道の駅やSA・PAでは車中泊NG?

車中泊

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道の駅や高速道路のSAやPAの駐車場をみると、車の中で寝ている人や止まっているキャンピンカーを目にすることがあります。さて、そもそもこういった場所で「車中泊」をしてもよいのでしょうか。旅先で気になるこの疑問について説明していきます。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
道の駅で車中泊をしていいかはグレーゾーン
高速道路のSA、PAも明確な決まりはない

道の駅で車中泊をしていいかはグレーゾーン

国土交通省のQ&Aでは、「道の駅駐車場での車中泊は可能ですか?」の質問に対し、「道の駅は休憩施設であるため、駐車場など公共空間で宿泊目的の利用はご遠慮いただいています。もちろん、道の駅は、ドライバーなど皆さんが交通事故防止のため24時間無料で利用できる休憩施設であるので、施設で仮眠していただくことはかまいません」との回答が出されています。

つまり、国土交通省は「仮眠はかまいません」と回答していますが、車中泊については良いとも悪いとも明記していないことになります。そもそも車中泊という単語の意味自体も曖昧であり、どこまでが仮眠でどこまでが車中泊かを線引きすることも難しいため、この部分はグレーゾーンとなっています。

ただし、利用上のルールに「車中泊は禁止」と明記している道の駅もあります。そういった道の駅では過去に車中泊関連でトラブルがあった可能性も高いため、車中泊はしないのが賢明です。

一方で、最近はRVパーク(日本RV協会が認定した車中泊専用の駐車場)が併設されている道の駅もあります。RVパークは車中泊を目的とした駐車場ですので、そこで車中泊をすることはなんら問題ありません。充電設備や入浴設備なども充実しています。ただしRVパークの場合は、1,000円弱の駐車場料金が発生することがあります。

高速道路のSA、PAも明確な決まりはない

高速道路のSA(サービスエリア)、PA(パーキングエリア)も同様で、車中泊について明確なアナウンスはなく、グレーゾーンです。

たとえばNEXCO東日本では、SAやPAの利用上の注意事項として、「SA・PAは高速道路を利用されるお客さまの休憩などを目的としている施設であり、またその駐車可能台数には限りがあります。お客さまにSA・PAを快適にご利用いただくため、これに記載の各事項を守り、お客さま同士でゆずりあいながらご利用くださるようお願いします。」とアナウンスしています。

要約すれば、お客同士でゆずりあいながら使ってくださいといっているだけで、車中泊はもちろん、仮眠などに対しても、特に許可も禁止もしていません。そのため、深夜のSAやPAでは、長距離トラックのドライバーなどが車内で寝ている姿も数多く見かけます。

以上のように、道の駅、SA、PAいずれにおいても、車中泊については明確な決まりがなく、グレーゾーンとなります。とはいえ過度な長時間駐車、トイレやゴミ箱などを生活の一部のように使う行為などは悪質であり、トラブルの原因ともなります。道の駅やSA、PAを利用する際にはマナーを守り、周りに迷惑がかからないように使用する必要があります。
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