高速道路のトンネル天井にある巨大扇風機は何のためにある?名称や役割を解説
更新日:2024.09.09
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高速道路を走行中、トンネル内に巨大な扇風機が設置されているのを目にしたことがある方も多いはず。
その大きさから、扇風機というよりは航空機のジェットエンジンにも見えるファンですが、トンネルの中でどのような役割を果たしているのでしょうか。
そこで今回は、このファンの正式名称や風力、役割について詳しく解説します。
その大きさから、扇風機というよりは航空機のジェットエンジンにも見えるファンですが、トンネルの中でどのような役割を果たしているのでしょうか。
そこで今回は、このファンの正式名称や風力、役割について詳しく解説します。
巨大扇風機の正体はジェットファン
日本の道路にトンネルが設置されたのは、1958年の関門トンネルが始まりです。国土のおよそ70%が山岳地帯となる日本において、高速道路建設とトンネルの存在は切っても切れないもの。
道路ネットワークの整備が拡大するにつれ、数多くのトンネルが建設されていった結果、現在では9,000本を超えるトンネルが建設されました。
その内、換気設備が設置されているトンネルはおよそ1,100本。
トンネル内の換気は、安全性と維持管理作業の確保や、火災発生時の熱気流や煙をコントロールする役割を果たしているのです。
基本的な換気方式は3タイプ7種類ですが、その内95%は縦流式と呼ばれるもので、更にその85%以上がジェットファンを用いた換気方式を採用しています。
つまり、高速道路のトンネルに設置されている巨大な扇風機のように見えるものの正体は、このジェットファン。
都市内ではほとんど採用されませんが、都市間高速道路のトンネルでは1978年代より急激に増加し、一般道路におけるトンネル内には1984年から増加傾向にあるといわれています。
道路ネットワークの整備が拡大するにつれ、数多くのトンネルが建設されていった結果、現在では9,000本を超えるトンネルが建設されました。
その内、換気設備が設置されているトンネルはおよそ1,100本。
トンネル内の換気は、安全性と維持管理作業の確保や、火災発生時の熱気流や煙をコントロールする役割を果たしているのです。
基本的な換気方式は3タイプ7種類ですが、その内95%は縦流式と呼ばれるもので、更にその85%以上がジェットファンを用いた換気方式を採用しています。
つまり、高速道路のトンネルに設置されている巨大な扇風機のように見えるものの正体は、このジェットファン。
都市内ではほとんど採用されませんが、都市間高速道路のトンネルでは1978年代より急激に増加し、一般道路におけるトンネル内には1984年から増加傾向にあるといわれています。
風速は台風並み!?驚くべきパワー!
このジェットファンは、風速30メートル毎秒、35メートル毎秒にもなる風を起こすことができるほどのパワーを秘めています。
この風速がどれくらいのものなのかというと、電柱が倒壊したり、クルマが転がるほど。範囲が狭い強力な台風が、トンネル内に起こっているようなものなのです。
ジェットファンはトンネル内に間隔を開けて設置されており、各トンネルやジェットファンの性能にも依存しますが、おおよそ80から100メートルおきに設置されています。
音や巨大さから恐怖さえ覚えるほどのジェットファンですが、トンネル内において大きな役割を果たしているのです。その最たるものが、前述したようにトンネル内の空気を入れ替えること、つまり換気です。
この風速がどれくらいのものなのかというと、電柱が倒壊したり、クルマが転がるほど。範囲が狭い強力な台風が、トンネル内に起こっているようなものなのです。
ジェットファンはトンネル内に間隔を開けて設置されており、各トンネルやジェットファンの性能にも依存しますが、おおよそ80から100メートルおきに設置されています。
音や巨大さから恐怖さえ覚えるほどのジェットファンですが、トンネル内において大きな役割を果たしているのです。その最たるものが、前述したようにトンネル内の空気を入れ替えること、つまり換気です。
トンネルの中は、建築物に覆われていない普通の道と比べ、クルマの排気ガスや砂ぼこりが滞留しやすくなっています。それらを風で吹き飛ばすとともに、新しい空気を取り入れてくれるのがジェットファン。
排気ガスが滞留するとドライバーの視界を奪う危険性がある他、ドライバーが外気を取り入れる設定のまま走行していれば、有害なガスを吸い込んで健康被害が出る可能性がある上、エンジンが不調を起こす原因になるともいわれています。
もしトンネル内にジェットファンが設置されていなければ、トンネル内は正に地獄と化しているでしょう。
このような事態を引き起こさないために設置されているのがジェットファンであり、トンネル建設には無くてはならないモノなのです。
排気ガスが滞留するとドライバーの視界を奪う危険性がある他、ドライバーが外気を取り入れる設定のまま走行していれば、有害なガスを吸い込んで健康被害が出る可能性がある上、エンジンが不調を起こす原因になるともいわれています。
もしトンネル内にジェットファンが設置されていなければ、トンネル内は正に地獄と化しているでしょう。
このような事態を引き起こさないために設置されているのがジェットファンであり、トンネル建設には無くてはならないモノなのです。
人命を守るジェットファン
トンネル内に異常がない場合にも大活躍するジェットファンですが、緊急事態が発生した場合にも活躍してくれます。
それは、トンネル内で発生した交通事故などで火災が起こってしまった場合。
ジェットファンは新鮮な空気を送る役割を持っているからかえって不都合ではないのか?と思うかもしれませんが、むしろその逆です。
それは、トンネル内で発生した交通事故などで火災が起こってしまった場合。
ジェットファンは新鮮な空気を送る役割を持っているからかえって不都合ではないのか?と思うかもしれませんが、むしろその逆です。
火災が発生した場合、一酸化炭素などの人体にとって毒となる物質が大量に発生します。ジェットファンが設置されていなければ、火災によって発生した煙がトンネル内から排出されずに滞留し、二次被害が高い確率で発生してしまうでしょう。
しかしジェットファンが設置されていることで、有害な物質はトンネルの上部に巻き上げられ、風に乗ってトンネルの外に排出されるのです。
火災現場においても、人命を守るためにジェットファンは欠かせない存在だといえるでしょう。
また、これまでは等間隔で設置されたジェットファンが同じ稼働率で動いていましたが、現在ではより効率的な換気を求めてインバーターを用い、個別に制御するようなシステムも導入されつつあります。
しかしジェットファンが設置されていることで、有害な物質はトンネルの上部に巻き上げられ、風に乗ってトンネルの外に排出されるのです。
火災現場においても、人命を守るためにジェットファンは欠かせない存在だといえるでしょう。
また、これまでは等間隔で設置されたジェットファンが同じ稼働率で動いていましたが、現在ではより効率的な換気を求めてインバーターを用い、個別に制御するようなシステムも導入されつつあります。
高速道路上のトンネルにおいて、唯一無二の働きをしているジェットファンは、交通を円滑にし、人命を守るために毎日活躍しています。
高速道路走行時の何気ない景色の一部と思われがちなジェットファンは、私たちがトンネル内を走行するうえで欠かせない、非常にありがたい存在なのです。
※2021年6月現在
高速道路走行時の何気ない景色の一部と思われがちなジェットファンは、私たちがトンネル内を走行するうえで欠かせない、非常にありがたい存在なのです。
※2021年6月現在