救急車やパトカーなど「はたらくクルマ」に使われるのはどんな車種?

パトカー

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今回は、日常生活においてあらゆるシーンで目にする、はたらくクルマをテーマによく使われる車種やその理由を紹介していきます。

目にすることが非常に多い救急車やパトカー、消防車などには、どこのメーカーのクルマが使われているのでしょうか。

今回は、日本の毎日を支えるクルマたちにスポットライトを当てて解説いたします。

吉田 恒道|よしだ つねみち

1980年代、大学卒業後ファッション・モード専門誌「WWD Japan」編集部勤務を皮切りに編集者としてのキャリアを積む。その後、90年〜2000年代、中堅出版社ダイヤモンド社の自動車専門誌・副編集長に就く。以降、男性ライフスタイル誌「Straight’」(扶桑社)など複数の男性誌編集長を歴任し独立、フリーランスのエディターに、現職。著書に「シングルモルトの愉しみ方」(学習研究社)がある。

吉田 恒道
Chapter
①はたらくクルマの代名詞:パトカー
神出鬼没、覆面パトカー
②命を乗せて走る:救急車
③消火活動の命:消防車

①はたらくクルマの代名詞:パトカー

一番はじめに紹介するのが、はたらくクルマと言われて真っ先に思い浮かぶ人も多いであろうパトカーです。

パトカーの正式名称は、交通取締用の車両を「交通取締四輪車(交通取締用無線自動車)」、主にパトロール用の車両を「無線警ら車(警ら用無線自動車)」といいます。

そんなパトカーですが、どんな車種が多いかと聞かれれば間違いなく出てくるのがトヨタ クラウンではないでしょうか。世界のパトカー事情を見ると、自国の自動車産業が進んでいる場合は、やはり国産車を採用している国が多いようです。(ドイツではメルセデス・ベンツやBMW、アメリカではフォードやクライスラーが大半を占めるています。)

トヨタ クラウンがパトカーのシェアを多く獲得している要因として、日本において警視庁がパトカーを購入する際に求められる仕様があります。

ほんの一例ですが、4ドアセダンであること、排気量は2.5L級以上であること、乗車定員は5名以上であること、フロントフォグランプを装備することなど、他にも様々な仕様が厳密に求められています。

その中でトヨタ クラウンはそれらを満たした内容で型式指定を受けていることから量産されていると予想できます。トヨタ クラウンの他にはスバル レガシィや、山梨県警ではトヨタ マークX、埼玉県警では日産 ティアナを使用していることが多いとも言われています。

神出鬼没、覆面パトカー

パトカーの番外編として、一般車両と同じ様相をして緊急時や違反車を追跡する際に赤色灯を露出しサイレンを鳴らす、いわゆる覆面パトカーをご紹介します。覆面パトカーに採用されることの多い車種は下記のようなものです。

日産 スカイライン
古くから、覆面パトカーの定番と言われるのがスカイラインです。特に高速道路を走行中、シルバーのスカイラインを追い越す際は少し警戒すると良いでしょう。
シンプルな4ドアセダンでありながらパワーも兼ね備える一台ということで採用されているのではないでしょうか。

トヨタ マークX
日産 スカイラインと並んで覆面パトカーに多く採用されているのがトヨタ マークXですね。
300馬力越えのハイパワーでありながら、クラウンと比べれば見た目も派手さがなく、車両価格は比較的安価なところも選ばれる理由かもしれません。

②命を乗せて走る:救急車

大怪我や突然の病気の際に119番で駆けつけ、傷病者の搬送をする救急車。人々の命を守る救急車にはどんな車種がベースとして使用されているか見ていきましょう。

まずはじめに救急車と言われて思い浮かぶのが、トヨタ ハイエースですね。
ハイエースベースの救急車には「ハイメディック」の名称が付けられ、シェアは9割を超えるそうです。

現在、救急車として採用するための高規格基準を満たす車種は、トヨタ ハイエースをベースとした救急車の他には、日産からNV350のスーパーロング・ワイドボディをベースに作られた「日産 パラメディック」と、札幌ボデー工業が製造する「トライハート」等があります。

③消火活動の命:消防車

消防車には多くの種類があり、ポンプ車や小型動力ポンプ積載車、はしご車などを総称して「消防車」と呼ばれています。日本において長い間、消防車のトップメーカーとして走り続けているのが、モリタグループです。

モリタグループは1907年(明治40年)に、創業者の森田正作氏が創業。日本で初めてガソリンエンジン付消防ポンプを完成させて以来、110年以上に渡り日本の消防車業界を引っ張っています。

その他に乗用車をベースとした消防車としては、トヨタ BH/FH型、トヨタ ランドクルーザーBJ型、20、40系、55型・56型、60系、70系などがポンプ車として採用された歴史があります。

また、3tトラックシャーシをベースとしたポンプ車では、トヨタ ダイナやいすゞ エルフ、日野 デュトロなどをベースとした車両もあり、消防車を見かけたらどこのメーカーなのか注意深く観察するのも楽しみの一つとなりそうです。
今回ははたらくクルマにスポットライトをあててご紹介しました。

日本の高度成長を支えた自動車産業は今もなお、人々の暮らしを支えていることがわかりましたね。これから、道を走るはたらくクルマを見かけたらどこのメーカーか見てみるのはいかがでしょうか。

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