三菱 エクリプスクロス PHEVとトヨタ RAV4 PHVを比較!

三菱 エクリプスクロスPHEV

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コンパクトサイズからラージサイズまで国産メーカー各社が車種を設定しているSUV。

ファミリーカーとしての需要も高いミドルサイズクラスも新車販売台数の争いは激戦となっています。

その国産ミドルサイズSUVでエクリプスクロスPHEVのライバルとなるモデルを1台取り上げました。

文・写真/萩原 文博

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
【エクリプスクロスPHEV vs RAV4 PHV】システム出力・サイズなどを比較
【エクリプスクロスPHEV vs RAV4 PHV】エクリプスクロス PHEVが比較的優れる点
【エクリプスクロスPHEV vs RAV4 PHV】RAV4 PHVが比較的優れる点

【エクリプスクロスPHEV vs RAV4 PHV】システム出力・サイズなどを比較

三菱 エクリプスクロスPHEVのライバルとしてピックアップしたのは、トヨタRAV4 PHVです。エクリプスクロスPHEVは2020年12月に登場しましたが、RAV4 PHVも2020年6月登場と販売開始のタイミングも非常に近くなっています。

ボディサイズは、エクリプスクロスPHVが全長4,545mm×全幅1,805mm×全高1,685mm。対して、RAV4 PHVは全長4,600mm×全幅1,855mm×全高1,690mm(一部1,695mm)とボディサイズもほぼ同じ大きさとなっています。

搭載するPHVシステムですが、エクリプスクロスは最高出力82psを発生するフロントモーター、95psを発生するリアモーター、そして総電力量13.8kWhの駆動用バッテリー。さらに最高出力128ps、最大トルク199Nmの2.4L直列4気筒MIVECエンジンを組み合わせたツインモーター4WD方式のPHEVシステムを搭載しています。

満充電時のEV航続走行距離はWLTCモードで57.3km。ハイブリッド燃費消費率はWLTCモードで16.4km/Lとなっています。

走行モードは駆動用バッテリーの電力でモーター駆動するEV走行モードをはじめ、エンジンで発生した動力でモーター駆動するシリーズ走行モード。そしてエンジンで走行し、モーターがアシストするパラレル走行モードの3種類から走行状況に応じて、自動的に切り替えて最適な走行を行うことができます。
一方、RAV4 PHVに搭載されているPHVシステムは、最高出力177ps/最大トルク219Nmを発生する2.5L直列4気筒エンジンに、最高出力182ps/最大トルク270Nmを発生するフロントモーターそして、最高出力54ps/最大トルク121Nmを発生するリアモーター、総電力量18.1kWhを発生する駆動用バッテリーを組み合わせたTHS-II プラグインと呼ばれるシステムです。

満充電時のEV航続走行距離はWLTCモードで95kmを実現。ハイブリッド燃料消費率はWLTCモードで22.2km/Lと優れた燃費性能を達成。ガソリンエンジンとEV走行を組み合わせた航続走行距離は1,300km以上となっています。

走行モードはモーターのみで走行するEVモードをはじめ、EVをメインとしながら、瞬間的なパワーが必要な時にエンジンを指導させるオートEV/HVモード。そして、電力を温存し、効率の良い走りができるHVモードの3種類です。
エクリプスクロスPHEV、RAV4 PHVともにバッテリーチャージモードを設定。これはEV走行に必要な駆動用バッテリー残量が低下した際に、スイッチ操作によりエンジンで発電した電気をバッテリーに充電できるモード。PHVの特徴であるエネルギーの地産地消が可能です。

充電時間の目安はエクリプスクロスPHVがAC200V/15Aの普通充電は約4.5時間で満充電。急速充電は約25分で80%充電が可能です。

一方のRAV4 PHVは200V/16Aの普通純電が約5時間30分で満充電となり、急速充電の充電ポートは設定されていません。

車両本体価格はエクリプスクロスPHVが384万8,900円~447万7,000円。RAV4 PHVは469万円~539万円となっています。

【エクリプスクロスPHEV vs RAV4 PHV】エクリプスクロス PHEVが比較的優れる点

エクリプスクロスPHEVとRAV4 PHVを比較してみて、まずエクリプスクロスPHEVの良い点は、走行性能の高さが上げられます。

S-AWCと呼ばれるかつてはランサーエボリューションなどにも搭載された電子デバイスシステムが搭載され、コーナリング性能はSUVの中でもトップレベルの安定性を誇ります。

駆動用バッテリーの総電力量はRAV4に譲りますが、その一方、短時間で満充電になるというメリットもあります。

さらにこれは賛否両論あると思いますが、エクリプスクロスPHEVは急速充電器を利用可能というのもメリットでしょう。

搭載するツインモーター4WD PHEVシステムはモーターを積極的に使用するシステムなので、電動車らしい走行フィーリングを長く味わうことが可能です。

【エクリプスクロスPHEV vs RAV4 PHV】RAV4 PHVが比較的優れる点

エクリプスクロスPHEVとRAV4 PHVを比較して、RAV4 PHVの良い点は、まず燃費性能の高さが上げられます。

駆動用バッテリーの総電力量が高いこともあり、満充電時のEV走行は95kmとPHVの中でも抜群の走行距離を実現しています。また、ハイブリッド燃料消費率はWLTCモードで22.2km/LもエクリプスクロスPHVを大きく上回っています。

そして、運転支援システムの充実も挙げられます。

エクリプスクロスPHVは8つの機能がパッケージ化されたe-アシストを採用していますが、RAV4 PHVはレーントレーシングアシストを含めた9つの機能をパッケージ化したトヨタセーフティセンスを全車に標準装備。衝突被害軽減ブレーキでもRAV4 PHVのほうが高性能となっています。

価格は割高となっているRAV4 PHVですが、室内の広さや運転支援システム&快適装備の充実度を見ると、決して高いとは思えない内容となっています。
エクリプスクロス PHEVとRAV4 PHVの価格差は搭載しているシステム用バッテリーの総電力量の差によるものと言えます。

両車は100万円近い差がありますが、PHEVの魅力である走行中でもバッテリーを充電できるエネルギーの地産地消が可能です。

また、エクリプスPHEVは急速充電にも対応しているので、利便性はエクリプスクロス PHEVのほうが高いと言えるかもしれません。
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