S30型、Z31型、Z32型…フェアレディZの進化や歴史を振り返る!
更新日:2024.09.09
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長い日産の歴史の中でも、メーカーを代表する伝統的なモデルとして、日産 フェアレディZを挙げる人は少なくありません。そのルーツは現在から半世紀以上も前の1950年代初頭に登場したライトウェイトロードスターともされています、そんなフェアレディZはどのような進化をたどって、現在の姿になったのでしょうか?
今回は、次期型の登場も噂されている、フェアレディZの進化の歴史をたどります。
今回は、次期型の登場も噂されている、フェアレディZの進化の歴史をたどります。
日産 フェアレディZとは?
日産 フェアレディZは、日産が誇る伝統的なモデルです。その起源は1952年に発売された、排気量0.86Lの4人乗りのオープンモデル、ダットサン スポーツまで遡ることができます。
1959年になると、エンジンやスタイリングを一新した1.0Lのダットサン スポーツ1000(S211型)が登場。翌1960年には排気量を1.2Lに拡大し、車名をフェアレディ1200(SPL212/SPL213型)にあらため、現在まで続くフェアレディという車名が登場しました。
ちなみに名前の由来は、ブロードウェイでも公演されたミュージカル『マイ・フェアレディ』にちなんだと言われています。
1959年になると、エンジンやスタイリングを一新した1.0Lのダットサン スポーツ1000(S211型)が登場。翌1960年には排気量を1.2Lに拡大し、車名をフェアレディ1200(SPL212/SPL213型)にあらため、現在まで続くフェアレディという車名が登場しました。
ちなみに名前の由来は、ブロードウェイでも公演されたミュージカル『マイ・フェアレディ』にちなんだと言われています。
1962年、フェアレディはSP310型へとモデルチェンジ。シャーシは当時の日産 ブルーバード(310型)を流用し、エンジンは日産 セドリック用の1.5Lエンジンを搭載。後席は横向きに着座する特徴を備えた、3人乗りオープンカーでした。
その後、1.6LのSP311型、2.0LのSR311型と排気量を拡大していき、進化していきます。数々のレースで活躍し、現在にも続くフェアレディZへと進化していきます。
その後、1.6LのSP311型、2.0LのSR311型と排気量を拡大していき、進化していきます。数々のレースで活躍し、現在にも続くフェアレディZへと進化していきます。
日産 フェアレディから進化!歴代の日産 フェアレディZを振り返る
初代 S30型(1969〜1978年)
初代フェアレディZはRACラリーに参戦したり、国内レースでも優勝したりするなどモータスポーツシーンで活躍し、フェアレディに比べスポーティーなイメージを強めていきました。
このときオープンタイプからクローズドのクーペスタイルに変更され、車体も旧式のラダーフレームを近代的なモノコックボディーへと一新。リアサスペンションもリーフサスペンションから、乗り心地や旋回性能に優れる4輪独立懸架式となりました。当時の欧州GTカーと比べると安価ながら同等の性能を発揮し、北米で人気を博しました。
搭載された直列6気筒のL型エンジンは、鋳造ブロックにSOHCのシンプルな設計で実用トルクに富んでいて、耐久性や整備性に優れていました。このL型エンジンもZが米国で人気になった一因です。また、後に登場した高性能バージョンのZ432には当時のスカイランGT-R譲りの2.0L DOHC(S20型)エンジンが搭載されました。
このときオープンタイプからクローズドのクーペスタイルに変更され、車体も旧式のラダーフレームを近代的なモノコックボディーへと一新。リアサスペンションもリーフサスペンションから、乗り心地や旋回性能に優れる4輪独立懸架式となりました。当時の欧州GTカーと比べると安価ながら同等の性能を発揮し、北米で人気を博しました。
搭載された直列6気筒のL型エンジンは、鋳造ブロックにSOHCのシンプルな設計で実用トルクに富んでいて、耐久性や整備性に優れていました。このL型エンジンもZが米国で人気になった一因です。また、後に登場した高性能バージョンのZ432には当時のスカイランGT-R譲りの2.0L DOHC(S20型)エンジンが搭載されました。
2代目 S130型(1978〜1973年)
2代目となるS130型は、初代のロングノーズ&ショートデッキを踏襲し、初代から全長が300mm拡大されました。乗車人数は2人乗りの2シーターと、4人乗りの2by2の2種類が用意され、エンジンは2.0Lもしくは2.8LのL型エンジンを搭載していました。さらに1982年にはターボモデルがラインナップに加わっています。
3代目 Z31型(1983~1989年)
3代目となるZ31型は、ロングノーズ&ショートデッキをそのままに、セミリトラクタブル式のヘッドライトを採用するなど、空力特性を考慮したデザインとなりました。磨き上げられたエクステリアはシャープな雰囲気となり、フェアレディZのスポーティなイメージを洗練させています。
