車が盗難されやすい背景にアメリカの「25年ルール」|盗難防止対策はどうすればいい?

ホンダ シビック タイプR EK9 1997

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車自体のセキュリティ性能の向上や、市街地での防犯カメラの設置などにより自動車の盗難は減少傾向にあるとされています。

それでも、2020年には全国で5,210件の自動車の盗難が報告されました。

自動車の盗難を防ぐためにはどうすればいいのでしょうか。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
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まずはキーを置きっぱなしにしないこと

まずはキーを置きっぱなしにしないこと

車の盗難を防止するためには、まずキーを刺しっぱなしにしたり、車内に置きっぱなしにしないことが重要とされています。

2020年に報告されている自動車盗難5,210件のうち、キーありの件数はなんと1,307件にも上ります。つまり、4台に1台は車内にキーを残していたり、イグニッションスイッチに差し込まれた状態で盗難にあっているのです。

また、同協会の自動車盗難事故実態調査によれば、盗難に遭っている車は2020年時点で初年度登録から5年以上経過した車が44.9%を占めています。
この背景には、アメリカにおけるクラシックカー登録制度である25年ルールの存在があるとされています。

基本的に、アメリカでは右ハンドル車の輸入を認めていません。しかし、製造(初年度登録)から25年経っている車に関してはアメリカ国内でクラシックカーとして認められ、税率などの優遇も受けることができるとともに、アメリカに正規輸入されていなかった車をクラシックカーとして輸入できるようになるのです。

そのため、スカイライン GT-Rやホンダ シビックなどの人気車種の相場が急騰すると共に、盗難の標的として多くの被害に遭っているのです。

2022年を迎える今年、1997年に発売された初代シビック・タイプRなどが25年ルールの対象となります。
以上のことを踏まえて、車の盗難を防止するためには、盗難防止のセキュリティを強化するのが効果的だと言えます。

後付けのイモビライザー等の警報装置を設置したり、純正に加えて別途専用の装置でハンドルを固定することができるハンドルロックの装着、さらにタイヤの転がりを抑制するタイヤロックや、万が一盗難に遭っても車両の追跡が可能なGPSによる追跡装置の設置やサービスの利用などを使えば、より車の盗難被害に合う確率を低減することができるといえます。
また、現代では自宅の屋内外でも車上荒らしや盗難が発生しているため、敷地内に防犯カメラを設置することも非常に効果があるとされます。

自動車の盗難は、誰でも被害に遭う可能性のある犯罪です。今回紹介したいずれの方法であっても100%車両の盗難を防ぐことができるとは限りませんが、盗難犯は目的の車を動かすために時間が掛かれば掛かるほど諦めやすいとも言われています。

盗難予防をしていない人は、とにかくまず1つ予防策を講じることで、愛車が盗難されるリスクを減らすことができるといえるのではないでしょうか。
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