新型エクストレイルが出る前に!日産 エクストレイルはどんなクルマ?

現在、最もホットなジャンルのクルマとも言えるSUV。そんなSUVの古株にあたる存在となりつつある日産 エクストレイル。新型モデルも噂されているエクストレイルですが、現在までの進化を振り返ってみましょう。

文・西川 昇吾

Chapter
日産 エクストレイルの概要
ガソリンとハイブリッドの比較
エクストリーマーX・NISMO・AUTECH・LV(福祉車両)の標準モデルとの違い
アウトドアでの使用勝手(車中泊)
新車で買うべきか?中古で買うべきか?
新型エクストレイル情報

日産 エクストレイルの概要

日産 エクストレイル

初代モデル(T30系)は2000年11月に販売が開始されました。初代モデルの商品コンセプトは「4人が快適で楽しい、200万円の使える四駆」とアナウンスされており、当時の需要が高まりつつあったSUV市場に「アウトドアを楽しむ若者向け」として発売されました。

パワートレインはFFレイアウトをベースにしながらも4WDも用意。エンジンは2.0L4気筒NAエンジンQR20DEが基本でありながら、ターボエンジンSR20VETを搭載した上級グレードを2001年からラインアップしており、さらにミッションは4速ATと5速MTの2種類は用意され、走りも期待できるSUVとして販売されていました。

余談ながらシルビアに搭載されたSR 20系エンジンですが、SR20エンジン史上最高出力280馬力を誇るのはこのエクストレイルに搭載されたSR20VETだったりします。以降2003年6月にマイナーチェンジ、2005年5月と2006年11月に一部改良を受け、2007年8月に販売を終了します。

日産 エクストレイル T31

2代目モデル(T31系)は2007年8月から国内販売が開始されました。エクステリアデザインからもわかるように基本コンセプトは変更せずに、SUVとしての走行性と機能性が重視されました。発表時にアナウンスされたコンセプトは「アウトドアスポーツを最大限満喫するためのタフ・ギア」。

このフルモデルチェンジで挙げられるトピックスとしては、進化した4輪駆動システム。「ヒルディセントコントロール」と「ヒルスタートアシスト」などといった運転サポートシステムですが、アウトドアユーザーにとって嬉しいのは何と言っても「フル防水インテリア」ではないでしょうか。

そんな2代目モデルは2010年に7月にマイナーチェンジを受けます。エクステリアデザインが大きく変更されるとともにクリーンディーゼルグレードが追加されました。2代目は2013年末で販売を終了します。

日産 エクストレイル

現行となる3代目モデル(T32系)は2013年12月に販売開始。エクストレイルの特徴とも言える4輪駆動システムは正常進化し、その人気を支える防水インテリアは、ラゲッジスペースを自由に仕切ることができる「防水フレキシブルラゲッジ」が採用され、使い勝手が向上しました。

このフルモデルチェンジでは「エマージェンシーブレーキ」「踏み間違い衝突防止アシスト」「LDW(車線逸脱警報)」「進入禁止標識検知」などといった運転支援技術の装備が一気に進んだのも大きなトピックスと言えるでしょう。2015年4月にはハイブリッドモデルを追加。SUV戦国時代とも言える市場での販売力を強化します。

2017年にマイナーチェンジを受け、日産のウリである高速道路同一車線自動運転技術「プロパイロット」や、ハンズフリーでラゲッジルームを開閉できる「リモコンオートバックドア」などが採用されました。

ガソリンとハイブリッドの比較

日産 エクストレイル

2015年より追加されたハイブリッドモデルとガソリンモデルの違いですが、やはり多くの人が注目するのは燃費でしょう。JC08モードでガソリン2WDモデルの燃費が16.4km/Lとなっているのに対して、ハイブリットモデルは20.8km/Lとなっています。

