ホンダの全車種を紹介!ホンダ徹底解説!(1948年~1980年)

日本の自動車メーカーには戦前までルーツを辿れる企業が少なくありません。そんな中、ホンダは戦後に設立された企業であり、創設者である本田宗一郎氏が技術者であったことからエンジン技術に優れ、「エンジンのホンダ」と呼ばれることもあります。ホンダはどのようにして現在の姿となっていったのか、その歴史を当時の乗用車を中心に紹介します。
文・PBKK
ホンダのはじまり
宗一郎氏は、自転車屋を営んでいた父・本田儀平氏の影響から、幼い頃からものづくりに興味のある人物だったと言われています。30代に入った1937年にはピストンリングを製造する会社を設立し、試行錯誤を経てトヨタや、のちのスバルとなる中島飛行機にも部品を納入していました。
その後、太平洋戦争の勃発と終結を経て宗一郎氏は自転車の補助動力にエンジンを搭載することを思いつき、原動機付自転車を発売。これが人気となり1958年にロングセラーバイク「スーパーカブ」が登場します。
そして1959年にアメリカ進出、1960年には自由な発想で研究開発を実現するために、ホンダから研究開発機能を独立させた技術研究所を設立するなど、自動車製造の基盤が確立されていきました。
ホンダ S500(1963年)
ホンダ S500は、ホンダが戦後に初めて製造した小型スポーツカーです。戦後、各自動車メーカーからは実用的なクルマが数多く登場しましたが、ホンダはバイクで培った技術を元に開発を進めました。
S500は「S360」というコンセプトモデルを洗練したクルマでしたが、ロングノーズ・ショートデッキなどの特徴は踏襲されており、当初からスポーツカーとしてつくられていたことがわかります。
ホンダ S600(1964年)
S500の排気量を拡大し、後継車として登場したクルマがS600です。排気量0.6Lのエンジンは1Lあたり94PSを発揮するハイパワーユニットとなり、当時の鈴鹿サーキットで開催されたレースで優勝するなど、エンジンのホンダを印象づけたクルマでした。