パトカーや救急車などと衝突!過失割合は8:2って本当?

パトカー クラウン

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車を運転中に緊急車両のサイレン音が聞こえた際、一般のドライバーは邪魔にならないよう緊急車両を優先する行動をとらなければなりません。しかし、交差点などの自車と緊急車両が交差するような場合、自分の進行方向の信号が青で交差点に進入することがあるかもしれません。もしもそこで緊急車両と事故を起こしてしまった場合、過失はどうなるのでしょうか?
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通常の事故の場合は…
緊急車両って、どんな車?
事故の相手が緊急自動車の場合の過失は?

通常の事故の場合は…

できれば加害者にも被害者にもなりたくないのが交通事故。しかしこればかりはどんなに注意していても、巡りあわせというものがあるかもしれません。

事故になった際は、その状況から過失が割り出され、その割合で双方の負担あるいは慰謝料というものが算出されます。ご存じのように、事故の相手が歩行者なのか、2輪車なのか、あるいはクルマなのかでも割合は変わってきます。

基本的には道交法を遵守していたかどうか、という点が過失を割り出す際に重んじられます。

しかし、サイレンを鳴らしているパトカーや救急車、消防車など、いわゆる緊急車両は優先される存在であり、教習所では”交差点を避け、かつ道路の左側によって一時停止しなければならない”と教えられます。そのため、緊急車両との事故による過失割合は、想像以上に厳しいものになるのです。

緊急車両って、どんな車?

具体的な話に入る前に、緊急車両の定義を簡単におさらいしましょう。

正しくは緊急自動車といい、いわゆる救急車、消防車、パトカーにくわえ、血液や臓器を運搬する車両、ガス会社の緊急作業車、自衛隊の車両、高速道路のパトロールカーなど多岐にわたり、緊急自動車を公道において走行する際の規定として「緊急自動車の優先」というものがあります。

道路交通法第39条では、
「1.緊急自動車は、追越しをするためその他やむを得ない必要があるときは、第17条第4項の規定にかかわらず、道路の右側部分にその全部または一部をはみ出して通行することができる。2.法令の規定により停止しなければならない場合においても、停止することを要しない。この場合においては、他の交通に注意して徐行しなければならない」

また、道路交通法第40条において、
「緊急自動車以外の一般車両(自転車、軽車両を含む)は、その進行を妨げないよう進路を譲らなければならない(交差点付近では交差点を避け左側によって一時停止する。交差点付近以外では原則として左側による)。交差点付近の路面電車は交差点を避けて一時停止する。怠った場合は道交法違反「緊急車妨害等」となる」と定義されています。

このように道交法のなかでは、緊急自動車は”イレギュラーな存在”であり、一部道交法の適用を除外されているというわけです。そうした点を前提に考えると、緊急自動車の運行を妨げること自体が交通違反ということになります。

では、緊急自動車の運行を妨げ、衝突した場合、過失はどうなるのでしょうか?

事故の相手が緊急自動車の場合の過失は?

前述のように緊急自動車は、文字通り緊急事態に対処するための走行(赤信号での交差点への進入や対向車線の走行ができる)が認められています。つまり、緊急自動車が安全に通行できるよう優先させることが、道交法上では最優先事項なわけです。

それを守らず、緊急車両と事故を起こしてしまったら、そのときの過失は一般車のほうが大きくなります。

一例として、こちらが青信号で交差点に進入、交差する道路を走ってきた緊急自動車と衝突してしまった場合、その過失は自車:緊急自動車=8:2です。緊急自動車の進路は赤信号ですが、それでもそういった割合になるのは、それほどの重要性が認められているからなのです。

また、緊急自動車が徐行して交差点に入った場合や、明らかに先に交差点に進入していたなどの場合は、さらに過失が重くなる場合もあります。

緊急車両のサイレンを耳にしたら、すみやかに場所を確認し、走行を妨害しないよう行動することを心がけてくださいね。

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