3列目を倒すのが前提!メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスのラゲッジルームの使い勝手は?(5BA-247647M型)

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メルセデス・ベンツ 初代GLBクラス(5BA-247647M型)のラゲッジルーム(荷室)の使い勝手について解説します。

メルセデス・ベンツ GLBクラスは2020年に日本に登場したばかりの高級SUVです。海外市場から遅れること1年での登場でしたが人気は高く、初登場のSUVとは思えないほどの好調ぶりを見せています。

7シーターという、クルマの中でも比較的大きな部類に入るように見えるGLBクラスですが、実はほかのSUVと比べても特別大きなクルマというわけではありません。しかし、高い機能は評価されており、ラゲッジルームについても高評価を得ているのです。

今回は、GLBクラスのラゲッジルームの使い勝手と、GLBクラスのセールスポイントである3列目シートとの関係をあわせて紹介します。

Chapter
メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスとはどんなクルマ?
メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスのラゲッジルームの容量は?
メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスのラゲッジルームは標準でなぜ狭い?
メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスのラゲッジルームの作り方と応用
メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスの2列目も倒した時のラゲッジルームの容量は?

メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスとはどんなクルマ?

メルセデス・ベンツ GLBクラスは、2019年に欧米市場で、翌2020年に日本で発売が開始されたメルセデス・ベンツの新型SUVです。兄弟にあたるGLAのフルモデルチェンジとともに発表されたことでも注目を浴びました。

最大の特徴はクルマのサイズは一般的なSUVと大差がないにもかかわらず、3列シート7人乗り、いわゆる「7シーター」であることです。

ほぼ同じ規格のクルマでは、日産 エクストレイルや三菱 アウトランダーがいますが、この2台は5人乗りです。ほぼ同じ規格にも関わらずシート数が多いということは、リアシート(後席)、特に3列目の乗り心地を不安に思う人もいるかもしれません。しかし、実際には窮屈さはあまりなく、快適に乗ることができるのです。

室内空間のメインで使われている技術は、GLBクラス登場の少し前にフルモデルチェンジしたSクラスのものを流用しています。すべてではありませんが、ユーザーエクスペリエンスが非常に高いことは言うまでもありません。

SUVが搭載するには少々豪華すぎる印象を受けるかもしれませんが、メルセデス・ベンツが大事にしているクルマ作りの哲学を実感することができるのです。あくまでも安全、快適なクルマ作りが、メルセデス・ベンツの基本なのです。

日本でのラインアップはガソリンエンジンが3種類、ディーゼルエンジンが1種類の4種類の展開になっています。すべて直列4気筒ターボチャージャー付エンジンであり、2.0L の排気量とは思えないほどの馬力を誇っています。

駆動方式にはFF(前輪駆動)と4WD(四輪駆動)の2種類がありますが、どちらも走破性が高いので甲乙つけがたいラインアップとなっているのです。

メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスのラゲッジルームの容量は?

メルセデス・ベンツ GLBクラスのラゲッジルーム容量は、3列目シートがある時とない時で大きく変わります。

標準仕様で3列シートなので、厳密な意味でのラゲッジルームは実は非常に小さく、ハッチバックよりも狭い空間しかありません。カタログでの容量は130L と意外なほど少ないのがわかるでしょう。130Lという容量はセダンやスポーツカーよりもさらに少ないと思って差し支えありません。

しかし、3列目シートをアレンジすることでラゲッジルームの容量は大幅に拡大します。その容量は500Lと3倍以上の広さを一気に作り出すことができるのです。500Lもあれば大概の荷物は載りますし、アウトドア用品でも問題なく積み込めることが多いでしょう。

カタログではゴルフバック2つを載せていることからも、3列目のシートがどれだけ空間を工夫できるかのカギを握っているかはお分かりいただけると思います。普通の買い物なら3列目を出したままでも問題ありませんが、アウトドアなどのときは3列目をアレンジするなどの工夫が必要です。

アレンジされた床面はフラットで、荷物を選ぶことなく載せることができます。2列目のリアシートが3人掛けで横に広いため、シートのあいだから荷物が飛び出してくる心配もありません。

普通のSUVなら最後尾に相当するシートなので当たり前と言えば当たり前ですが、3列シートゆえに多彩な使い方ができるラゲッジルームは非常に便利と言えるでしょう。

メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスのラゲッジルームは標準でなぜ狭い?

