【プロ解説】スバル レヴォーグのエンジンやミッション、パワートレーン等のスペックを徹底解説!!

現行型レヴォーグは新開発の1.8L水平対向4気筒直噴ターボ+CVTというパワートレインは1種類。駆動方式も4WDのみというシンプルな構成となっています。電動化が叫ばれる時代に登場したスバルの新型エンジンを中心にその魅力を紹介しましょう。

文/写真・萩原文博

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スバル レヴォーグのエンジンスペックを紹介
スバル レヴォーグのトランスミッション
スバル レヴォーグは全車4WDを採用

スバル レヴォーグのエンジンスペックを紹介

現行型レヴォーグにはCB18型と呼ばれる新開発の1.8L水平対向4気筒直噴ターボ(DIT)エンジンが搭載されています。先代に搭載されていたFB16型1.6L水平対向4気筒ターボエンジンと比較すると、クランク全長を40mm短縮し、全長では44mm短縮するとともに、約5kgの軽量化を実現し、よりコンパクトで軽量なエンジンとなっています。最高出力177ps、最大トルク300Nmを発生しながら、シリンダーのロングストローク化をはじめ、ピストンスカーブ部に新パターンの樹脂コートや樹脂製ロッカーカバーやチェーンカバーをスバルとして初採用しています。

また、燃焼時の空気と燃料の比率において、燃料を少ない状態で燃焼させるリーン燃焼を採用。このリーン燃焼はエネルギー損失が少なく、熱効率に優れていて同じ量のガソリンからより多くのエネルギーを取り出せるというメリットがあります。現行型レヴォーグに搭載されている1.8L水平対向4気筒直噴ターボ(DIT)エンジンは状況に応じて、理論空燃比のストイキ燃焼とリーン燃焼を切り替えることで燃費性能や環境性能を向上させ、WLTCモードで13.6km/Lという燃費性能を実現しています。

さらに排ガス成分の浄化のため、この1.8L水平対向4気筒直噴ターボ(DIT)エンジンは通常と異なる触媒を採用しています。この触媒はガソリン成分にわずかに含まれる硫黄成分が堆積しますが、高速走行時に自然に除去されます。また、使用燃料はレギュラガソリンを推奨していて、ハイオクガソリンを給油した場合、燃費や始動性の悪化が起こることがあり、性能を十分に発揮できないことがあります。

スバル レヴォーグのトランスミッション

現行型レヴォーグに搭載されているトランスミッションはリニアトロニックと呼ばれるCVTです。従来型に対して80%以上の構成部品を刷新した新型のリニアトロニックを採用し、燃費性能や動的質感の向上を実現しました。新型トルクコンバーターの採用によって、エンジン回転数を抑えながら、滑らかな加速を可能としています。

バリエーターと呼ばれる変速比を出すための部品を強化することで、レシオカバレージを従来型の6.282から8.1へと拡大。これによって発進加速性能の向上と高速巡行時のエンジン低回転化による燃費向上を両立させています。また、レシオカバレージの拡大を活かして、マニュアルモード時の変速段数を6段から8段へと多段化しました。これによってドライバビリティがさらに向上しています。

スバル レヴォーグは全車4WDを採用

現行型レヴォーグの駆動方式は全車4WDを採用しています。搭載されている4WDシステムは、アクティブトルクスプリットAWDと呼ばれて、従来型より、後輪への駆動力を素早く配分できるように制御を変更しています。アクセルオフからの再加速時などドライバーの操作に対する車両の応答性が向上することで、よりリニアでレスポンスの良い、思い通りの走りを楽しめるようになりました。

レヴォーグに搭載されたアクティブトルクスプリットAWDの新制御は応答性の良さに加えて、スポーツモードではアクセルON前から後輪に駆動力を配分します。その結果、即座に必要なコーナリングフォースを得ることが可能で、クルマの挙動と操舵のズレのない狙いどおりのコーナリングが行えます。さらに、STI Sportには専用のAWD制御として、スポーツモードを追加しています。このモードはアクセルオフにした時も後輪への駆動力を保持することで、前輪のコーナリングフォースを確保し、旋回性能を高めているのが特徴です。

軽量コンパクトとなった1.8Lターボエンジンに90%のパーツが変更されたミッションのパワートレインを搭載し、4WD車ながら燃費性能は先代モデルよりは向上しています。ただ、ハイブリッドやマイルドハイブリッド車と比べると燃費性能が見劣ることは事実です。この点をどう捉えるかによってレヴォーグのパワートレインに対する評価は大きく分かれるところです。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ

1970年生まれ。10代後半で走り屋デビューし、大学在学中に中古車情報誌の編集部にアルバイトとして加入。1995年より編集部員として編集作業に本格的に携わる。中古車の流通、販売店に精通し、「中古車相場師」として活動。2006年からフリーランスの編集者となり、中古車だけでなく、現在は日本で最も多くの広報車両を借り出して取材を行い、新車でもユーザー視点のバイヤーズガイドを中心に、人気車種の動向や流行りの装備の価値評価などを加味した、総合的に買いのクルマ・グレードの紹介をモットーとしている。

萩原 文博|はぎはら ふみひろ