ホンダ 5代目レジェンド(KC2型)の特別仕様車「Hybrid EX・Honda SENSING Elite」とは? 魅力を徹底解説!

レジェンド

今回は、ホンダ 5代目レジェンド(KC2型)の特別仕様車「Hybrid EX・Honda SENSING Elite」について紹介します。

5代目レジェンドは、2015年に復活したクルマです。

2012年に4代目で生産終了となり、2年半ほどは姿を消していましたが、2015年に晴れて復活。ただ、2021年12月末で生産終了を予定しているという、何とも不運なクルマでもあります。

そんなレジェンド特別仕様車とは、一体どんなクルマなのでしょうか。

Chapter
そもそもホンダ 5代目レジェンドってどんなクルマ?
ホンダ 5代目レジェンドのHonda SENSING(ホンダセンシング)とは?
ホンダ 5代目レジェンド「Hybrid EX・Honda SENSING Elite」の概要を紹介
ホンダ 5代目レジェンド「Hybrid EX・Honda SENSING Elite」のデザイン
ホンダ 5代目レジェンド「Hybrid EX・Honda SENSING Elite」の性能
ホンダ 5代目レジェンドのホンダセンシングエリートとは
ホンダ 5代目レジェンドの特別仕様車は機能モリモリ! 安全性を重視するなら必見

そもそもホンダ 5代目レジェンドってどんなクルマ?

レジェンドの特別仕様車について語るのであれば、まずはレジェンドという車種と5代目レジェンドの通常仕様についても語らなければなりません。そのような土台があってこそ、特別仕様車たり得るのですから。

レジェンドが誕生したのは1985年です。それから初代の歩みが始まりました。

初代レジェンドは、ホンダ初のV型6気筒エンジン搭載車であり、日本車初のSRSエアバッグ搭載車でもあります。

エンジンの力強さに裏付けされた走行性能の高さと、安全性能の高さ、燃費性能の高さにより人気となりました。

2代目以降もその精神は受け継がれ、技術の進歩とともに磨きがかけられています。

5代目レジェンドは2014年に発表されたばかりのHonda SENSING(ホンダセンシング)を標準搭載したことで、話題になりました。

当時の最先端の安全装備を搭載し、パワフルでありながらも燃費性能を向上させるハイブリッドシステムを搭載しているのが特徴です。

通常仕様はHybrid EXと、単一グレードとなっています。

エンジンは水冷V型6気筒を横置きしたもの。総排気量3.5L、SOHCベルト駆動吸気2・排気2と結構強気の設計です。

最高出力は231kW(314PS)/6,500rpm、最大トルクは371Nm(37.8kgm)/4,700rpmと、性能も強気。当然燃費も悪くなりますが、そこをカバーするのがハイブリッドシステムとなります。

モーターの最高出力は前が35kW(48PS)/3,000rpm、後ろが27kW(37PS)/4,000rpmです。最大トルクは前が148Nm(15.1kgm)/500〜2,000rpm、後ろが73Nm(7.4kgm)/0〜2,000rpmとなっています。なお、上記の数値は1基あたりのものです。

低回転域はフロントモーターのトルクでカバーしスムーズな発進を行い、エンジンが回ってきたところでエンジンの出力とトルクでさらなる加速を行うようになっています。

これにより、燃費は16.4km/L(JC08モード燃費)までに抑えることが可能となりました。

ホンダ 5代目レジェンドのHonda SENSING(ホンダセンシング)とは?

レジェンドには、標準でホンダセンシングの機能が10個搭載されています。レジェンドの特別仕様車について語るには、まずホンダセンシングとは何かについて簡単に語らなければなりません。

ホンダセンシングは、ホンダの先進安全装備の総称です。安全運転を支援してくれるさまざまな機能が、名を連ねています。

レジェンドに搭載されているのは、渋滞追従機能付きアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)、衝突軽減ブレーキ(CMBS)、誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、路外逸脱抑制機能、車線維持支援システム(LKAS)、トラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)、先行車発進お知らせ機能、標識認識機能、オートハイビームの10個です。

ほとんど全部盛りとなっています。

ホンダ 5代目レジェンド「Hybrid EX・Honda SENSING Elite」の概要を紹介

レジェンド特別仕様車は、簡単に言えば安全性をより高めたモデルです。後に機能をそれぞれ詳しく紹介しますが、ホンダセンシングより強化されたHonda SENSING Elite(ホンダセンシングエリート)を搭載しています。

レジェンド特別仕様車には、各所に多数のセンサーが搭載されているのです。このセンサーにより、クルマの周囲360度の状況を高精度で検知します。

このシステムによって得られた情報と、全球測位衛星システムGNSSの活用により得られる自車の位置情報とを活用してさまざまな機能を実現しているのです。

GNSSは、アメリカのGPS、日本の準天頂衛星システム「みちびき」などといった衛星測位システムの総称となっています。各人工衛星から発射される信号をキャッチして補正することにより、高精度な測位を実現するというものです。