エンジンは、2.0L、3.0LともにV6型6気筒エンジンを搭載。なかでも3.0Lターボエンジンは、当時の国内最高出力となる230PSを発揮していました。また、1986年のマイナーチェンジによって、2.0LモデルはV型6気筒から直列6気筒のRB20DETエンジンに置き換えられています。
エンジンは、2.0L、3.0LともにV6型6気筒エンジンを搭載。なかでも3.0Lターボエンジンは、当時の国内最高出力となる230PSを発揮していました。また、1986年のマイナーチェンジによって、2.0LモデルはV型6気筒から直列6気筒のRB20DETエンジンに置き換えられています。
4代目 Z32型(1989~2000年)
Z32型はデザインには大幅な変更が加えられました。初代から引き継がれたロングノーズ&ショートデッキスタイルから、ワイド&ロースタイルとなり、より低く、ワイドなエクステリアへと変更されています。さらに、3代目ではセミリトラクタブルだったヘッドライトも固定式へと変更されるなど、変更は多岐にわたります。
また、サスペンションなどの見直しによって走行性能を大幅に進化させるとともに、エンジンは230PSのNAと280PSのターボ仕様で、いずれも3.0L V型6気筒でした。
また、サスペンションなどの見直しによって走行性能を大幅に進化させるとともに、エンジンは230PSのNAと280PSのターボ仕様で、いずれも3.0L V型6気筒でした。
トップグレードのツインターボモデルは、国産車初の280PSを発生。出力上限の業界自主規制のきっかけになったといわれるモデルです。
Z32でも従来通り2シーターと2by2が用意されていましたが、乗車人数によってホイールベースを中心としたボディサイズが異なるという凝った設計となっていたことも特徴です。
Z32でも従来通り2シーターと2by2が用意されていましたが、乗車人数によってホイールベースを中心としたボディサイズが異なるという凝った設計となっていたことも特徴です。
5代目 Z33型(2002~2008年)
当時日産を率いていたカルロス・ゴーン氏の鶴の一声で復活したモデルが、5代目フェアレディZでした。S30型への原点回帰を目指したようなデザインとも言われ、実際に初代モデルをオマージュするかのようなデザインを採用しています。
V35型の日産 スカイラインと共通のプラットフォームを使っていましたが、リアシートを有するスカイラインに対し、5代目フェアレディZは2シーターのみ設定となり、よりスポーツカー色が強くなりました。
V35型の日産 スカイラインと共通のプラットフォームを使っていましたが、リアシートを有するスカイラインに対し、5代目フェアレディZは2シーターのみ設定となり、よりスポーツカー色が強くなりました。
トランスミッションは、6速MTと5速ATが設定。エンジンはそれまで複数選択肢がありましたが、このZ33では3.5LNAのVQ35DEエンジンのみとなりました。登場当初のスペックは最高出力206kW(280PS)/6,200rpm、最大トルク363Nm(37.0kgm)4,800rpmでしたが、2007年には最高出力230kW(313PS)/6800rpmのVQ35HRに変更されます。
また、ニスモからVQ35HRの排気量を3.8Lにアップした380RSなど、Z33をベースにした様々なコンプリートカー発売されました。
また、ニスモからVQ35HRの排気量を3.8Lにアップした380RSなど、Z33をベースにした様々なコンプリートカー発売されました。
6代目 Z34型(2008年~)
6代目となるフェアレディZは、Z33型の正常進化といえるモデルで、シャシーは、CV36型と呼ばれる日産 スカイラインクーペのプラットフォームをベースに、Z専用にショートホイールベース化させたものを使用しています。
エンジンは歴代フェアレディZと同じV型6気筒エンジンですが、排気量は3.7Lへと拡大したVQ37VHRとなり、標準車の最高出力は247kW(336PS)/7,000rpm、最大トルクは365Nm(37.2kgm)/5,200rpmまでアップしています。
さらに、バージョン ニスモでは、最高出力261kW(355PS)/7,400rpmと最大トルク374Nm(38.1kgm)/5,200rpmまでパワーアップされています。
エンジンは歴代フェアレディZと同じV型6気筒エンジンですが、排気量は3.7Lへと拡大したVQ37VHRとなり、標準車の最高出力は247kW(336PS)/7,000rpm、最大トルクは365Nm(37.2kgm)/5,200rpmまでアップしています。
さらに、バージョン ニスモでは、最高出力261kW(355PS)/7,400rpmと最大トルク374Nm(38.1kgm)/5,200rpmまでパワーアップされています。
エクステリアデザインはZ33型を踏襲しつつ、前後ライトにブーメラン型の意匠を新しく採用。フェアレディZのアイデンティティであるロングノーズを表現するために、5代目よりホイールベースを100mm短縮し、本来のボディースタイルが再現されました。
クーペとロードスターの2タイプがラインナップされていましたが、ロードスターは2014年で生産終了しました。
クーペとロードスターの2タイプがラインナップされていましたが、ロードスターは2014年で生産終了しました。
次期Z35型はどうなる?
