スバル WRX STIのキモであるEJ20エンジンやパワートレーンを徹底解説!
更新日:2024.09.09
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スバルが誇るスポーツモデルとして、ハイスペックなEJ20型水平対向エンジンを搭載したWRX STI。駆動系にも最高の技術が注がれ、高性能なセダンを完成させています。そんなWRX STIのパワートレイン(エンジン、ミッション、4WDシステム)について、プロが徹底解説します。
文・写真/萩原 文博
文・写真/萩原 文博
WRX STIを300psオーバーを可能にした2.0L BOXERターボ
WRX STIに搭載されているエンジンは、長年にわたってその性能と信頼性を磨き上げたEJ20型2.0L水平対向4気筒ターボです。
最高出力227kW(308ps)/6,400rpm、最大トルク422Nm/4,400rpmのスペックこそ先代にあたるインプレッサWRX STIと同じですが、ECUの制御内容を変更し、過給圧制御などをより緻密に行なうようにチューニングが施されました。
これにより環境性能はそのままに、加速レスポンスを大幅に向上。あわせてアクセルをわずかに踏み込んだ状態から鋭く力強い加速が得られるよう加速特性を変更し、SI-DRIVEのいずれのモードにおいても軽快感が高まっています。
その結果、ドライバーの加速の意思に対して、車両がより素早く反応する俊敏性を高めると同時にコントロール性も高次元でバランスさせることで、走りのポテンシャルを総合的に高めました。
そのSI-DRIVEスイッチおよびDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)スイッチは、シフトレバー近くのセンターコンソール部にレイアウトするなど操作性にも配慮されています。
最高出力227kW(308ps)/6,400rpm、最大トルク422Nm/4,400rpmのスペックこそ先代にあたるインプレッサWRX STIと同じですが、ECUの制御内容を変更し、過給圧制御などをより緻密に行なうようにチューニングが施されました。
これにより環境性能はそのままに、加速レスポンスを大幅に向上。あわせてアクセルをわずかに踏み込んだ状態から鋭く力強い加速が得られるよう加速特性を変更し、SI-DRIVEのいずれのモードにおいても軽快感が高まっています。
その結果、ドライバーの加速の意思に対して、車両がより素早く反応する俊敏性を高めると同時にコントロール性も高次元でバランスさせることで、走りのポテンシャルを総合的に高めました。
そのSI-DRIVEスイッチおよびDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)スイッチは、シフトレバー近くのセンターコンソール部にレイアウトするなど操作性にも配慮されています。
心地よいシフトフィールもWRX STIの魅力だ
専用の6速マニュアルトランスミッションは、2.0L水平対向ターボエンジンの高トルクに対応させるとともに、スポーティな車両に適した操作性と、滑らかさ、節度感をあわせ持つ心地良いシフトフィーリングを実現しました。
具体的には、メインロッドに新たにディテント(戻りどめ)を追加して、シフトレバーのニュートラルポジションを明確化。ニュートラルポジションにおけるシフトのガタツキを抑えました。これによりシフト操作と同時にシフト荷重が立ち上がり、シフトを入れた時の高い節度感と吸い込まれるような滑らかさが従来以上に高くなっています。
また各シフトロッド上のディテントのプロフィールを最適化して、すべてのシフトポジションで滑らかさと節度感の両立を図りました。
リバースギアに関しても、アイドラーギヤのシザーズギヤのスプリングを最適化することで、しっかりとギヤが噛み合うようにしています。これらにより、WRX STIのミッションは不快なギヤの歯打ち音を低減し、振動・騒音を抑えて質感の向上を図っています。
具体的には、メインロッドに新たにディテント(戻りどめ)を追加して、シフトレバーのニュートラルポジションを明確化。ニュートラルポジションにおけるシフトのガタツキを抑えました。これによりシフト操作と同時にシフト荷重が立ち上がり、シフトを入れた時の高い節度感と吸い込まれるような滑らかさが従来以上に高くなっています。
また各シフトロッド上のディテントのプロフィールを最適化して、すべてのシフトポジションで滑らかさと節度感の両立を図りました。
リバースギアに関しても、アイドラーギヤのシザーズギヤのスプリングを最適化することで、しっかりとギヤが噛み合うようにしています。これらにより、WRX STIのミッションは不快なギヤの歯打ち音を低減し、振動・騒音を抑えて質感の向上を図っています。
WRX STIの思い通りに曲がるを実現するDCCD
WRX STIの駆動方式は、全車マルチモードDCCD方式AWDを採用しています。センターデフにトルク感応型の機械式LSDと電子制御式LSDの2つを組み合わせたDCCDシステムは、ドライバーの好みや走行状況に合わせてセンターデフの差動制限トルクをコントロールするというもので、ドライバーが任意で選べるマニュアルモードと切り替えが可能なオートモードが用意されています。
オートモードのモード設定は「AUTO」「AUTO+」「AUTO−」の3つで、「AUTO」はあらゆる走行条件をカバーするオールラウンドな制御。「AUTO+」は前後輪の差動制限トルクを高めに保つ、トラクション重視のモードで、滑りやすい路面を走行する場合や、安定性重視の走行に向いています。「AUTO−」は、前後輪の差動制限トルクを低めに保つ、回頭性重視のモードで、ステアリング応答性が向上し、俊敏で軽快な走りに向きます。
いっぽうマニュアルモードは、コントローラーのレバーを前後方向に倒すことで締結力を段階的に調整。ドライバーの好みに応じて回頭特性を変化させることが可能です。
オートモードのモード設定は「AUTO」「AUTO+」「AUTO−」の3つで、「AUTO」はあらゆる走行条件をカバーするオールラウンドな制御。「AUTO+」は前後輪の差動制限トルクを高めに保つ、トラクション重視のモードで、滑りやすい路面を走行する場合や、安定性重視の走行に向いています。「AUTO−」は、前後輪の差動制限トルクを低めに保つ、回頭性重視のモードで、ステアリング応答性が向上し、俊敏で軽快な走りに向きます。
いっぽうマニュアルモードは、コントローラーのレバーを前後方向に倒すことで締結力を段階的に調整。ドライバーの好みに応じて回頭特性を変化させることが可能です。
また、フロントに装着されるLSDは、コーナリング時にフロント内輪のリフトや片輪のスリップが起きた場合のトルク伝達ロスを抑えつつ、リニアな応答性とスムーズなステアリング操作をもたらすトルク感応型のヘリカルLSDを採用。
リアにはリニアな応答性とスムーズなトルク伝達でコントロール性能を確保するトルク感応型のトルセンLSDを採用しています。
リアにはリニアな応答性とスムーズなトルク伝達でコントロール性能を確保するトルク感応型のトルセンLSDを採用しています。
平成元年に登場した初代レガシィRSに搭載されたEJ20型2L水平対向ターボエンジンを進化、熟成&搭載されたモデルがWRX STIです。エンジン、ミッション、駆動方式、すべてにスバルがWRCで培った技術が息づいています。
それらにより手に入れた自由自在に操れる高いコントロール性能は、WRX STIの魅力ともなっています。
それらにより手に入れた自由自在に操れる高いコントロール性能は、WRX STIの魅力ともなっています。