トヨタ ヤリスクロスのグレードの違い【プロ徹底解説】おすすめグレードはどれ?

トヨタ ヤリスクロス ハイブリッド

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1.5Lガソリンエンジンと1.5Lエンジンのハイブリッドシステムという2つのパワートレインを用意するトヨタ  ヤリスクロス。基本のグレード展開は3つで、ガソリンエンジン車にのみ廉価グレードが用意されます。

ここではヤリスクロスのグレードの違いによる装備差などを徹底解説します。

文・写真/萩原 文博

※ 価格は2021年6月時点のものです

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博
Chapter
トヨタ ヤリスクロス グレード別比較表
ヤリスクロスのエントリーグレード「X」
価格と装備のバランスの良さで人気のグレード「G」
すべて揃った最上級グレード「Z」
ガソリン車だけに用意される廉価グレード「X“Bパッケージ”」

トヨタ ヤリスクロス グレード別比較表

項目 1.5 X 1.5 G 1.5 Z 1.5 X Bパッケージ
型式 5BA-MXPB10 5BA-MXPB10 5BA-MXPB10 5BA-MXPB10
新車価格 189.6万円 202万円 221万円 179.8万円
中古車価格 127.6〜348.3万円 127.6〜348.3万円 127.6〜348.3万円 127.6〜348.3万円
販売開始年月 2020年8月31日 2020年8月31日 2020年8月31日 2020年8月31日
車両重量 1,110kg 1,120kg 1,140kg 1,110kg
乗車定員 5名 5名 5名 5名
ドア数 5ドア 5ドア 5ドア 5ドア
排気量 1,490cc 1,490cc 1,490cc 1,490cc
駆動方式 フロント フロント フロント フロント
燃料 無鉛 無鉛 無鉛 無鉛
燃費 20.2km/L 19.8km/L 18.8km/L 20.7km/L
トランスミッション CVT CVT CVT CVT
ハンドル
全長×全幅×全高 4,180mm × 1,765mm × 1,590mm 4,180mm × 1,765mm × 1,590mm 4,180mm × 1,765mm × 1,590mm 4,180mm × 1,765mm × 1,590mm
最小回転半径 5,300mm 5,300mm 5,300mm 5,300mm
前輪サイズ 205/65R7 16インチ 6.5J 205/65R7 16インチ 6.5J 215/50R10 18インチ 7.0J 205/65R7 16インチ 6.5J
後輪サイズ 205/65R7 16インチ 6.5J 205/65R7 16インチ 6.5J 215/50R10 18インチ 7.0J 205/65R7 16インチ 6.5J
福祉車両 - - - -

ヤリスクロスのエントリーグレード「X」

Xは、ガソリン車、ハイブリッド車ともに設定されているグレードで、車両本体価格はガソリン車が189万6000円~212万7000円ハイブリッド車は228万4000円~251万5000円です。

トヨタセーフティセンスをはじめとした運転支援システムの多くが標準装備となり、パノラミックビューモニターをはじめフルLEDヘッドランプ、フルLEDリアコンビネーションランプがオプションで用意されます。

室内は、ステアリングスイッチにレーントレーシングアシストをはじめとした運転支援系のスイッチが追加されますが、ステアリングやシフトノブはウレタン製、シート表皮はファブリックです。

またエアコンはガソリン車がマニュアルエアコン、ハイブリッド車はオートエアコン、駐車支援機能のトヨタチームメイトがハイブリッド車のみオプションで装着が可能と、ガソリンとハイブリッドが異なることがあるので注意が必要です。

ホイールは、16インチのスチールを標準にアルミホイールをオプションで設定。最低限必要な装備を施した廉価グレードです。

■X 2WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:88kW(120ps)/6,600rpm
最大トルク:145Nm/4,800~5,200rpm
ミッション:CVT
乗車定員:5人
車両本体価格:189万6000円

■X 4WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:88kW(120ps)/6,600rpm
最大トルク:145Nm/4,800~5,200rpm
ミッション:CVT
乗車定員:5人
車両本体価格:212万7000円

■ハイブリッドX 2WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:67kW(91ps)/5,500rpm
最大トルク:120Nm/3,800~4,800rpm
モーター最高出力:59kW(80ps)
モーター最大トルク:141Nm
ミッション:電気式無段変速機
乗車定員:5人
車両本体価格:228万4000円

■ハイブリッドX 4WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:67kW(91ps)/5,500rpm
最大トルク:120Nm/3,800~4,800rpm
モーター最高出力:フロント59kW(80ps)/リア3.9kW(5.3ps)
モーター最大トルク:フロント141Nm/リア5.3Nm
ミッション:電気式無段変速機
乗車定員:5人
車両本体価格:251万5000円

価格と装備のバランスの良さで人気のグレード「G」

ヤリスクロスの中間グレードがGです。車両本体価格は、ガソリン車が202万円~225万1000円、ハイブリッド車は239万4000円~262万5000円です。

ステアリングとシフトノブが本革巻きとなり、オプションでステアリングヒーターの装着も可能です。シート表皮は上級ファブリックに変更されつとともに、リアシートは4:2:4の分割可倒式2WD車には6:4分割アジャスタブルデッキボードも標準装備されて利便性が向上しています。

さらにオートエアコン(ガソリン、ハイブリッドとも)のダイヤルがメッキ処理されるとともに、インパネセンタークラスター&サイドレジスターベゼルをピアノブラック加飾、フロントコンソール、サイドレジスターベゼル、フロントドアインナーガーニッシュにシルバー加飾を施すことで、室内の質感を高めています。

