車内が「ジャングルジム」?鉄棒を張り巡らせる意味ってなに?

ロールケージ

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車内にパイプを張り巡らせて、ジャングルジムのような状態になっている車を見かけたことはないでしょうか。これは、ロールバーやロールケージと呼ばれるパーツであり、サーキット走行を行う車では一般的なものです。では、車内にロールバーやロールケージを装着するのにはどんな目的があるのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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安全性の向上を目的に装着される

安全性の向上を目的に装着される

車内に鉄棒を張り巡らせているように見えるものは、ロールバーやロールケージと呼ばれるパイプを組みあわせて作られたフレームです。

モータースポーツの世界ではポピュラーなパーツであり、サーキット走行をする競技車両では、レースによってパイプ自体の素材や大きさ、形、装着方法などがさまざまなレギュレーションで定められています。

このロールバーを装着する目的は、前述したように走行中に転倒やクラッシュが発生した際に乗員を守るためのものですが、具体的には車室が潰れることを防ぐ目的があります。

サーキット走行をする競技車両は安全装置の1つであるエアバッグを外している場合がほとんどであり、事故発生時に乗員の生命が脅かされる可能性が高くなります。

そこで、パイプを車室に張り巡らせることにより、内側からつっぱり棒のようにボディを支えることで乗員のスペースを確保しているのです。
また、ロールバーを装着することでボディの剛性を高める効果も期待できます。基本的に車のボディ剛性は、プラットフォームをベースとしてさまざまなパーツの組合せによって決定します。

そこにロールバーを取り付けることで、走行時に発生するボディの歪みや軋みを低減することができるとされています。

ロールバーの装着によって、車の乗員定員が変わるといった場合には構造変更の手続きが求められますが、一般道でも緩衝材の装着といった条件をクリアすれば、普通に使用することができます。

車重の増加や車内の快適性が低下するなどのデメリットはありますが、サーキット走行をしない車でも、事故発生時のリスクを抑えたければ装着してみても良いかもしれません。
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