「エンスト」は「エンジンストップ」の略ではない!

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エンストという言葉は、エンジンが意図せず停止することを表現する言葉です。しかし、エンジンストップの略ではないことをご存じでしょうか。エンストは和製英語であり、本来の意味とは異なっています。では、エンストとはどんな言葉を略したものなのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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エンストはエンジンストールの略称

エンストはエンジンストールの略称

エンストとは、エンジンストップを略したものだというイメージが浸透しています。

しかし、エンジンストップとは和製英語であり、本来はエンジンストールを略したものです。

エンジンストールは“engine stall”と表記され、「行きづまる」や「失速する」という意味を持つ“stall”という単語だけで、エンジンが止まった様子を表すこともできるようです。

このエンジンストールが起こる原因は大きく分けて、運転操作ミスと整備不良の2パターンに分類されます。

運転操作ミスが原因となって起こるエンストは、ほとんどの場合マニュアル車で発生します。

これは、発進や変速時に操作するクラッチペダルの操作が上手くいかなかったケースであり、発進時にいわゆる半クラができなかった場合にエンストが起こります。
一方、エンジンの回転数や速度、アクセルの開きによってギアチェンジを行うオートマ車ではクラッチ操作を必要としないため、運転操作ミスでのエンストはほとんど起こりません。

オートマ車でエンストが起きる原因は、車の整備不良が多くの割合を占めているとされます。

燃料系やエア漏れ、スパークプラグなどの点火系といったエンジン回りに不具合がある場合にはオートマ車であってもエンストする可能性があるのです。

そのような状況に陥ったなら、まずはエンジンをかけ直し、始動しない場合はハザードランプを点灯させて車を安全な場所に何とかして移動させます。

その後、民間のレッカーやディーラー、保険会社のロードサービスなどに連絡して整備工場に持ち込むことになります。

エンストは、どんな車でも起こりうる可能性があります。もし公道を走っていてエンストしたとしても、落ち着いて対処することが安全に繋がるといえるでしょう。
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