日産 フェアレディZは歴代モデルへのオマージュを込めた美しい姿に【プロ徹底解説】

フェアレディZ

日産の誇るスポーツカー、フェアレディZ。その最新モデルが2022年に日本に上陸しました。新しいフェアレディZは、どのような車なのでしょうか。ここでは、そのエクステリアデザインを解説します。

文・鈴木 ケンイチ/写真・PBKK

鈴木 ケンイチ

モータージャーナリスト。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。レース経験あり。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)

鈴木 ケンイチ
Chapter
「伝統と最新技術の融合」をテーマに
低く長いノーズと初代(S30型)をモチーフにしたライト
美しいファストバックスタイル
専用に開発された2つのカラー

「伝統と最新技術の融合」をテーマに

日産のフェアレディZは、1969年の初代(通称S30型)からこれまで世界中で180万台以上も販売されてきた日本の誇るスポーツカーです。その最新モデルのデザインのテーマは「伝統と最新技術の融合」でした。これまでのフェアレディZの歴史と姿を知る人が見れば分かる、歴代モデルへのオマージュを感じさせるデザインとなっています。

もちろん、そのデザインは、ただの回顧主義ではなく、現代の車ならではの洗練されたモダンさが融合しています。

もっとも特徴的な部分は、伝統的な後輪駆動スポーツカーの定番のデザインであり、初代(S30型)モデルの特徴ともなっていた、ロングノーズ&ショートデッキというプロポーションです。新型モデルでは、その美しいプロポーションを見ただけで、歴代モデルを知る誰もが新しいフェアレディZであることに気づくことでしょう。

低く長いノーズと初代(S30型)をモチーフにしたライト

低く長いフロントノーズが歴代フェアレディZの特徴であり、新型モデルでも、その特徴は継承されています。現代の厳しい歩行者保護性能を確保するために、ボンネットには、フルアルミ製の高効率エネルギー構造が採用されました。

2つの半円の光が上下に配置されたシグネチャーLEDポジションランプも、初代(S30型)のヘッドライトをモチーフにしたデザインです。初代(S30型)では、1960年代の定番であった丸いヘッドライトの光がレンズカバー内に反射して、上下に2つの半円の光を浮かび上がらせていたのです。2つの半円の光は、上がデイタイムランニングランプ/ポジションランプ/ターンランプとなり、下側がデイタイムランニングランプ/ポジションランプとなります。

美しいファストバックスタイル

新型フェアレディZの後ろ姿にも歴代モデルの伝統を見てとることができます。

二本の細長い楕円が上下に並ぶテールランプは、Z32型モデルがモチーフです。ただし、そのまま踏襲したのではなく、新型モデルでは、さらに最新技術を採用して、インナーと表面という奥行きのある二重の3Dシグネチャーランプとしました。テーマとなる「伝統と最新技術の融合」を実現化するLEDリヤコンビネーションランプです。

また、美しく流れるようなルーフラインと迫力あるリヤのブリスターフェンダーも新しいフェアレディZのデザインの見どころのひとつ。美しいファストバックスタイルを実現するために、薄型アルミ製バックドアが採用されています。バックドアの厚みを抑えつつ剛性を確保することで、美しいスタイルと、広いラゲッジスペースの両立が実現しています。

また、バックドアに沿うボディ側面には半光沢のシルバーのフィニッシャーがセットされています。これは日本伝統の「刀」の質感を目指して作られています。

専用に開発された2つのカラー

新型フェアレディZのボディカラーは、ブラックルーフの2トーンが6色、モノトーンが3色用意されています。

2トーンは、イカズチイエロー/スーパーブラック、セイランブルー/スーパーブラック、カーマインレッド/スーパーブラック、ステルスグレー/スーパーブラック、ブリリアントシルバー/スーパーブラック、プリズムホワイト/スーパーブラックの6色。モノトーンが、バーガンディ、ダークメタルグレー、ミッドナイトブラックの3色となります。

イカズチイエローとセイランブルーは、新型フェアレディZのために開発されました。イカズチイエローは、高彩度イエロー顔料と、ゴールドに光る人工パールフレークを使う4層構造の塗装となります。セイランブルーは、新規設計された大粒径のカラーアルミを用いて高彩度を実現。さらに塗料粘度と塗装条件の最適化で、大粒径アルミの反射を最大に高めて深い陰影を生み出しています。

新しく登場したフェアレディZのエクステリアを見ると、あちこちに過去のモデルをモチーフにしたポイントを見出すことができます。日産デザイナーによる歴代フェアレディZへの愛情を感じることのできるモデルと言えるのではないでしょうか。また、それらのデザインは、ただ過去を真似るだけでなく、現代にマッチするように洗練されているのも特徴です。その美しさは、過去のフェアレディZを知らない世代にもきっと認められることでしょう。

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