長さ約90cm!昔よく見た長ーいアンテナ…意味あったの?

アンテナ

年式が古い車には、長いアンテナが搭載されていました。現在では長いアンテナは姿を消し、技術の進歩により小型で短くなっていきました。

アンテナが長いことには、なにか意味があったのでしょうか。

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ラジオが流れる電波周波数に関係していた

ラジオが流れる電波周波数に関係していた

昔の車に搭載されていたアンテナが長かった理由は、ラジオが流れる電波周波数に関係しています。

そもそもラジオとは、放送局が音声を電気信号に変えて電波に乗せたものを受信し、再び音声に変えることで、情報や音楽などを流す仕組みになっています。

この方法を変調といいますが、変調の仕方によってラジオはAM放送とFM放送に分かれています。

AMラジオは、電波の波長が長いため障害物などに強く、広範囲での放送ができます。

しかし、ノイズや近い周波数の電波が混ざりやすく、音域が狭いためAMラジオの電波をキャッチするには、アンテナが長いほど有利とされているのです。

また、FMラジオの電波を受信するためには、アンテナの最適な長さというものがあります。

車に設置するアンテナの場合、波長の1/4ほどの長さが最も適しているとされます。波長の長さは「300 ÷ メガヘルツ」で求めることができ、電波が80MHzであるとき、1波長は3.75mとなります。

1/4にすると、およそ0.94mであることから、90cm前後まで伸長するアンテナが採用されていたのです。

ですが、長いアンテナはデザイン上見た目も悪く、収納の手間やコストの問題に加え、自動で伸縮するアンテナなどでは故障してしまうケースも考えられます

そのため、現在では車の形に応じて短縮されたアンテナや、シャークフィンアンテナと呼ばれるサメのヒレの形をしたアンテナ、ガラスと一体になったガラスアンテナなどが主流となっているのです。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道