タイヤには空気以外に「窒素」を入れることもある?窒素のメリットは?

タイヤ

タイヤの空気圧点検を行った際、店舗のスタッフなどから窒素を入れるのをすすめられたことはないでしょうか。実際、航空機やモータースポーツに使われているマシンのタイヤには窒素を入れることもあるようです。しかし、一般道しか走らない車のタイヤに窒素を入れるメリットはあるのでしょうか。

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窒素を入れるメリットはあるが、一般的ではない

窒素を入れるメリットはあるが、一般的ではない

窒素ガスは、ガソリンスタンドやカー用品店のピットなどで入れることができます。

もともとは、激しい温度と気圧の変化に対応しなければならない航空機のタイヤに窒素を充填していたことに由来しており、現在ではモータースポーツの分野でも利用されています。

窒素ガスをタイヤに入れるメリットとして、普通の空気と比較した場合の抜けにくさが挙げられるでしょう。

空気と異なり、窒素は透過係数が低いためゴムを通り抜けにくく、空気圧が下がってしまうのを低減することが可能なのです。

さらに、空気を入れると基本的に水蒸気もタイヤに入ってしまうことになります。

水分は温度による体積の変化がいちじるしいため、周囲の気温やタイヤが持った熱によってタイヤ内の空気圧が変化しやすくなってしまいます。

一方、窒素は水分を含んでいません。このことから、ある程度気温が変化したとしても、タイヤの空気圧を一定に保つことができるとされています。

また、水分はタイヤにとって劣化を促進してしまう原因の1つです。水分を含まない窒素を入れることで、タイヤを長持ちさせることができるといえるでしょう。

以上のようなメリットがある一方、デメリットも存在しています。

それは、一般的に窒素の充填には別料金がかかってしまうという点です。

店舗によっても異なりますが、窒素の充填にはタイヤ1本あたり500円ほどの料金が発生します。車1台ぶんになるとおよそ2000円ほどになってしまうのです。

そのため、タイヤに窒素を入れるのは、先に挙げたような航空機やモータースポーツの分野以外では一般的とはいえないのが現状でしょう。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道