メルセデス・ベンツ GLBクラスのラゲッジルームは広く使うことはできるものの、標準ではあまり広くないどころか異常なほど狭いことがわかりました。ではなぜ130LというSUVとは思えないほど狭い空間での発売を決めたのでしょうか。

理由は「7シーターSUV」という存在がなかったことにあります。厳密に言えば数台、7シーターのSUVは存在しています。しかし、日産 エクストレイルやトヨタ ハリアーなどと同等の車格のSUVで、7人乗りは無かったのです。

事実このサイズ以上のSUVはジープやランドローバーなどの輸入車、国産車だとランドクルーザーなど、必然的に車体も大きくなってしまうのです。メルセデス・ベンツはそこに目をつけ、自社としても初めてとなる7シーターSUVの発売に踏み切ったのです。

日本ではミニバンですが、トヨタ シエンタやホンダ フリードが同じような構造を持っています。常時3列にすることもできますが収納が可能なシートが1列あり、ラゲッジルームを拡張できる構造です。唯一の違いは3列目をダイブダウンさせるか、吊り上げて収納するかぐらいであり、ラゲッジルームを拡張する前提でシートが作られている点は同じです。

ただし、SUVという特性上、GLBクラスのラゲッジルームの方が広くなるように作られています。ダイブダウンできるというポイントだけでも、例に挙げた2台よりも使い勝手がいいことは言うまでもないでしょう。大前提として、GLBクラスのラゲッジルームは3列目をアレンジして使うようにしましょう。

逆に言えば、今までのSUVが死守してきたラゲッジルームを、シートと共用にしたと考えることもできます。シートと共用にすることで今まで5シーターが原因であった室内空間を一気に7シーターまで拡大できたのです。その分ラゲッジルームの容量は減ってしまいましたが、あくまでもラゲッジルームの一部として3列目シートを作っているため、2列目シートほどの機能性はありません。

3列目シートをラゲッジルームに拡張できるという考えではなく、ラゲッジルームに3列目シートがあると考えるべきでしょう。

メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスのラゲッジルームの作り方と応用

メルセデス・ベンツ GLBクラスのラゲッジルームは3列目シートと一体になっているため、大きな荷物を載せるためには3列目シートのアレンジが重要です。3列目シートは50:50の独立可倒式で、必要に応じて必要な分だけラゲッジルームの容量を作り出すことができます。

例えば、両方倒す必要がない場合は片側だけをアレンジすれば十分使える空間が出現します。容量61L(710mm×425mm×260mm)のスーツケースなら、3列目片側をアレンジするだけで縦向きで2つ収納することができます。もう一回り大きなスーツケース(790mm×530mm×280mm)も、寝かせた状態ですが載せることができるのです。

3列目シート両方を倒せば、さらに大きなラゲッジルームの誕生です。500Lという大きさは同じメルセデス・ベンツのステーションワゴンであるCクラスの440Lを超える数字なので、いかに広いかよくわかるでしょう。

GLBクラスのラゲッジルームは基本的に500Lを基準として考えた方が無難です。床下収納にあるトノカバーも3列目シート全体まで覆うことができる大きさなので、実質3列目シートまでの場所がラゲッジルームと考えるべきでしょう。

メルセデス・ベンツ 初代GLBクラスの2列目も倒した時のラゲッジルームの容量は?

メルセデス・ベンツ GLBクラスのラゲッジルームを最大限活かすには、2列目シートのアレンジもする必要があります。SUVとして売り出している以上、リアシート全体を倒してラゲッジルームとして使うことは珍しくありません。

GLBクラスもまた、ほかのSUV同様に2列目シートをアレンジして広いラゲッジルームを作り出すことができるのです。

2列目シートをすべて倒して生まれるラゲッジルームの容量は脅威の1,680L です。

40:20:40の独立可倒式ダイブダウン機構付きシートで、倒すことで完全にフラットな空間が生まれます。完全にフラットな空間ができるSUVは意外に数がなく、GLBクラスはこの部分でも優位性を持っていると言えます。


長さは約1,680mmあることからスキーやスノーボードなどを積み込むこともできるのです。通常、スノーボードなどはルーフ部分にキャリアを装着して載せるのが一般的ですが、GLBクラスなら室内に載せることができます。


もちろん、室内で収まらない分については、オプションでルーフキャリアを付けて載せる方法も取れます。2列目シートまでアレンジしてしまうと乗車定員が大きく減ってしまうため、大人数でアウトドアを楽しむ人は、ラゲッジルームの活用よりもキャリアを使うことも考えておきましょう。

メルセデス・ベンツ GLBクラスのラゲッジルームの使い勝手について説明しました。

特殊な作りをしているように見えますが、3列目シートはラゲッジルームの一部だと思って使うようにすれば、ラゲッジルームが狭いと感じる問題はある程度解決します。

SUVである以上アレンジは必須なので、GLBクラスをどのように使うかをよく考えてラゲッジルームを作りましょう。オプションを使って室内以外の積載空間を作ることも考えて、快適な使い方ができるようにしましょう。

※2021年7月現在

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道