往年の国民車を現代風にアレンジ!ザ・ビートルのエクステリアデザイン

ザ・ビートル 西川撮影

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約60年販売され続けたビートルことフォルクスワーゲン・タイプ1。

そのタイプ1を現代風にアレンジしたデザインと新世代のメカニズムを採用して登場したのがニュービートルでした。

そのニュービートルの次世代型となるザ・ビートルはより洗練されたモダンなデザインとなっています。

写真/文・西川昇吾

西川 昇吾|にしかわ しょうご

1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。過去にはコミュニティFMのモータースポーツコーナーにてレギュラー出演経験あり。「書くこと、喋ることで自動車やモータースポーツの面白さを伝える」を目標とし、様々なジャンルのライティングや企画に挑戦中。

西川 昇吾
Chapter
先代モデルよりもタイプ1を意識
ザ・ビートルのフロントデザイン
ザ・ビートルのサイドビュー
ザ・ビートルのリアデザイン

先代モデルよりもタイプ1を意識

60年以上フルモデルチェンジをせずに販売され続けたフォルクスワーゲン・タイプ1、通称ビートル。そのタイプ1をモチーフに現代風に造られたモデルが1998年に登場したニュービートルでした。

そのニュービートルの後継として登場したザ・ビートルは、タイプ1をモチーフにしているという点は先代ニュービートルと変わりありません。しかし、シルエットやボディラインの処理からニュービートルよりも強くタイプ1を彷彿とさせるエクステリアデザインに仕上げているのがザ・ビートルの特徴と言えます。

また先代モデルと比べるとより全高も低く、全体的なデザインも伸びやかになっているのも大きな変更点と言えます。このような点は現代風に進化した点と言えるでしょう。

ザ・ビートルはレトロモダンという表現がピッタリなエクステリアデザインを身にまとっているモデルなのです。ボディサイズは全長4,285mm全幅1,815mm全高1,495mmとなっています。

ザ・ビートルのフロントデザイン

丸目2灯が特徴的なザ・ビートルのフロントマスク。これはモチーフとなっているタイプ1や先代モデルであるニュービートルにも用いられています。しかしながらヘッドライト内部の処理などは現代風となっていて、新しい時代のクルマであることを目力で感じさせてくれます。

そしてタイプ1を強く彷彿とさせるのがフロントフェンダーとボンネットのラインです。独特の曲線を描き、他に類を見ないアーチを形成しているのはビートルならではのキャラクターラインと言えるポイントです。

ザ・ビートルのサイドビュー

ザ・ビートルのエクステリアデザインの中でも、最もタイプ1を感じさせるのがサイドから見たシルエットです。

タイプ1は室内空間を確保するためにRRレイアウトを採用し、高速走行性能も重視したため空気抵抗の少ない丸みを帯びたデザインが採用されました。そのような性能要求が後にカブトムシとも表現される独特のシルエットを生み出しました。

ザ・ビートルはFFレイアウトを採用していますが、タイプ1のカブトムシシルエットを見事に再現しています。特にCピラーからテールエンドにかけてのラインはビートルのアイデンティティと言えます。

ザ・ビートルのリアデザイン

リアビューはフロント周りやサイドビューとは対照的に、最もタイプ1の要素が薄いポイントと言えるポイントです。

タイプ1のテールライトは縦長のオーバル形状となっていますが、ザ・ビートルのテールライトはボディラインに合わせた現代的なデザイン形状となっています。先代モデルであるニュービートルのテールライトが丸型だったことを考えると、若干保守的なリアデザインであることは否めません。

しかしながら、斜め後方から見た後ろ姿などは先代モデルのニュービートルよりも、タイプ1の面影を感じさせるものがあります。これは全幅が広がり、よりどっしりとした印象がましたことが要因と言えるでしょう。

タイプ1はRRレイアウトを採用していたため、必然的にリアトレッドがワイドになり、その後ろ姿はどっしりとした印象でした。このようなデザインのオマージュは、性能的な面で言えばあまり関係ないかもしれませんが、遊び心が溢れているポイントと言えます。
自動車としてはもちろん、工業製品としても歴史的な成功を収めたフォルクスワーゲン タイプ1。そしてそのタイプ1を見事現代にリバイバルさせることに成功したニュービートル。これらの歴代モデルたちの存在を考えると、ザ・ビートルのデザインは非常に難しいものであったと想像が付きます。

しかしながらタイプ1のオマージュと現代テイストを上手くミックスさせたザ・ビートルのエクステリアデザインはレトロとモダン、カッコイイとカワイイ、相反するイメージを併せ持つ仕上がりになっていると言えるでしょう。
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