日産 新型エクストレイルをライバル「トヨタ RAV4」と比較【プロ徹底解説】

日産 エクストレイル

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9年振りにフルモデルチェンジを行った国産ミドルサイズSUVの日産 エクストレイル。

これまで築いたタフギア、先進装備に加えて、質感の高さを加えているのが特徴です。今回パワートレインはe-POWERの1種類となりました。

ライバルとして、ピックアップしたのは、低燃費と高い走破性を兼ね備えたタフギア感満点のモデルです。

文・写真/萩原 文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
ライバル「トヨタ RAV4」とは?
日産 エクストレイルとトヨタ RAV4を比較してエクストレイルの方が良い点は?
日産 エクストレイルとトヨタ RAV4を比較してRAV4の方が良い点は?

ライバル「トヨタ RAV4」とは?

日産エクストレイルのライバルとしてピックアップしたのは、トヨタRAV4です。ガソリン、ハイブリッドそしてPHEVと多彩なパワートレインを用意し、2022年6月の新車販売台数では、第19位とベスト20にランクインしています。

まず、ボディサイズを比較してみるとエクストレイルは、全長4,660mm×全幅1,840mm×全高1,720mmとなっています。対してRAV4は全長4,610mm×全幅1,865mm×全高1,690mm(ハイブリッドアドベンチャー)とほぼ同じサイズとなっています。

一方室内の広さはエクストレイルが室内長1,990mm×室内幅1,540mm×室内高1,255mm。一方のRAV4は、室内長1,890mm×室内幅1,515mm×室内高1,239mmなので、3列シート車を設定するエクストレイルのほうが室内空間に余裕があります。
車両本体価格は、エクストレイルはS 2WDの319万8800円~AUTECH e-4ORCE Advanced Packageの504万6800円となっています。

一方のRAV4はガソリン車が277万4000円~359万5000円。ハイブリッド車が337万4000円~410万6000円。そして、PHVが469万~539万円となっています。こうして見ると、価格帯もかなりクロスオーバーしているのがわかります。
搭載しているパワートレインは、エクストレイルはe-POWERの1種類。最高出力106kW、最大トルク250Nmを発生する1.5L直列3気筒VCターボエンジンで発電し、最高出力150kW、最大トルク330Nmを発生するモーターをその電力を使って走行させます。

e-4ORCEと呼ばれる4WD車にはリアに最高出力100kW、最大トルク195Nmを発生するモーターを搭載し、緻密な駆動力配分によって安定感の高い走行性能を発揮します。燃費性能はWLTCモードで18.3~19.7km/Lとなっています。

一方、RAV4に搭載されているパワートレインは3種類。最高出力171ps、最大トルク207Nmを発生する2L直列4気筒ダイナミックフォースエンジン+CVT。2.5Lガソリンエンジン+モーターを組み合わせたハイブリッド。そして2.5Lガソリンエンジン+モーターを組み合わせたPHVの3種類。

駆動方式は2WDと4WDで4WDはパワートレインやグレードによって3タイプが用意されています。燃費性能は、RAV4はガソリン車が15.2~15.8km/L。ハイブリッド車が20.3~21.4km/L。そしてPHVは、22.2km/Lです。
安全装備面では、エクストレイルはナビデータを利用して高速道路などでの高度な運転支援を行うプロパイロット(ナビリンク付)をはじめ、2 台前を走る車両の車間や相対速度を検知し、危険と判断した場合には、表示とアラームで注意を促し、衝突などの危険な場面の回避をサポートするインテリジェントFCW(前方衝突予測警報)を全グレードで標準装備しています。さらに、簡単に車庫入れや縦列駐車が行えるプロパイロットパーキングも設定しています。

対して、RAV4は歩行者検知(昼間・夜間)及び自転車運転者検知(昼間)を行い、衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ」をはじめ、前方車両の追従走行を支援する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」など6つの機能をパッケージ化した新の予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」を全車に標準装備しています。

日産 エクストレイルとトヨタ RAV4を比較してエクストレイルの方が良い点は?

エクストレイルとRAV4を比べて、エクストレイルの良い点として、まず挙げられるのは5人乗り2列シート仕様に加えて、7人乗り3列シート仕様が用意されていることでしょう。

トヨタのSUVで3列シートを設定するSUVというとランドクルーザープラドかランドクルーザー300しかありません。ランドクルーザープラドは、モデルライフが長いですし、ランドクルーザー300は高額になってしまいます。ミドルサイズで3列シート車が選べるのは大きなメリットです。

そして、運転支援装備の充実度がエクストレイルのほうが優れています。ただし、これは売れ筋のXグレード以上でプロパイロットを装着した場合に限ります。

日産 エクストレイルとトヨタ RAV4を比較してRAV4の方が良い点は?

エクストレイルとRAV4を比較して、RAV4が優れているところは、まず多彩なパワートレインです。エクストレイルがe-POWERの1種類に対して、ガソリンエンジン、ハイブリッド、PHVと3種類のパワートレインから選ぶことが可能です。また、ハイブリッド、PHVの燃費性能はエクストレイルを上回っています。

パワートレインが豊富なことも関係していますが、RAV4のほうが価格的なメリットも大きくなっています。ガソリン車ならば、エクストレイルよりも割安ですし、エネルギーの地産地消が可能なPHVもエクストレイルの最上級モデルと同じ価格ゾーンとなっています。一軒家で充電設備を設置できるのであれば、PHVの恩恵は大きくなります。
登場したばかりのエクストレイルと国産ミドルサイズSUVの人気モデル、RAV4。

かなり実力は拮抗していますが、多彩なパワートレインを選べるRAV4と7人乗り3列シートを選べるエクストレイルというのがお互いのセールスポイントと言えるでしょう。
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