ちなみに車両重量は90〜100kgほどハイブリッドモデルの方が重たくなっています。きになる主要装備面での差はほとんどありません。

エクストリーマーX・NISMO・AUTECH・LV(福祉車両)の標準モデルとの違い

日産 エクストレイル T32 エクストリーマーX

エクストリーマーXは悪路を走破するSUVらしさをより高めたグレード。アンダーカバーや専用ホイールなどが装備されますが、基本的な装備は標準車と大きく変わりません。

日産 エクストレイル NISMO

NISMOはより走行性能を高めたカスタマイズグレード。標準車にNISMOパフォーマンスパッケージを組み合わせることで完成します。内容は専用エアロパーツやホイールといったエクステリア部分のカスタマイズと専用ステンレスマフラー、スポーツサスペンションという走りの部分のカスタマイズの組み合わせ。

日産 エクストレイル AUTECH

AUTECHはより上質な内外装のカスタマイズと専用サスペンションが用意されたグレード。何より特徴的なのはオーテックが本社を置く、湘南の海と空をモチーフにしたAUTECH専用カラーの「カスピアンブルー」でしょう。

日産 エクストレイル LV

LVは助手席スライドアップシートを装備した福祉車両モデルです。

アウトドアでの使用勝手(車中泊)

日産 エクストレイル

エクストレイルをアウトドアで使用する場合の使い勝手は抜群と言っていいでしょう。何より防水のインテリアが装備されているので、水気を気にすることなく荷物を出し入れできます。車中泊ももちろん可能ですが、車中泊を考えた場合「車中泊に向いている車種か?」という疑問に対してはちょっと微妙。

車中泊をする場合の快適性は車内長が長いツーリングワゴンや3列シートミニバンには敵いません。ですが、アウトドアに人気の車種なので専用のマットなどが販売されているため、それらを上手く活用し快適性を向上させることができます。

新車で買うべきか?中古で買うべきか?

日産 エクストレイル

「手っ取り早くアウトドアで使えるSUVが欲しい」という人は中古で買うのもあり、ただ中古で買う場合は出来るだけ下回りを現車確認でチェックした方がいいでしょう。これはどのモデルでも言えることですが、エクストレイルのような4輪駆動がラインアップされたSUVの場合、寒冷地で使用されていたこともあります。

その場合、凍結防止剤の影響で下回りが錆びていることも…買ってから後悔したくないのならばこのような車両状態に注目して車を選びましょう。年式は予算と相談しながら、といったところ。

新車で買うのをオススメするのは装備やグレードにこだわる人。特に現行エクストレイルは様々なカスタマイズグレードが存在していて、選ぶ楽しさがあるモデルとも言えます。

ただ次期モデルが噂されていることもあって、2019年式の中古車が市場にあふれているのも事実。おそらく展示車や試乗車が市場に流れてきているものと思われます。新車を狙う前に中古車をチェックするのもお忘れなく。自分のこだわりに見合う個体があれば「買い」です。

新型エクストレイル情報

次期エクストレイルに関しては確かな情報源はありません。あくまで推測や噂のレベルとなります。とは言え、販売から7年が経過しているエクストレイル。歴代のモデルライフを考えてもそろそろフルモデルチェンジがあってもいい頃。需要が高いSUVですから、日産も力を入れて商品としても魅力を高めてくるでしょう。

ヒントとなるのは2017年に発表された中期計画「Nissan M.O.V.E. to 2022」。ここでは「EVを新たに8車種開発」「ニッサンIMxコンセプトカーから発想を得たグローバルなクロスオーバーEVを投入」「100%電気自動車(EV)、e-POWER搭載車をあわせて年間100万台販売」などといったことが掲げられています。

使い勝手の面ではキープコンセプトとなるでしょうが、e-POWER搭載やEVグレードの追加があるかもしれません。またコンセプトカーから発想を得たクロスオーバーEVは果たして次期エクストレイルに影響するのか?完全なる別車種なのかという点も気になります。

日産 エクストレイル 2017

「リーズナブルな本格SUV」としてスマッシュヒットを記録し、新たなトレンドを作ったとも言える存在のエクストレイル。今後も日産を支えるモデルであることは間違いないでしょう。今後の進化で再びSUVに新たなトレンドを巻き起こすか楽しみな1台でもあります。

西川 昇吾|にしかわ しょうご

1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。過去にはコミュニティFMのモータースポーツコーナーにてレギュラー出演経験あり。「書くこと、喋ることで自動車やモータースポーツの面白さを伝える」ことを目標とし、様々なジャンルのライティングや企画に挑戦中。

西川 昇吾|にしかわ しょうご