次期型フェアレディZは6代目に続くZ35型になると言われ、すでにさまざまな噂が飛び交っています。
なかでも2020年5月に行われた日産自動車の決算会見では、次期型に関する大きな動きがあり、2021年末までに12の新型車をグローバルで投入することを明言。『NISSAN NEXT From AtoZ』と題して映像を流しました。
映像の中ではアルファベット順に次々と車名とともに新型車のシルエットが次々とあらわれ、最後のアルファベットであるZとともにロングノーズ&ラウンドファストバックのシルエットが走り、クォーターピラーにはフェアレディZを象徴する『Z』のエンブレムが映し出されました。
これはフェアレディZが2021年末までに新車種として投入することを意味しているものと言われています。
なかでも2020年5月に行われた日産自動車の決算会見では、次期型に関する大きな動きがあり、2021年末までに12の新型車をグローバルで投入することを明言。『NISSAN NEXT From AtoZ』と題して映像を流しました。
映像の中ではアルファベット順に次々と車名とともに新型車のシルエットが次々とあらわれ、最後のアルファベットであるZとともにロングノーズ&ラウンドファストバックのシルエットが走り、クォーターピラーにはフェアレディZを象徴する『Z』のエンブレムが映し出されました。
これはフェアレディZが2021年末までに新車種として投入することを意味しているものと言われています。
※画像は北米で販売されているインフィニティQ60
現時点では映像に出たシルエットとエンブレムの『Z』しか判明している情報がなく、新型フェアレディZに関する公式な情報はありません。
しかし、これまでもフェアレディZと共通のプラットフォームを使用してきたスカイラインクーペにあたる、インフィニティ Q60がすでに北米で発売されており、新型フェアレディZもQ60に準じたスペックになるのではないかと予想されます。
Q60は日産が北米で展開する高級車ブランド「インフィニティ」にラインアップされるモデルで、エンジンは3.0LのV型6気筒ターボが設定されていることから、エンジンラインアップにターボが復活するかもしれません。
現時点では映像に出たシルエットとエンブレムの『Z』しか判明している情報がなく、新型フェアレディZに関する公式な情報はありません。
しかし、これまでもフェアレディZと共通のプラットフォームを使用してきたスカイラインクーペにあたる、インフィニティ Q60がすでに北米で発売されており、新型フェアレディZもQ60に準じたスペックになるのではないかと予想されます。
Q60は日産が北米で展開する高級車ブランド「インフィニティ」にラインアップされるモデルで、エンジンは3.0LのV型6気筒ターボが設定されていることから、エンジンラインアップにターボが復活するかもしれません。
フェアレディZは、ロングノーズ&ショートデッキによるクーペらしいなめらかな曲線を採用した高いデザイン性を持ち、走行性能やエンジンスペックにも日産のこだわりが注ぎ込まれたモデルです。
プラットフォームを共有するスカイラインやQ60が新型となり、ターボエンジンがメインとなったことで、新たな進化を遂げるかもしれません。どのようにファンを楽しませてくれるのか注目の1台です。
プラットフォームを共有するスカイラインやQ60が新型となり、ターボエンジンがメインとなったことで、新たな進化を遂げるかもしれません。どのようにファンを楽しませてくれるのか注目の1台です。
【悪魔のZ(S30Z) vs Z34 フェアレディZ NISMO】土屋圭市さんと柳田真孝選手が43分徹底解説!!後半にS30ZとZ34の走行インプレッションも!! 新型フェアレディZに期待するものは?
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