予防安全をふくめた運転支援システムは、Xグレートと同じですが、Gグレードでは、ブラインドスポットモニターをオプションで追加できるようになります。

エクステリアでは、ドア下モールディングが車名プレート付となりさりげなく存在をアピール、ホイールは16インチのアルミが標準です。

くわえて、運転席イージーリターン機能、運転席・助手席シートヒーター、助手席シートアンダートレー、ハンズフリーバックドアなどもオプションながら装着可能です。
■G 2WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:88kW(120ps)/6,600rpm
最大トルク:145Nm/4,800~5,200rpm
ミッション:CVT
乗車定員:5人
車両本体価格:202万円
 
■G 4WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:88kW(120ps)/6,600rpm
最大トルク:145Nm/4,800~5,200rpm
ミッション:CVT
乗車定員:5人
車両本体価格:225万1000円

■ハイブリッドG 2WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:67kW(91ps)/5,500rpm
最大トルク:120Nm/3,800~4,800rpm
モーター最高出力:59kW(80ps)
モーター最大トルク:141Nm
ミッション:CVT
乗車定員:5人
車両本体価格:239万4000円

■ハイブリッドG 4WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:67kW(91ps)/5,500rpm
最大トルク:120Nm/3,800~4,800rpm
モーター最高出力:フロント59kW(80ps)/リア3.9kW(5.3ps)
モーター最大トルク:フロント141Nm/リア5.3Nm
ミッション:電気式無段変速機
乗車定員:5人
車両本体価格:262万5000円

すべて揃った最上級グレード「Z」

ヤリスクロスの最上級グレードがZです。車両本体価格ガソリン車が221万円~244万1000円、ハイブリッド車は258万4000円~281万5000円となっています。

Gグレードとの価格差は約20万円と、グンと高くなりますが、装備はそのぶん以上の充実度です。

まず先進安全装備はX,Gと同等です。

エクステリアは、18インチタイヤ&ホイールが標準装備となり、フロントのアッパーグリルがピアノブラック加飾、さらにプロジェクター式フルLEDヘッドランプそしてフルLEDリアコンビネーションランプが標準装備となり、これに連動してアダプティブハイビームシステムがオプション設定されます。

室内は、インパネがオプティトロンメーターとなり、マルチインフォメーションディスプレイは4.2インチから7インチに拡大されます。オプションでカラーヘッドアップディスプレイも装着可能です。

運転席は電動調整式のパワーシートとなり、シート表皮は合成皮革+ツィード調ファブリック。LEDアンビエント照明が追加され、助手席シートバックポケットそして助手席シートアンダートレーが標準装備されるなど快適装備も充実しています。
■Z 2WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:88kW(120ps)//6,600rpm
最大トルク:145Nm/4,800~5,200rpm
ミッション:CVT
乗車定員:5人
車両本体価格:221万円

■Z 4WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:88kW(120ps)//6,600rpm
最大トルク:145Nm/4,800~5,200rpm
ミッション:CVT
乗車定員:5人
車両本体価格:244万1000円
 
■ハイブリッドZ 2WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:67kW(91ps)/5,500rpm
最大トルク:120Nm/3,800~4,800rpm
モーター最高出力:59kW(80ps)
モーター最大トルク:141Nm
ミッション:電気式無段変速機
乗車定員:5人
車両本体価格:258万4000円

■ハイブリッドZ 4WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:67kW(91ps)/5,500rpm
最大トルク:120Nm/3,800~4,800rpm
モーター最高出力:フロント59kW(80ps)/リア3.9kW(5.3ps)
モーター最大トルク:フロント141Nm/リア5.3Nm
ミッション:CVT
乗車定員:5人
車両本体価格:281万5000円

ガソリン車だけに用意される廉価グレード「X“Bパッケージ”」

X“Bパッケージ”は、ガソリン車のみに設定されている最廉価グレードです。駆動方式は2WDと4WDを設定し、車両本体価格は179万8000円~202万9000円です。

Xグレードから装備を簡素化して割安な価格としたことが最大の特徴です。

シート表皮はファブリックで、リアシートは6:4の分割可倒式。DCMと呼ばれる車載通信機は標準装備となっており、コネクティングサービスを利用することができますが、運転支援システムのトヨタセーフティセンスが未装着となっているのをはじめ、アルミホイール、LEDヘッドランプ、パノラミックビューモニターも設定されていません。

■X“Bパッケージ” 2WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:88kW(120ps)/6,600rpm
最大トルク:145Nm/4,800~5,200rpm
ミッション:CVT
乗車定員:5人
車両本体価格:179万8000円

■X“Bパッケージ” 4WD
ボディサイズ:全長4,180mm×全幅1,765mm×全高1,590mm
エンジン種類:1,490cc 直列3気筒DOHC
最高出力:88kW(120ps)/6,600rpm
最大トルク:145Nm/4,800~5,200rpm
ミッション:CVT
乗車定員:5人
車両本体価格:202万9000円
ガソリン車の運転支援システム未装着のX“Bパッケージ”はもっとも廉価なグレードです。しかし昨今のトレンドを考えると、運転支援システムは必須アイテムとなっていますので、実質的にはXグレード以上がターゲット、Gグレードが販売のメインになりそうです。 

GグレードとZグレードは車両価格に開きがあり、ユーザーが分かれそうですが、Gグレードに快適装備をオプションで装着すると車両価格は、Zグレードとほぼ同じレベルになりますし、それでもシートの素材など、まったく同じにはならない部分も残されてしまいます。

というわけで、購入資金に余裕があるのであれば、Zグレードが断然おすすめなのです。
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