアトランスアクスルレイアウトを採用しました。

リアトランスアクスルとは、FRレイアウトでは通常フロントにあるエンジンのすぐ後ろに配置されるトランスミッションをエンジンとは分離し、リアにあるデフと一体化するレイアウトのことを表します。その結果48:52というトヨタが考えるFRで理想的な重量配分を達成し、コントロール性能やトラクション性能、高いハンドリング性能を実現しています。

レクサス LFAのエンジン刻印に隠された匠の誇り!

レクサス LFAは限定500台なのでシリアルナンバーのプレートは貼られていますが、それ以外にも目に見えないところに特別な刻印が押されています。

LFAのエンジンはエンジン一機に対し、1名のエキスパートが最初から最後までの組み立てすべて1名で担当しています。そのエンジニア名前を刻印したプレートがエンジンの左シリンダーヘッドに貼付されているのです。日本では昔から大工さんは自分が建てた家のどこかに名前を刻印する風習がありますが、これはその伝統の現代版ともいえます。

そしてレクサス LFAは、2012年12月14日に500台の生産を完了したと発表されました。わずか2年という短期間でした。

日産 GT-Rとレクサス LFAを比べてみると…

レクサス LFAは日本が世界に誇るスーパースポーツカーの日産 GT-Rと、その価格や速さなどが良く比較されます。速さで比べると、GT-RもLFAもほぼ互角ですし、約1000万円のGT-Rがフェラーリやランボルギーニなど3000万円以上のクルマより速くコストパフォーマンスが良いのも魅力の一つです。    

この値段の差はいったいどこから来るのでしょう。

最大の理由はGT-Rが量産を前提として開発されたスポーツカーであるということでしょう。専用プラットフォームなどこだわるところは徹底的にこだわっていますが、それ以外の部分ではコストダウンをしています。 

GT-Rはスポーツカー、LFAはスーパーカーという位置づけなので価格も存在意義も異なるのです。
例えば、LFAでは排気音チューニングにおいても、莫大な開発コストをかけています。「速く走る」以外の部分にもこだわりがあると当然、開発費も跳ねあがるわけですね。その意味で、レクサスLFAは速さ以外にもあらゆる点でこだわり抜かれた、国産スーパーカーといえます。

レクサス LFAは中古で購入することができるのか?

レクサス LFAが製造終了してから8年が過ぎようとしていますが、中古市場はどうなっているのでしょうか。大手中古車情報サイトをのぞいてみると台数はわずかですが、登録されていました。

登録台数は2台。1台のみ価格が付いていて、その価格 6900万円。全世界限定500台、国内165台の割には高騰していないという見方もできますし、新車価格を考えるとやはり高いという見方もできます。
レクサス LFAは日本の最高峰スーパーカーとして世の中に出ました。価格も超高額な3750万円。もちろん最高の知能と技術を結集して創られたクルマですから、その価値はあります。

しかし、今後はトヨタでいえば2000GTがそうであるように、コレクターズアイテムとして見られることになるでしょう。何十年後にどれだけの価値が上がるか?果たして2000GTのように何倍もの価格が付くのでしょうか?これからの注目ポイントと言えます。
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