レジェンド特別仕様車は、5代目レジェンドの標準仕様に上記のシステムによる各機能を追加したモデルとなっています。

ホンダ 5代目レジェンド「Hybrid EX・Honda SENSING Elite」のデザイン

レジェンド特別仕様車のデザインは、大まかにはあまり標準仕様と変わっていません。

賛否両論あるマジンガーZの顔のようなフロントライトやフロントグリル形状はそのままに、より風格のあるデザインへと昇華されています。

というのも、センサーの数が標準よりも増えたことにより、各部の細かなデザイン変更を余儀なくされるためです。センサーの機能を阻害せず違和感なくレジェンドのデザインとして成立させるために配慮を行った結果、独特な風格が生まれました。

標準車がマジンガーZと例えられることがありますが、だとすれば特別仕様車はマジンカイザーとでも例えるべきなのかもしれません。

ライザーセンサーをバンパーの下部に置き、内部をブラックアウトしたことがデザインへの大きな影響を与えています。これが精悍さを演出しているのですが、見る人が見れば、厳つさが増したとも言えるでしょう。

精悍でスタイリッシュでありながら、どこかごつく厳ついのがデザイン的特徴です。

ホンダ 5代目レジェンド「Hybrid EX・Honda SENSING Elite」の性能

レジェンド特別仕様車の性能は、ほとんど標準仕様と同じです。エンジンもモーターも特に変わっておらず、出力・トルクも同等となっています。

ただ、センサーの増量・機能増加・装備追加・変更などにより、重量は変わっているのです。

標準車は1,990kgでしたが、特別仕様車は2,030kgとなっています。ボディサイズや室内寸法は変わっていません。純粋に装備が追加された分の重量増といったところでしょうか。

燃費も14.6km/L(JC08モード燃費)と、少し落ちています。

とはいえ、搭載した機能の数や安全性能の向上などを考えると許容できる範囲でしょう。乗り方によって燃費は調整できますし、走りを楽しむクルマという側面もあるので、レジェンドのファンには燃費を繊細に気にする人はあまりいないでしょう。

ホンダ 5代目レジェンドのホンダセンシングエリートとは

レジェンド特別仕様車に搭載された、ホンダセンシングエリートの機能について詳しく紹介します。

メインとなるのは、ハンズオフ機能付車線変更支援機能です。車線内であれば、ステアリングホイールから手を離した状態で走行できます。

ウインカー操作をすることで、車線変更の支援を行ってくれ、安全かつスムーズに車線変更が可能です。緊急時には減速・路肩寄せ・停車も支援してくれます。

ハンズオフの状態で車線の中央を沿うように走り、前方車両との車間距離を保ち追従し、カーブでは前後で加減速を行ってくれるのです。

車線内での運転、車線変更支援など全てにおいてハンズオフで可能となっています。

さらに、トラフィックジャムパイロット(渋滞運転機能)も搭載。

これは、国土交通省がはじめて自動運転レベル3の型式認定をした機能です。レベル3というと、限定領域における自動運転を指す基準のこと。システム作動中は、運転者に代わってシステムが運転をしてくれます。

ハンズオフで高速道路本線上を走行中に、渋滞に遭遇して30km/hまで速度が落ちるとシステムが自動で作動する仕組みです。レベル3の限定領域というのが、この場合は渋滞時30km/hまで速度が落ちたときとなります。

渋滞を抜けて速度域が50km/hを超えた途端、トラフィックジャムパイロットのシステムは停止。システムから運転を引き継いでください、といった旨のメッセージ等が流れます。

システム停止後は、標準搭載されているACCへと運転支援が引き継がれるという流れです。

つまり、ホンダセンシングエリートは先進安全装備でもありますが、同時に自動運転システムでもあるということ。レジェンド「Hybrid EX・Honda SENSING Elite」は、自動運転にとことんこだわったクルマだとも言えるでしょう。

ホンダ 5代目レジェンドの特別仕様車は機能モリモリ! 安全性を重視するなら必見

レジェンド特別仕様車は、一見してただ先進安全装備を強化しただけのモデルのようですが違います。実際には安全性を高めるとともに、運転の負担軽減したモデルとなっているのです。

トラフィックジャムパイロットのレベル3の自動運転システムを搭載したクルマは、現時点では希少価値となっています。運転が楽になるうえに、持っていると自慢にもなるでしょう。

今後はこのようなレベルの高い自動運転システムを搭載したクルマも増えてくるでしょうが、まだまだフラッグシップモデルや特別仕様車の特権なのかもしれません。価格はメーカー希望小売価格で税込み1,100万円と、とてつもなく高いです。

そのうえリース専用100台限定生産なだけあり、なかなか手に入りません。

購入するしないに関わらず、このような技術を盛りに盛ったクルマが今後も出てくるかもしれないということを認識することが大事なのではないでしょうか。

今後はもっと、各メーカーの技術競争が激しくなるかもしれません。

気になった方は、公式ページを見てみてはいかがでしょうか。

※2021年7月現在

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道